先行配信によってPICO 4 Ultra側のPICO Connectが自動アップデートされてしまい、何らかの問題が発生してしまったときにダウングレードする方法です。
尚、PICO Connectの先行配信がストアではない経路でやってくる都合上、ダウングレードしてもまたすぐにアップデートされてしまいます。これは一時的な対処方法ですのでご注意ください。リスクは低めですが、実行は自己責任でお願いします。
ダウングレード方法
Android標準の設定を呼び出す
開発者モードにしたPICO 4 UltraをPCに接続し、adbコマンドを打ってアプリ情報を開くか、settings.apkなどからAndroid標準設定を開いてConnectアプリのアプリ情報を開くと、「アップデートのアンインストール」が行えます。
簡単なやり方を使用したい方は、【方法2】まで読み飛ばしてください。
【方法1】adbコマンドを使う場合
予め、PICO 4 Ultraの開発者オプションを有効にしてから、PC側でadbコマンドを使用できるようにしておく必要があります。
開発者オプションはデバイス情報にあるソフトウェアバージョンを数回連打すると有効にできます。
PC側のセットアップは、Googleの公式サイトから「SDK Platform-Tools」をダウンロードしてインストールするか、Wingetコマンドでインストールを行うことができます。

【Wingetコマンドでインストールする場合】
winget install Google.PlatformTools
adbコマンドが使用できるようになったら、PICO 4 UltraをPCと接続して以下のコマンドを実行します。
【設定を開くadbコマンド】
adb shell am start -a android.settings.APPLICATION_DETAILS_SETTINGS -d package:com.picovr.picostreamassistant
Connectアプリの詳細が直接開くので、「アップデートのアンインストールを行う」まで読み飛ばしてください。adbに慣れている方は直接アンインストールを行うコマンドを叩いてみても良いかと思います。
【直接アンインストールするadbコマンド】
adb uninstall com.picovr.picostreamassistant
【方法2】アプリから設定を呼び出す場合
adbなどのセットアップが難しかったり、もっと手軽に操作をしたい場合はSettings.apkをインストールして使用します。
このアプリ自体は単なるショートカットの役割しかないので、Android標準の設定を開く以外の機能はありません。数行しかないソースコードをざっと眺めた限りでは大丈夫だと思いますが、インストールは自己責任でお願いします。
PICOのブラウザでapkファイルをダウンロードするか、PCでダウンロードしてからPICO 4 Ultra本体の「Downloadsフォルダ」にapkファイルを入れてください。そうすることで、ファイルマネージャーアプリからインストールが行えます。
ファイルマネージャーを開いて、APKの欄にあるsettings.apkを選択してインストールします。(金色の設定アイコンのものです)
Connectアプリの詳細を開く
Android標準の設定を開いたら、「アプリ>アプリをすべて表示>Connect」と辿ってConnectアプリの詳細を表示します。
アップデートのアンインストールを行う
アプリ情報が出てきたら、右上の「…」ボタンから「アップデートのアンインストール」を選択します。
(先程記載したadbコマンドで開いた場合は直接この画面になっているはずです)
アンインストールするか聞かれるので、OKを押してください。
PICO OS 5.14.4.Uの場合は、Connectアプリのバージョン10.4.5まで戻ります。必要に応じてストアから正式版のバージョンまでアップデートしてください。
PC版のPICO Connectをダウングレードするには
そのままではバージョン不一致となるので、PC側も同じバージョンにしてください。基本的には公式サイトからインストーラーをダウンロードしてきて、上書きインストールするだけです。
10.4.5まで下がったついでに更新せず10.4.5のまま使ってみたい場合は、過去に公式サイトで掲載されていたリンクを置いておきます。
公式に提供されているベータ版で動かしたいのであれば以下からダウンロードしてお試しください。PICO 4 Ultraではなく、PICO 4でハンドトラッキングしたい場合も10.4.55で試せます。
PICO Connect 10.4.55(ベータ版)(Windows版及びAPKファイル)
動画で手順を確認する
動画は既に古い内容となっていますが、手順は同様です。
「アップデートのアンインストール」をしても自動アップデートされるので注意
Connectアプリだけはストアとは別の経路で自動アップデートされるようなので、予防策としてインターネットに繋がないようにしておく以外の対処法はありません。どうやらリリース候補版のようなものが一部のユーザーに先行配信されているようです。
正式版が配信されるまでの一時しのぎで構わなければ、アップデートされてしまう度に上記の方法を繰り返します。
SteamVRが72Hzに固定されてしまう問題もダウングレードとアップデートで対応可能
バッテリー残量が十分あって省電力モードではないにもかかわらず、SteamVRのリフレッシュレートが72Hzに固定されてしまう問題もこの方法で対処できる可能性があります。「アップデートのアンインストール」を行い、ストアで最新バージョンにアップデートし直すだけです。再起動しても改善が見られない場合に試してみてください。PICO 4 Ultraを初期化せずに済むので試しやすいと思います。
手元では上手く修正されて90Hzで認識されるようになったのを確認しましたが、確実に直る保証はありませんので予めご了承ください。
この方法は安全?
無闇にコマンドを実行しないこと
開発者オプションを有効にしたり、他のアプリをサイドロードすることになるので絶対に安全とは言い切れません。開発者オプションそのものや、GoogleのPlatform-Toolsをインストールする危険性は少ないですが、内容を理解せずに様々なコマンドを実行すると問題が起こることなどに注意する必要があります。何を行うコマンドなのか事前に調べてから実行しましょう。
ストア外部からインストールすることのリスク
ただのショートカットアプリとしての機能しかないSettings.apkには、これといった危険性はないと思われます。しかし、Androidアプリのサイドロード自体がリスクのある行為なので、信頼できる内容のアプリかどうかを判断した上で自己責任でインストールする事になります。
Android OSとしては一般的な操作だが、PICO OSでは通常の操作で行えない
Android標準の設定も通常の操作では呼び出せないものなので、公式サポートに「Connectアプリをダウングレードしたい」と連絡を取っても初期化以外の方法は案内されません。Connectアプリのアンインストールを行えるようにして欲しいと要望を出すのは構わないと思いますが、非公式の手段についてサポートへ問い合わせることはお控えください。迷惑を掛けることになります。
アプリの「アップデートのアンインストール」はAndroidにおいては一般的な操作なので壊れる危険性はないはずですが、いずれにせよ自己責任であることに変わりありません。重々承知の上でお試しください。






