PICO 4やPICO 4 Ultraでトラブルが起きたときのまとめです。自分でトラブルに遭遇しないと詳しく書けないので、まだ簡易的なメモ程度の内容となっています。
- PICO 4/PICO 4 Ultra本体のトラブル・Tips
- 困ったらまずは再起動しよう
- 左手だけトラッキングが怪しい
- コントローラーのタッチセンサーが怪しい
- 電源オフ状態から初期化をしたい
- 暗い場所で明るいものを見ると反射してしまう
- 文字が歪む
- ウィンドウが遠いまたは近い
- 床の高さがおかしい
- プレイスペースの警告が出てきて煩わしい
- PICO 4 Ultra対応のアクセサリーがない?
- PCと繋いでいるがバッテリーが減っていく
- バッテリー消費が早い気がする
- PCと繋いでスクリーンショットを取り出したい(Windows)
- iPhoneやAndroidスマートフォンに画像を転送したい
- PICO版VRChatの写真を取り出したいんだけど???
- PCとUSBで繋いだらファイル転送モードになって欲しい
- PICO Connect関連のトラブル
- Virtual Desktop関連のトラブル
- VRChat関連のトラブル
- フィードバックを送ろう!
PICO 4/PICO 4 Ultra本体のトラブル・Tips
困ったらまずは再起動しよう
まずは再起動を試します。特にPICO 4 Ultraは発売して間もないことと、PICO 4とは異なるAndroidバージョンのOSを使用していますので、不具合に遭遇しやすいかもしれません。
再起動を押した後、しばらく反応がなくても慌てないこと
手元のPICO 4 Ultraでは、再起動を選択して画面が消灯した後、PICOのロゴが出てくるまで非常に時間が掛かりました。画面が消えたままなかなか再起動が始まらなくても慌てずに待ってください。電源オフ状態で電源ボタンを押した際も、反応が返ってくるのに少し時間が掛かっていました。
左手だけトラッキングが怪しい
ケーブルでトラッキング用カメラを遮っているかも?
USBケーブルやイヤホンのケーブルでカメラを遮っている可能性があります。以下の写真ではL字変換コネクタがツルの部分と干渉するので前方向にケーブルを出しているのですが、ケーブルがカメラの視界に入り込んでいる可能性が高いです。
USBケーブルを繋ぐ場合は、後ろ方向に流すのをお勧めします。
コントローラーのタッチセンサーが怪しい
1.5Vのアルカリ乾電池推奨
1.2Vのニッケル水素電池では電圧が足りない可能性があるようです。
世の中には1.5Vのリチウムイオン電池というものが存在しますが、メーカーが想定していない使い方なので注意してください。もしリチウムイオン電池を使用する場合は、コントローラーのバッテリー残量が常時100%のままになるので電池が切れるタイミングを見計らって充電する必要があります。充電池をよく使用する友人曰く、電池にUSBケーブル直差しするものは避けて、専用の充電器が付属するものを使用するのがお勧めとのこと。
静電気が帯電しているかも
色々と格闘した方のnoteがとても参考になります。
SteamVRのコントローラーのテスト機能で誤作動を確認できますので、必要に応じてバインド設定でタッチ操作を無効にしてください。
電源オフ状態から初期化をしたい
OSが起動しなかったり、コントローラーが動作しないなどの状況で初期化する方法です。
- 音量+ボタンを押しながら電源ボタンを押します。(5秒程度の長押し)
- ドロイド君が表示されたら、電源ボタンを押しながら音量+ボタンを押してメニューを表示します。(表示されない場合は何度か試す)
- 音量ボタンで「Wipe Data/Factory Reset」にカーソルを合わせて電源ボタンで決定します。
- 初期化前の警告が表示されますので、そのまま「Factory Data Reset」を選ぶと初期化されます。
- 「Power off」を選んで電源を切るか、「Reboot System Now」を選んで再起動します。
暗い場所で明るいものを見ると反射してしまう
レンズにゴーストやフレアといった現象が起きています。これはパンケーキレンズの特性上避けるのが難しいもので、PICO 4においては仕様となっています。
文字が歪む
多くの文字を読むときに限って、文字が歪んで見えることがあります。これはレンズの構造やコーティング材の都合で発生するもので、僅かな歪みであれば正常です。もし、画像や映像も歪んで見えたり、文字の歪み方が酷い場合はサポートに問い合わせる必要があります。
ウィンドウが遠いまたは近い
ドック側のバーをグリップして掴んでスティックを上下に動かすと、距離が変えられます。
床の高さがおかしい
設定→安全保護→フロアレベルの調整で修正可能です。Motion Trackerアプリ内にもフロアの調整ボタンがあります。
プレイスペースの警告が出てきて煩わしい
設定→安全保護からアラートの調整が行えます。これはコントローラーだけではなく、PICO Motion Trackerもエリアから外れそうになると警告されるようになっています。詳細設定では距離やスピードに応じて警告を出す感度を調整する項目があります。動き回っていないにもかかわらず視界が暗転するアラートが頻繁に出てしまう場合は、ファストモーションアラートを切ると安全警告が出なくなるはずです。
開発者向けオプションから安全保護機能を完全に無効にすることもできますが、安全のために有効のままにしておくことを強く推奨します。
PICO 4 Ultra対応のアクセサリーがない?
まだ発売して間もないので存在しません。フェイスカバー類は互換性がありますが、バックプレートのツメの位置に互換性がないので後頭部ストラップなどは対応製品が出てくるまで待つ必要があります。
PCと繋いでいるがバッテリーが減っていく
PICO Connectを有線で使うなどで、PCとUSB接続して使っている場合に充電が間に合わないときの対策です。
PCに付いている通常のUSB 3.0ポート(Type-A)の場合、最大でも5V/900mA(4.5W)しか出せないので給電能力が足りていません。PCにUSB Type-Cポートがあれば7.5~15W出せるかもしれませんが足りない場合が多いかと思います。
対策としては、「充電器が接続できるタイプのリンクケーブル」を使用します。接続する充電器はPICO 4の場合は付属の20W充電器を繋げばOKです。PICO 4 Ultraの場合も同程度の充電器で間に合うはずですが、45W急速充電に対応しているのでそちらを用意しておくと充電し忘れていたときでも素早く充電できます。
【補足】モバイルバッテリーからの充電が追いつかない
特にBOBOVRのバッテリードックを使用して使っている方向けの情報です。
BOBOVR B2バッテリー使用時、PICO 4ではバッテリーが減らなかったのに、PICO 4 Ultraでは少しずつ減ってしまう事が確認されています。正確に測っていませんがB2バッテリーを繋いだ状態で10~20分で1~2%程度減っていました。少なくとも5V/2.6Aの出力では間に合わないようです。
そもそもバックプレートの互換性がなくてBOBOVR P4などのアクセサリーは取り付けが行えませんので、問題を感じているのはごく一部の方だけだと思います。(自分のように無理やり括り付けている場合など)
PICO 4 UltraはUSB PD対応ですので、45W対応の充電器やモバイルバッテリーを使用することをお勧めします。
バッテリー消費が早い気がする
利用するアプリや遊び方にもよるのですが、PCと繋いでストリーミングでVRを行う場合はディスプレイの明るさを最大にして1時間、最低の場合は2時間ぐらいのバッテリー駆動時間となります。まずはディスプレイの明るさを下げることを検討してみてください。
PCと繋いでスクリーンショットを取り出したい(Windows)
スクリーンショットや録画した動画など、PCにUSB接続して取り出したい場合があると思います。USB接続でのファイル転送は、PICO独自の開発者向けオプションを有効にしてからPCと接続している状態で設定が可能です。USB接続の設定を「ファイルの転送」に切り替えると行えます。
開発者向けオプションはデバイス情報にあるソフトウェアバージョンを数回連打すると有効にできます。
USB接続設定の他に、USBデバッグも開発者向けオプションから有効にできます。
macOSの場合は、「MacDroid」や「OpenMTP」などを使ってAndroidスマートフォンを接続してデータを取り出す方法がそのまま使えます。実際に動作するかは手元で試せないので軽くご紹介するだけに留めておきます。
iPhoneやAndroidスマートフォンに画像を転送したい
PICOアプリにログインすると、お使いのPICO 4やPICO 4 Ultraから画像を取り出すことができます。
PICOアプリのマイページタブ(右下)で、オンラインになっているPICOヘッドセットにアクセスすることが可能です。同じWi-Fiに接続しておいてください。上手く反応しない場合はヘッドセットを被っておき、スマートフォン側のアプリを立ち上げ直すと認識しやすいかと思います。
PICO版VRChatの写真を取り出したいんだけど???
PCと接続する場合は、「内部共有ストレージ/Pictures/VRChat」に月別で写真が保存されているので取り出しは容易ですが、スマートフォンからアクセスする場合はScreenshotフォルダ直下に移動する必要がありました。
何度か試してみましたが、Picturesフォルダ直下や、Screenshotフォルダ内にフォルダを作って入れるのはアプリから認識できませんでした。
1, ファイルマネージャーアプリで移動する
ファイルマネージャーアプリを起動し、/Pictures/VRChatと辿って目的の写真を探します。
見つけたら、「…」からコピーかカットを選択して、/Pictures/Screenshotフォルダまで移動します。
Screenshotフォルダ直下に写真を貼り付けてください。
2, スマートフォンアプリからアクセスする
PICOアプリからメディアを開くと、先程移動した写真が表示されているはずです。
初回利用時は写真ライブラリへのアクセスを求められるので、許可する必要があります。
左のボタンを押せばスマートフォンに保存され、右のボタンからは直接共有が行えます。
PCとUSBで繋いだらファイル転送モードになって欲しい
先程、PICO独自の開発者設定からUSB接続の設定を変更する方法を解説しました。しかしデフォルトの動作が「このデバイスを充電」の為、毎回設定から「ファイルの転送」に切り替える必要があります。これを変更するにはAndroid標準の開発者向けオプションを使用する必要があります。
以降は自己責任で実行してください。
adbコマンドを叩くか、GitHubで公開されているSettingsアプリやpiLauncherなどから「Android標準の設定」を開く事ができます。そちらから「通常の開発者向けオプション」にアクセスできます。Android標準設定での開発者向けオプションの出し方は一般的なAndroidデバイスと同様に「ビルド番号」の連打です。
そちらで「デフォルトのUSB設定」を選択すると、USB接続時に自動的にファイル転送モードになります。
たまに機能しないときがあるので、そういった場合は諦めてPICO側の開発者向けオプションからUSBデバッグをオフにしてから再度オンにします。
PICO Connect関連のトラブル
【重要】まずはWindowsのエラーチェックを
一見問題なく動いているようでも、土台となるWindowsが破損していることがよくあります。様々なアプリケーションが正常に動作しなくなる理由の一つなので、最初に修復作業を行っておきましょう。
- コマンドプロンプトやターミナルを管理者権限で起動する
スタートボタンを右クリックするとターミナルを管理者権限で起動する事ができます。
- DISMコマンドを実行して修復に必要なファイルを準備する
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
お使いのPCによっては時間が掛かる場合があます。
- システムファイルチェッカーを実行する
sfc /scannow
DISMが終了したら続けてSFCを実行します。こちらも時間が掛かる場合があります。
- 実行結果を確認する
「Windows リソース保護は、整合性違反を検出しませんでした。」あるいは、「Windows Resource Protection で破損したファイルが見つかり、正常に修復されました。」と表示されていれば完了です。動作を確認してみて、PICO ConnectやSteamVRのトラブルシューティングに進んで下さい。
もし、「Windows Resource Protection で破損したファイルが見つかりましたが、その一部を修正できませんでした。」と表示されていた場合は、セーフモードでSFCコマンドを実行するか、CHKDSKコマンドでシステムドライブの修復が必要になるかもしれません。
動作環境のチェックで仕様を満たしていないと言われる
もし、最近組んだばかりでVRも余裕なスペックであれば、お使いのPCが新しすぎてエラーが出ている場合があります。
こちらの確認は同梱されているテキストファイルにあるリストとCPU・GPUの型番を照らし合わせているだけなので、無視して進めることが出来るはずです。
PCと接続できない・できなくなった
最新版がインストールされているか確認しよう
PCとPICO本体で同じバージョンのPICO Connectがインストールされているか確認してみてください。初回接続時はPICO本体にインストールされているアプリのバージョンが低いままだった為に手こずった事がありました。
Streaming Assistantはアンインストールしておく
競合する可能性があるので、過去にインストールしたことがある場合はアンインストールしておきます。
接続先のネットワークを間違えていないか確認
Wi-Fiルーターをルーターモードのまま複数設置しているなど、二重ルーター状態になっている場合があります。同じネットワーク内にないとPCとPICOが相互に存在を認識できません。
USBケーブルで繫いでみて動作するようなら、Wi-Fiネットワークの問題である可能性が高いです。
PC側のPICO Connectは後から起動する
先にPICO本体側でConnectアプリを立ち上げておいてから、PC側でPICO Connectを起動すると見つかりやすいです。Wi-Fi接続先を変更した場合もPCからPICOをしばらく見失うことがあります。
さっきまで繋がっていたのに繋がらなくなったときは
一旦PICO Connectを閉じて開き直しても全く繋がらないときは、裏でプロセスが動いたままになっていることがありました。タスクマネージャーから対処することもできますが、素直にWindowsを再起動した方が安心です。
USB接続で繋がらない・PCが検出されないときは
接続するUSBポートを変えてみたり、ケーブルを変更すると繋がることがあります。詳細は調査中です。
SteamVRが動かない・コントローラーやトラッカーが出てこない
SteamVR関連の情報は様々な状況が考えられるため、ここに書かれているのはほんの一部分です。VIVEやIndex用の情報も役に立つ場合があります。
SteamVRを修復または再インストールする
SteamVRが破損している可能性がありますので、まずは「ツールファイルの整合性を確認」してみてください。
SteamVRインストール時に問題が生じるアプリケーションがないか確認する
SteamVRのトラブルシューティングページに競合するアプリケーションについて記載がありました。
- Asus AI Suite
- JDS Labs ODAC USBオーディオデバイス
- USB経由でデバイスが取り付けられた古いApple Cinema Display
- TP-LINK 300Mbps Wireless N PCI Express Adapter TL-WN881ND
SteamVRアドオンを確認
SteamVRアドオンに「pico」が登録されているかを確認します。
また、たまに共存できないアドオンが存在します。Virtual Desktopは大丈夫でしたが、alvr_serverは共存できませんでした。(ALVRを手動登録しているとこうなる)
幾つかアドオンがあるときは、まず「pico」だけにして試してみましょう。
予めトラッカーのキャリブレーションをしてから接続しよう
PICO Motion Trackerを使おうとしたらエラーが出て、トラッカーが出てこない事があります。
先にPICO本体側でトラッカーの接続とキャリブレーションを行う必要があります。キャリブレーション操作をせずにPICO Connectに接続すると、キャリブレーションを先に行うように言われました。他の原因については遭遇しておらず不明なため調査中です。
SteamVRではオブジェクトトラッキングモードが使用できない
現在、PICO Connectを介してSteamVRで利用する場合は、「全身のトラッキングモード」に切り替える仕様のようです。
画質が悪い・荒い
SteamVRではなく、PICO Connectの設定から解像度を変更します。
設定 | 解像度(グラフィックボードの目安) |
---|---|
スムーズ(Smooth) | 1728px(GTX1070/RX5500XT) |
標準画質(Standard) | 1920px(RTX2070/RX5700XT) |
高画質(High) | 2208px(RTX3070/RX6800XT) |
超高画質(Super) | 2592px(RTX3090/RX6950XT) |
ウルトラHD(Ultra) | 3120px(RTX4090/RX7900XTX) |
ウルトラHD+(Ultra+) | 3480px(RTX4090/RX7900XTX以上) |
PICO本体側もPICO Connectで設定した解像度にEye Bufferが変更されますので、SteamVRのレンダリング解像度を上げてもPICO Connectの解像度設定が低い場合は低画質のままになります。
SteamVRのレンダリング解像度設定は「カスタム」を選択して、片目辺りの解像度を100%にしておくことをお勧めします。「自動」の場合はSteamVRがレンダリング解像度を上げすぎてしまって無駄に負荷が掛かります。
VRモードで文字が読みにくい・輪郭がギザギザとしている
PICO Connectの設定にある「画像のシャープ化」や「超高解像度ビデオ」の設定で調整が可能です。
「超高解像度ビデオ」は「Snapdragon Game Super Resolution」の事だと思われるため、PICO側でアップスケーリングが行われます。PCスペックがあまり高くないなどの理由で低解像度に設定している場合は、有効にするのをお勧めします。
こちらも輪郭にシャープニングが掛かるので似たような効果が得られますが、スムーズや標準画質のような低い解像度のときに綺麗にアップスケールすることを目的としているのでウルトラHD画質で使用すると過剰になるかもしれません。
デスクトップ画面の文字が読みにくい
VRモードの設定とは別に、デスクトップ側は設定が分かれています。「テキストの鮮明化」と書かれていますが、こちらを弄るとデスクトップ画面全体に処理が掛かるので文字だけではなく画像も影響してしまいます。
それとは別にWindowsのディスプレイスケーリングが100%だと、文字が小さすぎて読めないかもしれませんので、125%などに変更する手段もあります。Virtual Desktopにはディスプレイの解像度を自動変更する機能(Use optimal resolution)があるので、普段からそちらを利用していた方はちょっとわずらいかもしれません。
Virtual Desktop関連のトラブル
PICO Motion Trackerやハンドトラッキングが使えない
現時点ではPICO側がOpenXRでトラッカーを使えるようにしていないため、Virtual Desktopでは使えません。OpenXRのエクステンションIDは予約されているので、将来的には利用できるはずです。いつになるかは分かりませんが……。
PICO Connectと比べて色が薄いように見える
PICOのカラープロファイルを扱う方法がないか、そもそも存在しないなどの理由でVirtual Desktopでの表示がPICO Connectと異なる現象が発生しています。
Virtual DesktopはPCから送られてきた映像をそのまま表示しているだけですので、不具合ではありません。PICO Connectの場合はPICOのディスプレイに合わせて調整が施されているようなので、色合いに差が生じています。
ホームボタンを押してもドックが出てこないか反応が鈍い、音量ボタンが動かない(1.32.13)
PICO 4 Ultra(v5.10.1.U)でのみ発生しています。ドックの表示や音量ボタンの動作に問題が起こるそうです。
自分が遭遇したときは、Virtual Desktopを使っていると録画にも失敗しますし、何やら挙動が怪しいように見えました。Virtual Desktopを終了したいときには、左手コントローラーのメニューからExitを選択して終了すると無事ホームに戻れますが、そもそもOSごと再起動してしまう場合もあるようです。
PICO 4とPICO 4 UltraではベースとなるAndroidのバージョンが大きく異なりますし、PICO 4 Ultraでのみ何かしらの不具合が生じているのは確かです。今のところ解決方法は見つかっていないので、PICO 4 UltraかVirtual Desktopどちらかのアップデート待ちになりそうです。多分PICO 4 Ultra側のアップデートを待つことに思いますが、進展があれば追記します。
VRChat関連のトラブル
人差し指だけ曲がるなど、ジェスチャーが出せない
ハンドジェスチャーの動きがおかしく、いくつかの表情が出せなくなっている問題です。これはVRChatの更新(SteamVR Input 2.0対応)が行われてから発生するようになった不具合ですので、いずれ直ると思いますがユーザー側で対応が可能です。
ひとまずの対処方法として、両手のスケルトン入力をオフにするとジェスチャーがおかしいのは直ります。
もし今後PICO Connectにもハンドトラッキング対応が来た場合は、元の設定に戻すなどの対処が必要になるはずですのでお忘れなく。
Virtual Desktop使用時とコントローラーの動きが違う
Virtual Desktopで接続するとSteamVRからはOculus Touchコントローラーとして認識されますが、PICO Connectで接続するとPICOコントローラーとして認識されます。
その為、PICO Connectで接続した際はコントローラーのバインド設定などをやり直す必要があります。
ゲームだけではなく、OVR AdvancedSettingsなどのツール類もバインドの再設定が必要です。
VRChatでマイクを使用すると喋り始めが途切れる
Windowsのサウンドレコーダーで正常に録音されるようなら、VRChat側の設定に不備があるかもしれません。VRChatのノイズ抑制はオフにして、マイクが有効になる音量を0%にして様子を見てください。10%ぐらいまで上げてしまうと人によっては途切れやすいように感じました。
マイクの音質が悪い
PICO Connectでマイク音量を上げると発生します。少なくとも100にすると音が割れますので、PICO Connect側はデフォルトの50付近での使用を推奨します。この場合、VRChat側は100%まで上げても大丈夫です。
Windowsのサウンド設定と連動していますので、何かおかしいときは他のアプリケーションの影響で勝手にマイク音量が変更されていないか確認してみてください。
手が一切動かないVRChatアバターがある
アバターのジェスチャーがIndex用の設定になっている可能性があります。まずはアバターのExpressionメニュー内にそういう項目がないか探してみましょう。
また、過去にIndexコントローラー用に色々と改変していた場合はGestureレイヤーを開いて「VRC Animator Tracking Control」のLeft/Right FingersがAnimationになっているかどうか確認します。
ピースサインのまま変わらなくなった
コントローラーの電池を付け直したら一時的に解決する場合は、タッチセンサーの問題かもしれません。
タッチセンサーのトラブルが起きているのはスティック部分だけである場合が多いです。PCVRで遊んでいるならSteamVRのバインド設定からオフにして対処することをお勧めします。ABXYボタンに触れてもタッチセンサーが動作しますので、そちらを使うことも可能ですし、現在のVRChatはピースサインを出すための操作を大きく変更することもできます。分解は行わないように!
指ハートのジェスチャーを導入したけれど両手を合わせると届かない、拍手をするとコントローラーがぶつかる
SteamVR内のPICO Connect設定にコントローラーの位置や回転を調整する項目があります。ポジションを数センチほど動かしてみてください。
PICO Motion Trackerを使用していると、床に足が埋まったり意図しない姿勢になる
現時点ではそういうものという印象があります。アップデートでの改善に期待しておきましょう。その場で一旦立つ事でリセットはされるので、当面は「座りすぎ防止機能」だと思って使ってみることを提案します。
何故そうなるのかについては詳細が不明なため推測での話になりますが、まず前提としてPICO Motion TrackerはAIで学習した様々なポーズを使った全身推定を組み合わせることで、たった2個のトラッカーでフルトラを実現しています。このAI推定のお陰であり得ない方向に身体が捻れることはまずないのですが、そのせいでAI推定したポーズが思っていたのと違う事があります。例えばあぐらをかいたときに、膝の高さが想定より高いのが再現しやすくて分かりやすいでしょうか。
PICO本体のトラッキングカメラのお陰で多くの場合、意図したとおりの動きをしてくれます。しかし、寝たり座ったりしている状態で長時間トラッキング用カメラからトラッカーを見失っている状態が続くと、その位置のまま直立姿勢や椅子に座った姿勢へと補正が入ってしまい、結果として足が埋まってしまうのではないかと考えられます。
また、現在の仕様ではトラッキングカメラの範囲内であっても、直立したときしかリセットしてくれないようです。例えば、床に足を伸ばして座り、体操座りと足伸ばしを繰り返していると体操座りが椅子に座った姿勢に補正されてしまいます。一緒に試したフレンドから「座り姿勢の問題に関しては腰のトラッカーを追加しても発生する」と情報を頂いていますが、他に腰トラッカーを試した方によると「寝ているときに直立姿勢になるのは腰トラッカー追加で防げるかもしれない」という話もありました。
でもどうにかしたい!良い方法ある?
Standable:FBEという仮想トラッカーがあるので、長時間座ったり寝たりする場合はそちらに切り替えて使用すると良いかもしれません。
普段はStandable:FBEはオフにしておく(プロキシトラッカーは使用しない)→通常通りPICO Motion Trackerを使用する→寝るときなどにStandable:FBEをオンにしてキャリブレーション→Standable:FBEのみに動作を切り替えて寝る……と、手順がちょっとややこしくなりますが、この方法を使う場合は寝るギミックを組み込むアバターの改変は不要です。
自分はV睡しないので寝るのが上手く行くかは保証できませんが、ずっと椅子に座っている状態が続くようならStandable:FBEを使うと床に足が埋まらない状態で座っていられます。PICO Motion TrackerとStandable:FBEを常時併用していると意図しない挙動をするかもしれないので、座るときと寝るときだけ使用するとトラブルを避けられると思います。
詳細な使い方は以下の記事へどうぞ。
シースルーモードなどを使うと身体が吹っ飛んでいく
プレイエリアの外に出たり、シースルーモードを使って周囲を確認すると、PICO Motion Trackerの足首が頭の上に飛んで行ってしまう現象が確認されています。シースルーモードから戻って少し経つと元の位置になりますが、周囲の人がびっくりするとは思います。全身が空高く吹っ飛んでいくのも同様の問題だと思われます。
VRChatプレイ中にデスクトップを表示したりシースルーモードを使用したいときは、AFKを有効にしてからシースルーモードを起動し、VRに戻ってきたときは一呼吸置いてからAFKを解除すると良さそうです。手動で行わなくても、AFKの自動検知が有効なら大丈夫だと思います。(たぶんね)
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今後のアップデートについて
今後のアップデートプランが公開されています。あくまでも予定なので変更になる可能性はあります。
韓国ではPICO OS 5.12.0.UのCBTが予定されています。Bluetoothマウス・キーボードの対応やPICO ConnectのiPhone・Android対応に加えて、PICO Playerのアップデートやブラウザのマルチウィンドウ機能対応が含まれているようです。フィードバックの締め切りは2024年10月23日なので、年内には正式版が公開されると予想しています。