2025年1月17日 更新
PICO 4やPICO 4 Ultraでトラブルが起きたときのまとめです。自分でトラブルに遭遇しないと詳しく書けないので、全てのトラブルを網羅しているわけではありません。
量が多いので目的の内容を目次から探すか、ブラウザのページ内検索を使ってください。
2024年12月19日頃から、PICO Connect 10.4.5が自動で配信されているようです。
27日に手元のPICO 4 Ultra(5.12.6.U)で確認できました。今回はログインできないトラブルなどもないようですので、アップデートしても大丈夫です。
何らかの事情で以前のバージョンを使用したい場合はこちら。
・一時的な回避策についてはこちら
・Connectアプリの「アップデートのアンインストール」を行う方法はこちら
2024年12月5日、PICO Connect 10.3.10が配信されましたが、誤配信されていた10.3.9からの通知でアップデートすると中国版がインストールされます。必ず公式サイトからインストーラーをダウンロードしてください。中国版を入れるとログインできない状態になります。
- PICO 4/PICO 4 Ultra本体のトラブル・Tips
- 困ったらまずは再起動しよう
- 左手だけトラッキングが怪しい
- コントローラーのタッチセンサーが怪しい
- カバーを取り付けるとコントローラーが上手く動かない
- コントローラーのスティックがドリフトする
- 電源オフ状態から初期化をしたい
- 暗い場所で明るいものを見ると反射してしまう(仕様)
- 文字が歪む
- ウィンドウが遠いまたは近い
- 床の高さがおかしい
- プレイスペースの警告が出てきて煩わしい
- 暗闇でも使いたい
- PICO 4 Ultra対応のアクセサリーが欲しい
- PCとUSBケーブルで繋いでいるがバッテリーが減っていく
- バッテリー消費が早い気がする
- PCと繋いでスクリーンショットを取り出したい(Windows)
- iPhoneやAndroidスマートフォンに画像を転送したい
- PICO版VRChatの写真を取り出したいんだけど???
- USBメモリにファイルを転送したい
- PCとUSBで繋いだらファイル転送モードになって欲しい
- ヘッドセットを外すとスリープしてしまう
- 使用中にスリープに入ってしまう(PICO 4 Ultraでは今のところ解決不可)
- ブラウザの検索バーを押すと強制終了してしまう
- キーボードでカタカナを入力したい
- PICO 4 Ultraでリフレッシュレートを90Hzまたは72Hzに変更したい
- アプリのアップデートをアンインストールしたい
- PICO Connect関連のトラブル
- 【重要1】まずはWindowsのエラーチェックを
- 【重要2】グラフィックドライバのアップデート・クリーンインストールを行う
- 【重要3】Intel 13世代または14世代のCPUを使っている場合は要チェック
- 【重要4】バージョンが異なって接続できない・勝手にアップデートされてしまう
- PICO Connectの以前のバージョンを使いたい
- 動作環境のチェックで仕様を満たしていないと言われる
- PCと接続できない・できなくなった
- 接続が安定しない・映像が停止する・切断される
- PICO専用のWi-Fiルーターを設置したい
- 映像はスムーズに動くが、画質が悪い・荒い
- ビットレートを最大に上げているが特定の場面でモヤがかかる
- フレームレートが低いと視界が歪む
- 映像が乱れる
- 重すぎて落ちてしまう
- VRモードで文字が読みにくい・輪郭がギザギザとしている
- デスクトップ画面の文字が読みにくい
- 一部のショートカットキーが動作しない(10.3.10で改善)
- イベントビューアーに「PICO Streaming Service サービスは予期せぬ原因により終了しました。」と記録される
- ハンドトラッキングが使えない
- iPhoneをミラーリングしたが操作できない・Bluetoothで繋がらない(5.12.6.Uで修正済み)
- SteamVRでオブジェクトトラッキングモードが使用できない
- PICOから音が出ない
- SteamVR関係のトラブル
- Virtual Desktop関連のトラブル
- VRChat関連のトラブル
- 人差し指だけ曲がるなど、ジェスチャーが出せない
- Virtual Desktop使用時とコントローラーの動きが違う
- VRChatでマイクを使用すると喋り始めが途切れる
- マイクの音質が悪い
- 手が一切動かないVRChatアバターがある
- ピースサインのまま変わらなくなった
- 指ハートのジェスチャーを導入したけれど両手を合わせると届かない、拍手をするとコントローラーがぶつかる
- PICO Motion Trackerを使用していると、床に足が埋まったり意図しない姿勢になる
- 静止しているとトラッカーがオフになってしまう
- スリープしたり、シースルーモードなどを使うと身体が吹っ飛んでいく
- Missing Required Bindingsと表示されて操作できない
- 肘トラッカーが欲しい・特定の部位を無効にしたい
- PICO Motion TrackerではなくVIVEトラッカーを使いたい
- CPU・GPU使用率が低く、フレームレートが低い
- フィードバックを送ろう!
PICO 4/PICO 4 Ultra本体のトラブル・Tips
困ったらまずは再起動しよう
まずは再起動を試します。特にPICO 4 Ultraは発売して間もないことと、PICO 4とは異なるAndroidバージョンのOSを使用していますので、不具合に遭遇しやすいかもしれません。
再起動を押した後、しばらく反応がなくても慌てないこと
手元のPICO 4 Ultraでは、再起動を選択して画面が消灯した後、PICOのロゴが出てくるまで非常に時間が掛かる事がありました。画面が消えたままなかなか再起動が始まらなくても慌てずに待ってください。電源オフ状態で電源ボタンを押した際も、反応が返ってくるのに少し時間が掛かっていました。
左手だけトラッキングが怪しい
※視界に入っても両手のトラッキングがすぐ戻らないのは、PICO OS 5.12.0.Uアップデートで軽減しています。
ケーブルでトラッキング用カメラを遮っているかも?
USBケーブルやイヤホンのケーブルでカメラを遮っている可能性があります。以下の写真ではL字変換コネクタがツルの部分と干渉するので前方向にケーブルを出しているのですが、ケーブルがカメラの視界に入り込んでいる可能性が高いです。
USBケーブルを繋ぐ場合は、後ろ方向に流すのをお勧めします。
長時間使用していると左手だけ震えている
4~5時間連続使用していたところ、左手コントローラーのトラッキングが怪しくなり始めました。電池パックを取り外すなどを行っても変化がなかったため、PICO 4 Ultra本体側に問題が生じているようです。
故障なのかソフトウェア不具合なのかまだ判断できませんが、再起動すると改善します。
コントローラーのタッチセンサーが怪しい
1.5Vのアルカリ乾電池推奨
1.2Vのニッケル水素電池では電圧が足りない可能性があるようです。
世の中には1.5Vのリチウムイオン電池というものが存在しますが、メーカーが想定していない使い方なので注意してください。もしリチウムイオン電池を使用する場合は、コントローラーのバッテリー残量が常時100%のままになるので電池が切れるタイミングを見計らって充電する必要があります。充電池をよく使用する友人曰く、電池にUSBケーブル直差しするものは避けて、専用の充電器が付属するものを使用するのが比較的安全でお勧めとのこと。
静電気が帯電しているかも
色々と格闘した方のnoteがとても参考になります。
PCと接続して使っている場合は回避策があります。SteamVRのコントローラーのテスト機能で誤作動を確認できますので、必要に応じてSteamVRのコントローラーバインド設定からタッチ操作を無効にしてください。
カバーを取り付けるとコントローラーが上手く動かない
Amazonなどで出品されているシリコン製のコントローラーカバーは、コントローラー内部の赤外線LEDを遮ってしまうと思われるので、正常に動作しなくなります。試しにQuest 2用の白いシリコンカバーを上から被せて試してみましたが、コントローラーを認識できなくなるのを確認しています。
現在は唯一対応している商品として、AMVRの半透明なコントローラーグリップが存在しています。こちらであれば大丈夫でした。
コントローラーのスティックがドリフトする
僅かなドリフトであれば、SteamVRのコントローラー設定からデッドゾーンの設定を行う方法があります。
PICO 4のコントローラーは酷使してもドリフトしにくい評判がありますが、激しくドリフトしてしまう場合は修理が必要となります。接点復活剤などはショートして動作しなくなる危険性があるので使用してはいけません。根本的な解決のためにはスティックそのものを交換する必要がありますが、自力での分解修理はお勧めしません。
ちなみにスティックに入力を行ってから指を離すと、反対方向に一瞬微入力が入るのは新品であっても様々なコントローラーで発生する現象なので、故障ではないと考えられます。
電源オフ状態から初期化をしたい
OSが起動しなかったり、コントローラーが動作しないなどの状況で初期化する方法です。
- 音量+ボタンを押しながら電源ボタンを押します。(5秒程度の長押し)
- ドロイド君が表示されたら、電源ボタンを押しながら音量+ボタンを押してメニューを表示します。(表示されない場合は何度か試す)
- 音量ボタンで「Wipe Data/Factory Reset」にカーソルを合わせて電源ボタンで決定します。
- 初期化前の警告が表示されますので、そのまま「Factory Data Reset」を選ぶと初期化されます。
- 「Power off」を選んで電源を切るか、「Reboot System Now」を選んで再起動します。
暗い場所で明るいものを見ると反射してしまう(仕様)
レンズにゴーストやフレアといった現象が起きています。これはパンケーキレンズの特性上避けるのが難しいもので、PICO 4においては仕様となっています。
文字が歪む
多くの文字を読むときに限って、文字が歪んで見えることがあります。これはレンズの構造やコーティング材の都合で発生するもので、僅かな歪みであれば正常です。もし、画像(写真)や映像も歪んで見えたり、文字の歪み方が酷い場合はサポートに問い合わせる必要があります。
ウィンドウが遠いまたは近い
ドック側のバーをグリップして掴んだ状態でスティックを上下に動かすと距離が変えられます。PICO 4 Ultra 5.12.0.Uアップデート後は、ドックのバーを掴む必要がなくなりました。ウィンドウの好きな場所をグリップボタンで掴んだ状態でスティックを動かすと調整できます。
床の高さがおかしい
設定→安全保護→フロアレベルの調整で修正可能です。Motion Trackerアプリ内にもフロアの調整ボタンがあります。PICOで床の高さを修正すれば、SteamVR側にも反映されます。
プレイスペースの警告が出てきて煩わしい
設定→安全保護からアラートの調整が行えます。これはコントローラーだけではなく、PICO Motion Trackerもエリアから外れそうになると警告されるようになっています。詳細設定では距離やスピードに応じて警告を出す感度を調整する項目があります。動き回っていないにもかかわらず視界が暗転するアラートが頻繁に出てしまう場合は、ファストモーションアラートを切ると安全警告が出なくなる……はずですが、こちらに関してはなんとも言えませんでした。
もちろん、本体不具合のような挙動だと感じたらサポートに連絡した方が良いでしょう。
開発者向けオプションから安全保護機能を完全に無効にすることもできますが、安全のために有効のままにしておくことを強く推奨します。
暗闇でも使いたい
部屋の光量が足りないとトラッキングが行えません。部屋の電気を付けたくないのであれば、赤外線ライトなどを設置して部屋が暗くても使えるようにすることを検討してみましょう。
PICO 4 Ultra対応のアクセサリーが欲しい
但し、選択肢は限られます。フェイスカバー類はPICO 4と互換性がありますが、バックプレートのツメの位置に互換性がないのでヘッドストラップなどはPICO 4 Ultra対応製品を選んでください。尚、PICO 4 Ultraのコントローラーカバーは全体を覆うようなものは購入しないでください。正常に動かなくなります。(※シリコンケースなどは赤外線LEDを遮ってしまう為)
定番商品としては、AMVRのヘッドストラップがPICO 4 Ultraに対応しました。AMVRではコントローラーのグリップもPICO 4 Ultra用のものがAmazonで販売されています。
そしてBOBOVRのバッテリーストラップもPICO 4 Ultraに対応しました。BOBOVRのものはまだAmazonで取り扱っていないので、公式ショップから購入する必要があります。
PCとUSBケーブルで繋いでいるがバッテリーが減っていく
PICO Connectを有線でPCと接続して使っている場合に、充電が間に合わないときの対策です。
PCに付いている通常のUSB 3.0ポート(Type-A)の場合、最大でも5V/900mA(4.5W)しか出せないので給電能力が足りていません。PCにUSB Type-Cポートがあれば7.5~15W出せるかもしれませんが足りない場合が多いかと思います。
対策としては、「充電器が接続できるタイプのリンクケーブル」を使用します。接続する充電器はPICO 4の場合は付属の20W充電器を繋げばOKです。PICO 4 Ultraの場合も同程度の充電器で間に合うはずですが、45W急速充電に対応しているのでそちらを用意しておくと充電し忘れていたときでも素早く充電できます。
【補足】モバイルバッテリーからの充電が追いつかない
特にBOBOVRのバッテリーストラップを使用して使っている方向けの情報です。
BOBOVR B2バッテリー使用時、PICO 4ではバッテリーが減らなかったのに、PICO 4 Ultraでは少しずつ減ってしまう事が確認されています。B2バッテリーを繋いだ状態で1時間20分経過すると5%程度減っていました。画面の明るさや負荷の掛かり方などの利用状況にもよりますが、5V/2.6Aの出力では微妙に間に合わないようです。
PICO 4 UltraはUSB PD対応ですので、かなりの長時間を使用する場合は45W対応の充電器やモバイルバッテリーを使用することをお勧めします。
バッテリー消費が早い気がする
利用するアプリや遊び方にもよるのですが、PCと繋いでストリーミングでVRを行う場合はディスプレイの明るさを最大にして1時間、最低の場合は2時間ぐらいのバッテリー駆動時間となります。まずはディスプレイの明るさを下げることを検討してみてください。
PICO 4 Ultra 5.12.0.Uアップデートで消費電力の削減が行われたので、以前よりはほんの少しだけバッテリー駆動時間が延びているはずです。
PCと繋いでスクリーンショットを取り出したい(Windows)
スクリーンショットや録画した動画など、PCにUSB接続して取り出したい場合があると思います。USB接続でのファイル転送は、PICO独自の開発者向けオプションを有効にしてからPCと接続している状態で設定が可能です。USB接続の設定を「ファイルの転送」に切り替えると行えます。
開発者向けオプションはデバイス情報にあるソフトウェアバージョンを数回連打すると有効にできます。
USB接続設定の他に、USBデバッグも開発者向けオプションから有効にできます。
macOSの場合は、「MacDroid」や「OpenMTP」などを使ってAndroidスマートフォンを接続してデータを取り出す方法がそのまま使えます。実際に動作するかは手元で試せないので軽くご紹介するだけに留めておきます。
iPhoneやAndroidスマートフォンに画像を転送したい
PICOアプリにログインすると、お使いのPICO 4やPICO 4 Ultraから画像を取り出すことができます。
PICOアプリのマイページタブ(右下)で、オンラインになっているPICOヘッドセットにアクセスすることが可能です。同じWi-Fiに接続しておいてください。上手く反応しない場合はヘッドセットを被っておき、スマートフォン側のアプリを立ち上げ直すと認識しやすいかと思います。
PICO版VRChatの写真を取り出したいんだけど???
PCと接続する場合は、「内部共有ストレージ/Pictures/VRChat」に月別で写真が保存されているので取り出しは容易ですが、スマートフォンからアクセスする場合はScreenshotフォルダ直下に移動する必要がありました。
何度か試してみましたが、Picturesフォルダ直下や、Screenshotフォルダ内にフォルダを作って入れるのはアプリから認識できませんでした。
1, ファイルマネージャーアプリで移動する
ファイルマネージャーアプリを起動し、/Pictures/VRChatと辿って目的の写真を探します。
見つけたら、「…」からコピーかカットを選択して、/Pictures/Screenshotフォルダまで移動します。
Screenshotフォルダ直下に写真を貼り付けてください。
2, スマートフォンアプリからアクセスする
PICOアプリからメディアを開くと、先程移動した写真が表示されているはずです。
初回利用時は写真ライブラリへのアクセスを求められるので、許可する必要があります。
左のボタンを押せばスマートフォンに保存され、右のボタンからは直接共有が行えます。
USBメモリにファイルを転送したい
USBメモリを接続すればファイルマネージャーでデータの転送が行えます。設定不要なので多分これが一番楽です。USBメモリを取り外すときは、デバイス名の右にある取り外しボタンを押してからにしましょう。
PCとUSBで繋いだらファイル転送モードになって欲しい
先程、PICO独自の開発者設定からUSB接続の設定を変更する方法を解説しました。しかしデフォルトの動作が「このデバイスを充電」の為、毎回設定から「ファイルの転送」に切り替える必要があります。これを変更するにはAndroid標準の開発者向けオプションを使用する必要があります。
以降は自己責任で実行してください。
adbコマンドを叩くか、GitHubで公開されている「Settingsアプリ」や「piLauncher」などから「Android標準の設定」を開く事ができます。そちらから「通常の開発者向けオプション」にアクセスできます。Android標準設定での開発者向けオプションの出し方は一般的なAndroidデバイスと同様に「ビルド番号」の連打です。
【adbコマンド】 adb shell am start -a android.settings.SETTINGS
そちらで「デフォルトのUSB設定」を選択すると、USB接続時に自動的にファイル転送モードになります。
たまに機能しないときがあるので、そういった場合は諦めてPICO側の開発者向けオプションからUSBデバッグをオフにしてから再度オンにします。
ヘッドセットを外すとスリープしてしまう
今のところソフトウェア的に対処する方法はありません。レンズの間にある近接センサーにテープなどを貼るとスリープしなくなりますが、故障の原因となる可能性があるので自己責任で行ってください。
使用中にスリープに入ってしまう(PICO 4 Ultraでは今のところ解決不可)
PICO 4 Ultraの場合は近接センサーを塞いでいても、無操作かつ静止状態で5分経過すると自動スリープに入る事を確認できました。Android標準の設定画面を出すと自動スリープまでの時間設定が行えるのですが、どうやらそちらの設定時間とは無関係に5分でスリープしてしまうようです。
スリープ時間を変更するアプリなどで対処可能かと思いましたが、残念ながら5分経過でスリープしてしまいました。開発者向けオプションの充電中にスリープにしない設定も機能しなかったので、今のところは対処不可能だと考えられます。
以下はあくまでも参考程度にどうぞ。
アプリのインストールは、以下のGitHubリンクの先にあるDownloadボタン(F-Droidのボタンの隣にある)を押すとAPKファイルが直接ダウンロードされますので、それを開くとインストールできます。(特別な設定不要でインストール可能)
ブラウザの検索バーを押すと強制終了してしまう
キャッシュを消したり再起動してもダメな場合は、ブラウザのアプリデータを全消去すると改善するかもしれません。
adbコマンドかSettingsアプリやpiLauncherなどから「Android標準の設定」を開くとアプリの詳細にアクセスします。
【adbコマンド】 adb shell am start -a android.settings.SETTINGS
アンインストールが行えないシステムアプリはこの方法でリセットすると、改善される可能性があります。但し、データが消失するので十分に注意してください。
キーボードでカタカナを入力したい
文字を入力してからキーボード左下にある「カナ」キーを押すと、全角カタカナ→半角カタカナ→ひらがなと切り替わります。文字数が多くて上手く変換できないような、カタカナの固有名詞などはカナキーで変換するのがオススメです。
PICO 4 Ultraでリフレッシュレートを90Hzまたは72Hzに変更したい
PICO 4 Ultraでは、設定アプリの「パフォーマンス」から「ホームスペースのパフォーマンス設定」と「バッテリーのパフォーマンス設定」を変更すると最大リフレッシュレートも変動します。
パフォーマンス設定 | リフレッシュレート | EyeBuffer(レンダリング解像度) |
---|---|---|
高画質 | 90Hz | 2400px |
ハイマルチウィンドウパフォーマンス | 72Hz | 1760px |
バッテリーセーバー | 72Hz | 1728px(黒縁が追加され視界が若干狭くなる) |
アプリのアップデートをアンインストールしたい
Connectアプリなどのバージョンを下げなくてはならない問題が発生したときの対象方法です。
開発者モードにしたPICO 4 UltraをPCに接続し、adbコマンドを打ってアプリ情報を開くか、settings.apkなどからAndroid標準設定を開いてConnectアプリのアプリ情報を開くと、「アップデートのアンインストール」が行えます。PICO 4 Ultraを5.12.0.Uにアップデート済みの方は、10.2.7に戻ります。
【adbコマンド】 adb shell am start -a android.settings.APPLICATION_DETAILS_SETTINGS -d package:com.picovr.picostreamassistant
PICO Connect関連のトラブル
使用している環境 |
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【重要1】まずはWindowsのエラーチェックを
一見問題なく動いているようでも、土台となるWindowsが破損していることがよくあります。様々なアプリケーションが正常に動作しなくなる理由の一つなので、最初に修復作業を行っておきましょう。
- コマンドプロンプトやターミナルを管理者権限で起動する
スタートボタンを右クリックするとターミナルを管理者権限で起動する事ができます。
- DISMコマンドを実行して修復に必要なファイルを準備する
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
お使いのPCによっては時間が掛かる場合があります。
- システムファイルチェッカーを実行する
sfc /scannow
DISMが終了したら続けてSFCを実行します。こちらも時間が掛かる場合があります。
- 実行結果を確認する
「Windows リソース保護は、整合性違反を検出しませんでした。」あるいは、「Windows Resource Protection で破損したファイルが見つかり、正常に修復されました。」と表示されていれば完了です。動作を確認してみて、PICO ConnectやSteamVRのトラブルシューティングに進んで下さい。
もし、「Windows Resource Protection で破損したファイルが見つかりましたが、その一部を修正できませんでした。」と表示されていた場合は、セーフモードでSFCコマンドを実行するか、CHKDSKコマンドでシステムドライブの修復が必要になるかもしれません。
Windows 10とWindows 11どちらが良い?
PICO ConnectはWindows 11 バージョン24H2の環境で正常に動作することを確認しています。もちろん、Windows 10とPICO Connect(PICO 4)で問題ないという情報もあります。
但し、PCの構成によってはハードウェア同士の相性が悪かったり、Windowsや各種ソフトウェアが正常に動作していないといったトラブルによって、PICO ConnectやSteamVR、VRChatが落ちてしまう可能性はあります。自分では何も変えていないつもりでも、WindowsやSteamVRは自動アップデートされることを覚えておきましょう。
Windows 10は2025年10月14日にサポート終了です。早めの移行を検討してください。
クリーンインストールする場合は
Windows 11 24H2のインストール用イメージに問題があった時期があるので、過去にダウンロードした物は使い回さず新しく作り直してからインストールをしてください。メーカー製のPCなど、別途リカバリーメディアやリカバリー領域が用意されている場合はメーカーの指示に従います。
【重要2】グラフィックドライバのアップデート・クリーンインストールを行う
WindowsやSteamVR、VRChatなどは自動アップデートされますが、グラフィックドライバはそのままという方はアップデートを行ってください。グラフィックドライバのアップデートで直ったという事例が非常に多いです。
また、Windowsの大型アップデートを行ったなどの理由で、グラフィックドライバ周りの認識がおかしくなっている可能性があります。知らないうちにどこか壊れていることはよくありますので、最新の状態でもおかしい場合はクリーンインストールを試してみましょう。
グラフィックドライバのクリーンインストールを行うには、DDU(Display Driver Uninstaller)をセーフモードで実行します。これで、グラフィックドライバを完全に削除した状態になりますので、再起動後にドライバの再インストールを行ってください。AMD Radeon環境の場合は、DDUの代わりにAMD Cleanup Utilityを使用することもできます。
グラフィックドライバのバージョンを下げる必要がある場合も
環境によっては、最新のドライバではSteamVRがフリーズするなどのトラブルが起こる可能性があります。最新版で問題が起きる、あるいは起こるようになった場合はバージョンを下げてみてください。
NVIDIA GeForceドライバ
GeForceの場合は、手動検索してから「他のバージョンを見る」で旧バージョンも表示されます。
AMD Radeonドライバ
旧バージョンは「製品を検索または参照してドライバーとサポートを入手」から検索したあと、「Previous Drivers」から表示できます。
【重要3】Intel 13世代または14世代のCPUを使っている場合は要チェック
Intel 13世代と14世代のCPUには不具合があり、ゲームがクラッシュしたりブルースクリーンになったりする問題が発生しています。Intelからこの問題に対処した最新のBIOS(0x12B)が提供されましたが、既に問題が起きているCPUはアップデートしても直りません。
該当するCPUを使用している方はCPUの故障が疑われますので、まずは以下に挙げるような方法で確認をしてみてください。
PICO ConnectとVirtual Desktopは似たような目的で使用しますが全く違うアプリケーションであり、処理内容も異なります。PICO Connectの方が若干CPU使用率が高いと思われるので、不具合があるIntel CPUとVRChatを組み合わせた際にクラッシュしやすいという可能性は考えられます。
もしCPUが故障していた場合は交換してもらえるよう、販売店やIntelのサポートへ連絡することを強く推奨します。一時的な軽減策として、BIOSを最新版にアップデートしてからCPUの周波数を少しだけ下げるという方法もあるようです。(一概には言えませんが200MHzぐらい下げて安定したという話もあったりなかったり……。)
【重要4】バージョンが異なって接続できない・勝手にアップデートされてしまう
ここのところユーザーを騒がせている「誤配信トラブル」についてです。
現在は自動アップデートが行われても、正常にログイン可能なグローバル版のままアップデートされるので更新しても大丈夫です。
対処法1 PC側もなんとかしてアップデートする
Connectアプリが新しいバージョンにアップデートされてしまったPICO 4 Ultraから、PCのPICO Connectへ接続を行おうとすると「ソフトウェアバージョンの不一致」というメッセージが出ます。更新ボタンを押しても「最新の状態です」と表示されてしまった場合は、一度接続を切って再接続してからバージョン不一致メッセージを出し直してみてください。更新ボタンを押すのを繰り返すとアップデートが降ってくる場合があります。
現在ログインが行えないPICO Connect(中国版)を利用しているのであれば、必ず公式サイト(日本語)でグローバル版のPICO Connectをダウンロードしてインストールしてください。その状態であれば、グローバル版のままアップデートが行われます。
対処法2 アップデートのアンインストールを行って一時的に凌ぐ
Connectアプリの「アップデートのアンインストール」を行うと10.2.7に戻るので、ストアから10.3.10にアップデートし直すことは可能です。但し、再び10.4.5に自動アップデートされる可能性はあるので、これは一時的な回避策です。こちらはアップデートされると何らかの不都合がある場合の手段となります。
その他
PICO OSバージョンが古いままだと問題があるかもしれないので、アップデートが来ていないかどうか確認します。
また、PC側のPICO Connect 10.3.9から自動アップデートで10.3.10をインストールした方は中国版のままになっており、ログインが行えない状態になっています。そのような状態で使用を続けていた場合、中国版のPICO Connectを使用していると自動アップデートも中国版のまま降りてきてしまうはずなので、グローバル版のPICO Connect 10.3.10をインストールしておいてください。
PICO Connectの以前のバージョンを使いたい
公式サイトで使用されていたリンク先です。将来リンク切れとなる可能性があります。
※apkファイルは自力でバックアップを取ってください。
PICO Connect 10.3.10(Windows版)
動作環境のチェックで仕様を満たしていないと言われる
古いPCや内蔵グラフィックス環境でVRゲームを動作させるのは困難ですので、明らかにスペックを満たしていない場合はパーツの交換やPCの買い替えが必要となります。
しかし最近新しいゲーミングPCを買った、あるいは最新のパーツで組んだばかりでVRも余裕なスペックであれば、お使いのPCが新しすぎてエラーが出ている場合があります。こちらの確認は同梱されているテキストファイルにあるリスト(恐らくこちらは複製で、リスト自体はアプリケーション内部に書き込まれていると思われる)とCPU・GPUの型番を照らし合わせているだけなので、無視して進めることができるはずです。
但し、グラフィックドライバのバージョンで引っ掛かる場合は、WindowsのセーフモードでDDUを実行してドライバを削除し、再インストールしてみる事をお勧めします。Windowsの大型アップデートの際にドライバ周りが上手く移行できなかった可能性がありそうです。
NVIDIA環境の場合
GeForceのドライバーバージョン552より新しいもので問題が起きているらしいです。どちらにせよ警告は無視できるので、DDUを使ってドライバのクリーンインストールを行っても警告される場合はそのまま進めてください。
AMD環境の場合
CPUが新しすぎて警告が出ることがありますが、こちらも無視して構いません。
また、グラフィックボード側ではバージョンチェックのトラブルは確認できていません。
PCと接続できない・できなくなった
最新版がインストールされているか確認しよう
PCとPICO本体で同じバージョンのPICO Connectがインストールされているか確認してみてください。初回接続時はPICO本体にインストールされているアプリのバージョンが低いままだった為に手こずった事がありました。
ストリーミングアシスタントはアンインストールしておく
競合する可能性があるので、過去にインストールしたことがある場合はアンインストールしておきます。インストールするのはStreaming AssistantではなくPICO Connectです。
接続先のネットワークを間違えていないか確認
Wi-Fiルーターをルーターモードのまま複数設置しているなど、二重ルーター状態になっている場合があります。同じネットワーク内にないとPCとPICOが相互に存在を認識できません。
USBケーブルで繫いでみて動作するようなら、Wi-Fiネットワークの問題である可能性が高いです。
PC側のPICO Connectを後から起動してみる
先にPICO本体側でConnectアプリを立ち上げておいてから、PC側でPICO Connectを起動すると見つかりやすいです。Wi-Fi接続先を変更した場合もPCからPICOをしばらく見失うことがあります。
PICO Streaming Serviceがあるか確認する
Windowsのサービスを開き、「PICO Streaming Service」が「自動」でスタートアップ登録されているか確認します。サービス自体が見つからない場合はPICO Connectの再インストールが必要です。
Windows Defender ファイアウォールの設定を確認する
Windows Defender ファイアウォールの設定で、「Streaming Service」の接続を許可していることを確認してください。
一覧に見当たらない場合は、「別のアプリの許可」から追加します。「C:\Program Files\Streaming Service\ps_server.exe」がそれに該当します。
さっきまで繋がっていたのに繋がらなくなったときは
一旦PICO Connectを閉じて開き直しても全く繋がらないときは、正常に終了できなかったなどの原因でプロセスが動いたままになっていることがありました。タスクマネージャーから対処することもできますが、素直にWindowsを再起動した方が安心です。
SteamVRが正常に起動しなくなったときは
SteamVRが正常終了しなかったなどの原因で、中途半端な状態でSteamのプロセスが残っていると動作がおかしくなる事があります。この場合はWindowsの再起動で直ります。
USB接続で繋がらない・PCが検出されないときは
接続するUSBポートを変えてみたり、ケーブルを変更すると繋がることがあります。詳細は調査中です。
接続が安定しない・映像が停止する・切断される
映像だけが停止したときは
左手コントローラーのメニューボタンをダブルクリックして、Windowsのデスクトップ画面に戻ってみてください。VRChatやSteamVRなどが動作したままで、映像のストリーミングが詰まっていただけなら「SteamVRを起動する」ボタンから復帰できます。
パフォーマンスパネルで状況を確認する
Wi-Fiで接続していて動作が安定しない場合は、まず左手コントローラーのメニューボタンを長押ししてパフォーマンスパネルを確認してください。
とても大まかに説明すると、「Game」がゲーム部分の処理時間で「Encode」が映像のエンコード処理の時間、「Transmit」が映像データをPCからPICOに送るのに掛かった時間で、「Decode」が届いた映像をPICO側で処理する時間です。
時間が掛かっている部分は赤文字で表示されます。多少は赤くなることがありますが、明らかに数字が大きいときは問題があります。
- Game時間が大きい→解像度を下げたりVRChatなどの設定を下げてみよう
- Encode時間が大きい→解像度やビットレートを下げてみよう、コーデックの変更もあり
- Transmit時間が大きい→主にWi-Fi周りの対処が必要です
- Decode時間が大きい→解像度やビットレートが高すぎてPICOが処理しきれない状態なので設定を下げよう
例えばTransmitが3桁ms以上となっている場合は、映像の伝送に問題が生じています。具体的にはWi-Fiルーター周りに問題がありそうだと考えることができます。USB接続で繋いだ場合に問題が起きないようであれば、Wi-Fiの問題である可能性が高いです。
Wi-Fiのリンク速度を確認する
パフォーマンスパネルの左下に、「”SSID名”・5GHz・960Mbps」のような表記があります。例えばここの数値が100Mbps程度しかない状況だと、安定したストリーミングは難しいと思われます。(※すぐ上にあるビットレート表記の部分ではありませんので注意)
リンク速度の表記は最大値なので、実際には良くても6~7割程度の速度となるそうです。
PICO 4 Ultraの場合は最新のWi-Fi 7に対応していますが、十分な速度が出るならWi-Fi 6やWi-Fi 5でも大丈夫です。古めのWi-Fi 5で利用するとしても866Mbps程度のリンク速度で繋がっていれば、悪く見積もって半分の433Mbpsしか出せなかったとしても余裕があります。しかし、お使いのWi-Fiルーターが古いのが明らかである場合は買い替えるのが望ましいです。
PCとWi-FiルーターはLANケーブルで接続する
PCもWi-Fiで繋がっていると安定しない場合があります。PCとWi-Fiルーターは有線で繋がっている必要があります。パフォーマンスパネルでPC Networkの欄が「WLAN」ではなく「Wired」となっていれば大丈夫です。
Wi-Fiルーターがまだ新しい製品なら設定を確認する
Wi-Fiルーターのメーカーや設定、周辺の環境などによってかなり差が生じる事があるので、こうすれば大丈夫というアドバイスをするのは難しいです。
PCとルーターが有線接続かつWi-Fiの5GHz帯でPICOと接続しているのは大前提として、
- リンク速度がWi-Fiルーターの上限値かそれに近い値になっているかを確認する(ステータス表示の左下)
- 周辺のチャンネルと干渉していないかどうかを確認する(スマートフォンでWi-Fi Analyzerなどを使用する)
- 帯域を160MHzから80MHzに減らしてみる
- ビットレート設定を最低から試してどの辺りまでなら大丈夫かテストする
- スマートフォンやゲーム機といったWi-Fiを利用する機器が多い場合は減らす(例としてFireTVなどが動作すると帯域の取り合いになる事がありました)
などの様々な内容を確認・対策を講じる必要があります。
結果としてビットレートを下げざるを得ない状況となった場合、同じビットレート設定ではAVCではなくHEVCの方が高画質になります。また、最低ビットレートの場合は、HEVCよりもAV1のがいくらかマシに見えるはずです。(※AV1はGeForce RTX4000シリーズかRadeon RX7000シリーズ以上が必要)
ストリーミング中に余計な通信をしない
ストリーミング映像がルーターを経由する関係上、大きなデータのダウンロードをしたり、別のデバイスで動画の視聴をすると映像が停止したり途切れたりする可能性があります。VRChatプレイ中に他人がアバターを変更するなどしてダウンロードが発生すると映像が止まる場合は、USB接続でも同様の問題が起こるかどうか確認します。
USB接続で様子を見る
パフォーマンスパネルを見ながら、USB接続時でも切断されたり映像が停止してしまうかどうかを確認します。あまりにも不可解な止まり方や落ち方をする場合は、Windowsの修復やグラフィックドライバのクリーンインストール、SteamVRの再インストールを試します。
ネットワークアダプターの省電力設定を確認する
参考
PICO専用のWi-Fiルーターを設置したい
USB接続なら安定するけどケーブルが邪魔で嫌、意地でも無線で繋ぎたい!って人向けの情報です。
通常はインターネットに繋がっているWi-Fiルーター(画像左側)に繋いで使用しますが、USB LANアダプターなどを使ってもうWi-Fiルーターをもう1台(画像右側)繋いでしまい、PICO Connect専用のアクセスポイントにできます。
新しく買い替えて使わなくなったWi-Fiルーターなどを活用できますが、少なくとも5GHzに対応したWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)以上のルーターが必要です。この専用ルーターに繋ぐLANケーブルは、WANではなくLANポートに接続します。
基本的にPICO Connectでの通信しか行われないため、例えばVRChatのワールドやアバターのダウンロード中でもストリーミング接続が安定します。(※PCが処理落ちしていない場合)
ルーターモードのまま繋いだ場合
PICO専用に用意したWi-Fiルーターをルーターモードのまま繋ぐ場合は、Wi-Fiルーター側がよしなにしてくれるので、とりあえずPICO Connectで繋いでみるだけならこれでも機能します。
注意点としては、PCにUSB LANアダプターで接続したPICO専用Wi-Fiルーターはインターネットに接続できません。つまりPICOを専用のルーターに繋いでいる間はPICO Connect以外のことができない状態になります。一応Virtual Desktopも接続可能ですが、認識に時間が掛かるようです。
次に、ネットワークアダプターが「自動メトリック」設定になっていて優先順位がおかしくなると、PCもインターネットに出られなくなる事があります。その場合は、ネットワークアダプターのプロパティでインターフェイスメトリックの値を小さくすることで回避できます。以下の画像では、インターネットに繋がっている「イーサネット」の方を1にして、USB LANで繋いだ「なんでもイーサネット」の方を2としています。(変な名前を付けるんじゃない)
メトリック設定を弄る可能性があるのであんまり良い方法だとは思いませんが、大元のルーターを容易に交換・変更できない事情があるならありかなぁ……?とは思います。
ブリッジモードで接続した場合
インターネット接続も行いたい場合は、Windowsの「インターネット接続の共有(ICS)」機能を使用します。アクセスポイントとして使用するWi-Fiルーターはブリッジモードにしておきます。
「Routing and Remote Access」のサービスを有効にして再起動しておく必要もあるようです。
ICSを使用するとネットワークアダプターのIPアドレスが「192.168.137.1」に自動設定され、ゲートウェイ及びDNSサーバーとして機能するとの事です。PICO 4から共有ネットワークアダプターに接続する際には、Android標準の設定画面からWi-Fi設定を出して、DNSサーバーを手動で「192.168.137.1」に変更しないとインターネットに接続できない可能性があります。
この機能を使うとブリッジモードのWi-Fiルーターに接続したPICO 4をインターネットにも接続可能ですが、簡易的な機能のため高度な設定が行えません。設定によっては、Wi-Fiルーターがブリッジモードのままだと設定画面にアクセスするのが困難になる場合もあるでしょう。
専用のアクセスポイントとPICO ConnectでPCVRを行いながら、PICO 4本体のブラウザなども同時使用したい場合はこの方法で実現できます。
但し、PC側で接続処理をすることによるパフォーマンスの低下やセキュリティリスクが生じる可能性がありますので、それらを承知の上でお試しください。
また、そのままでは再起動すると上手く動作しなくなる(?)ようなので、共有する操作を再実行します。自動実行させたい場合は、「Internet Connection Sharing(ICS)」サービスのスタートアップを自動に設定し、レジストリエディターでキーを追加する必要があります。レジストリを編集するため、こちらも自己責任でお試しください。
パス: HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SharedAccess 型: DWORD 設定: EnableRebootPersistConnection 値: 1
映像はスムーズに動くが、画質が悪い・荒い
ビットレート設定を確認してみる
ビットレート設定が低過ぎて低画質になっている可能性があります。少しずつ上げてみてください。Wi-Fiの速度があまり速くないのであれば、AVCコーデックではなくHEVCかAV1コーデックに設定をすると低ビットレートでの表示品質が上がります。
Wi-Fi接続の場合はAVCコーデックで300Mbps、USB接続では1000Mbpsまで設定可能です。HEVC/AV1コーデックの場合は接続方法に関係なく150Mbpsが上限となります。
現在の解像度を確認する
SteamVRではなく、PICO Connectの設定から解像度を変更します。
設定 | 解像度(グラフィックボードの目安) |
---|---|
スムーズ(Smooth) | 1728px(GTX1070/RX5500XT) |
標準画質(Standard) | 1920px(RTX2070/RX5700XT) |
高画質(High) | 2208px(RTX3070/RX6800XT) |
超高画質(Super) | 2592px(RTX3090/RX6950XT) |
ウルトラHD(Ultra) | 3120px(RTX4090/RX7900XTX) |
ウルトラHD+(Ultra+) | 3480px(RTX4090/RX7900XTX以上) |
PICO本体側もPICO Connectで設定した解像度にEye Bufferが変更されますので、SteamVRのレンダリング解像度を上げてもPICO Connectの解像度設定が低い場合は低画質のままになります。
SteamVRのレンダリング解像度は「カスタム」に設定
SteamVRのレンダリング解像度設定は「カスタム」を選択して、片目辺りの解像度を100%までにしておくことをお勧めします。「自動」の場合はSteamVRがレンダリング解像度を上げすぎてしまって、無駄に負荷が掛かってしまう事があります。
動的解像度は「OVR Dynamic Resolution」に任せてしまおう
SteamVRのレンダリング解像度を自動設定したい場合は、負荷に応じて自動変更してくれる軽量なOpenVRアプリがあります。
「OVR Dynamic Resolution」を使うとPICO Connectの解像度設定を高めにしつつ、負荷が高いときはレンダリング解像度を自動で下げることが可能です。逆に、負荷が低いときはレンダリング解像度を上げることもできますが、PICO Connectで指定した解像度でエンコードをする都合で無駄になりやすいので「Maximum resolution」の設定は程々に。(※100%よりも上げるのはあまりお勧めしません)
高負荷時に解像度を下げるだけなら、「Initial resolution」と「Maximum resolution」は100にして、「Minimum resolution」を許容できるレベルまで下げればOKです。SteamVRの自動設定を使うと高負荷時に解像度を上げてしまうことがあるので、細かな制御も可能な「OVR Dynamic Resolution」で代用しています。
また、高頻度で解像度を変更しないように気をつけてください。「Resolution change delay ms」を3000msよりも大きくしておくと、解像度を変更する頻度が下がります。CPUフレームタイムを無視してGPUフレームタイムだけを使用して解像度を調整したり、VRAMの使用率に応じて解像度を調整するようにもできます。
不都合が生じた場合は無理に利用せず固定解像度にしておきましょう。
ビットレートを最大に上げているが特定の場面でモヤがかかる
使用するグラフィックボードがGeForceかRadeonか、そして最新の世代かどうかで品質が変わってきますが、草木やパーティクルが飛び交うような細かな表現は潰れたりモヤがかかったりしやすいです。また、Virtual Desktopとはエンコーダーの設定などが違うので、同じビットレート設定にしていてもPICO Connectの方が画質が悪くなる場面があるようでした。
Wi-Fiで使用する場合の対処方法は今のところありません。USB接続してPICO Connectを有線で使っても大丈夫という方であれば、コーデックをAVCに変更してビットレートをかなり上げるという力業が行えます。普段はWi-Fiで使うという場合も予めAVCコーデックで300Mbpsを超える設定にしておけば、Wi-Fi接続時は300Mbps・USB接続時は最大1000Mbpsで動作します。SteamVRやVRChatなどを再起動せずに済むので、PICO側でホームまで戻ってUSB接続を選ぶことで切り替えられます。
フレームレートが低いと視界が歪む
ASWが有効になっていると低フレームレート時に視界がうねったり歪んだりします。正常な動作ですが、気になる場合はPICO Connectの「フレーム補間」をオフにしてみてください。
フレーム補間を使いつつ歪みを最小限に抑えたい場合は、VRChatの場合は「回転のスナップ」を使用したり、「ホロポート移動」を使ったりすると移動による視界の歪みに遭遇しにくくなります。
映像が乱れる
AMD Radeon環境の場合、インスタントリプレイやインスタントGIFが有効になっていると問題が起こる可能性があるとのことです。参考動画
重すぎて落ちてしまう
解像度を上げるとそれだけでVRAMを使用します。適切な解像度まで下げてください。
グラフィックボードのVRAMが8GBしかない環境では不足する可能性が大いにあります。特にVRChatにおいてVketなどの重量級ワールドではVRAMが16GBあっても使い切る事がありますので、その場合は一時的にレンダリング解像度を下げるなどの対処が必要になります。
VRモードで文字が読みにくい・輪郭がギザギザとしている
PICO Connectの設定にある「画像のシャープ化」や「超高解像度ビデオ」の設定で調整が可能です。
「超高解像度ビデオ」は「Snapdragon Game Super Resolution」の事だと思われるため、PICO側でアップスケーリングが行われます。PCスペックがあまり高くないなどの理由で低解像度に設定している場合は、有効にするのをお勧めします。
こちらも輪郭にシャープニングが掛かるので似たような効果が得られますが、スムーズや標準画質のような低い解像度のときに綺麗にアップスケールすることを目的としている機能なので、ウルトラHD画質で使用すると少々過剰になってしまいます。
デスクトップ画面の文字が読みにくい
VRモードの設定とは別に、デスクトップ側は設定が分かれています。「テキストの鮮明化」と書かれていますが、こちらを弄るとデスクトップ画面全体に処理が掛かるので文字だけではなく画像も影響してしまいます。
その他にはWindowsのディスプレイスケーリングが100%だと、文字が小さすぎて読みにくい場合があるので、125%などに変更する手段もあります。Virtual Desktopにはディスプレイの解像度を自動変更する機能(Use optimal resolution)があるので、普段からそちらを利用していた方はちょっと煩わしいかもしれません。
また、PICO 4とPICO 4 Ultraではホーム画面でのEye Bufferサイズが異なるので、PICO 4の場合はPICO 4 Ultraと比べて少し見づらいようです。(Virtual Desktopは1920pxで動作するのでPICO 4 Ultraとの差はない)
一部のショートカットキーが動作しない(10.3.10で改善)
PICO Connectの使用中は一部のキーボードショートカットが「グローバルホットキー」として設定されるので、他のアプリケーションで使用することができなくなるようです。例えばPhotoshopやCLIP STUDIO PAINTの「選択範囲を反転(Ctrl + Shift + I)」やBlenderの「選択範囲の拡大/縮小(Ctrl + Num+またはCtrl + Num-)」などが動作しなくなります。ブラウザのズーム周りも同じショートカットですね。
これはPICO Connectを閉じると元通り動作するようになります。
PICO Connect使用中に動作しないショートカット一覧 |
---|
Ctrl + Shift + I |
Ctrl + Num+(テンキーの+) ※10.3.10以降使用されません |
Ctrl + Num-(テンキーの-) ※10.3.10以降使用されません |
Ctrl + = ※10.3.10以降使用されません |
Ctrl + Shift + = ※10.3.10以降使用されません |
Ctrl + -(テンキーじゃない方の-) ※10.3.10以降使用されません |
Ctrl + Shift + – ※10.3.10以降使用されません |
イベントビューアーに「PICO Streaming Service サービスは予期せぬ原因により終了しました。」と記録される
Windowsのシャットダウン時に、Service Control ManagerからPICO Streaming Service サービスが正常に終了しなかったと報告される不具合があります。同時にps_service_launcher.exeの動作が停止したというエラーも記録されます。
これに関しては昔からずっと起きているようでして、バージョン10.2.7の時点ではまだ修正されていません。エラーメッセージは出ないので気が付いてない方が大多数かと思いますが、実用上は問題なさそうです。とはいえ正しく終了して欲しいですし、信頼性モニターのグラフが滅茶苦茶になるのであまり気分の良いものではありませんが。
ハンドトラッキングが使えない
PICO Connectでのハンドトラッキングはまだ正式にリリースされていません。準備はされているようなので、PICO Connect 10.4のアップデートを待ちましょう。(一部環境ではハンドトラッキング対応の10.4.5が自動配信されています。)
iPhoneをミラーリングしたが操作できない・Bluetoothで繋がらない(5.12.6.Uで修正済み)
PICO 4 Ultra 5.12.0.Uからスマートフォンの画面ミラーリングに対応しました。AndroidとiOSで最新のPICOアプリを使用すると接続可能です。英語ですが、上のヘルプマークから操作手順などへアクセスできます。
Androidでは概ね問題なく操作可能でしたが、iPhoneに関しては操作できるようにするのがなかなか上手く行きません。本来ならばAssistiveTouchを使ってBluetoothマウスを繋いだときのような操作が行えるのですが、認識してくれないことが多いです。手動でBluetoothペアリングや接続操作を行ったりすると動くこともありましたが、一度切断されるとBluetoothの再接続がされない状態です。iOS 18.0.1とiOS18.1のiPhone 12 miniで試しましたが、もしかするとiPhoneの他のモデルやiOS 17などでは問題がないかもしれません。
【2024/12/19追記】5.12.6.Uアップデートで修正されました。
SteamVRでオブジェクトトラッキングモードが使用できない
現在、PICO Connectを介してSteamVRで利用する場合は、「全身のトラッキングモード」に切り替える仕様のようです。オブジェクトトラッキングは行えません。
PICOから音が出ない
音声出力デバイスに「ヘッドセット」を選ぶと音が出ない事があるようです。(10.4.5や10.4.55で確認)
この場合は「ヘッドセットとPCの両方」を選ぶとPICOからも音が出ますが、PC側をミュートしないと同時に音が出てしまうことに注意してください。
SteamVR関係のトラブル
先にWindowsやドライバ周りを整えておくことを強くお勧めします。
コントローラーやトラッカーが出てこない
予めトラッカーのキャリブレーションをしてから接続しよう
PICO Motion Trackerを使おうとしたらエラーが出て、トラッカーが出てこない事があります。
先にPICO本体側でトラッカーの接続とキャリブレーションを行う必要があります。キャリブレーション操作をせずにPICO Connectに接続すると、キャリブレーションを先に行うように言われました。他の原因については遭遇しておらず不明なため調査中です。
ハンドトラッキングが動作しないときは
PICO Connect 10.4以降でハンドトラッキング用コントローラーがSteamVRから認識されない場合は、PICO Connectの「SteamVRを起動」ボタンをハンドトラッキングの状態で押してみると認識される場合があります。また、指が動かないときはコントローラーのバインドからスケルトン設定が未使用のままになっている可能性があるので、両手とも割り当てを行います。
SteamVRが正常に動作しない(203エラーなど)
PICO Connectの再インストールでは解決しないと思われる問題に対処します。
SteamVR関連の情報は様々な状況が考えられるため、ここに書かれているのはほんの一部分です。VIVEやIndex用の情報も役に立つ場合があります。
SteamVRを修復する
SteamVRが破損している可能性がありますので、まずは「ツールファイルの整合性を確認」してみてください。
SteamVRをベータ版や以前のバージョンにしてみる
SteamVRが自動アップデートされたことで、何かしらの不具合が生じているかもしれません。修復や単純な再インストールで変化がないときは、Steamライブラリ一覧からSteamVRのプロパティを開いて「beta」を選ぶことで、ベータバージョンを試してみることも可能です。もちろん、ベータにしたことで不具合が起こるようになる場合もありますので、動作確認をした際は「なし」を選択して安定バージョンに戻すこともお忘れなく。
また、あえてベータ版を使っていて不具合に気が付いた際は、是非ともバグレポートを行いましょう。
逆に「previous」を選んで以前のバージョンに戻すことも可能です。但し、SteamVRの次のバージョンがリリースされると次のバージョンに入れ替わってしまうので注意が必要です。
SteamVRインストール時に問題が生じるアプリケーションがないか確認する
SteamVRのトラブルシューティングページに競合するアプリケーションについて記載がありました。
- Asus AI Suite
- JDS Labs ODAC USBオーディオデバイス
- USB経由でデバイスが取り付けられた古いApple Cinema Display
- TP-LINK 300Mbps Wireless N PCI Express Adapter TL-WN881ND
接続する機器や実行しているアプリケーションを減らす
ゲームコントローラーなどのUSB接続機器も使用しない物は取り外してみてください。また、バックグラウンドで動作しているマウスのユーティリティなどが干渉する可能性もあるので、常駐アプリの類を可能な限り減らしておきます。
特定の時間帯や一定時間経過後に不具合が生じるときは、定期的に実行されるタスクが影響しているかもしれませんので、「イベントビューアー」や「タスクスケジューラ」も確認してみましょう。
SteamVRアドオンを確認
SteamVRアドオンに「pico」が登録されて有効になっているかを確認します。
また、たまに共存できないアドオンが存在します。Virtual Desktopは大丈夫でしたが、alvr_serverは共存できませんでした。(ALVRを手動登録しているとこうなる)
幾つかアドオンがあるときは、まず「pico」だけにして試してみましょう。
SteamVRを完全にアンインストールする
修復でも変化がない場合、SteamVRを完全にアンインストールする方法を試します。
予めSteamを終了しておき、以下のファイルを削除します。
- C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\SteamVR\resources\settings\default.vrsettings
- C:\Program Files (x86)\Steam\config\steamvr.vrsettings
次にSteamライブラリからSteamVRをアンインストールします。
アンインストール後に残っているデータがあれば削除します。
- C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\SteamVR
ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング(HAGS)をオフにしてみる
基本的にはHAGSは有効のままが望ましいです。
しかし、多種多様なシステム構成でこれが確実に動作するとは限りません。バックグラウンドで動作しているアプリケーションが干渉してしまったり、ハードウェアに問題があったりといった原因が考えられますが、ひとまずHAGSをオフにして様子を見ることができます。
別のローカルアカウントを作成してみる
問題切り分けのために、Windowsに新しくローカルアカウントを作成してSteamVRやPICO Connectだけが動作する状態にしてみます。
ローカルアカウントは「設定>アカウント>他のユーザー>アカウントの追加>このユーザーのサインイン情報がありません>Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」で作成可能です。
ヘッドセット未検出となる(108エラー)
「ヘッドセット未検出」という108エラーが出てしまってSteamVRからヘッドセットが検出できないときは、PICO Connectのドライバが読み込まれていない可能性があります。
「openvrpaths.vrpath」をメモ帳で開いて、内容を確認してみてください。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\openvr\openvrpaths.vrpath
external_driversの欄でPICO Connectのドライバが記載されていない場合、PICO Connectの再インストールを行ってください。
ルームセットアップを要求されて進めない
初めてSteamVRを起動したなどの理由で、ルームセットアップが表示されて進めない事があるようです。その場合、まずはデスクトップ画面に表示されている、ルームセットアップのウィンドウを確認してください。恐らくセットアップウィンドウを閉じてしまえば大丈夫なはずです。
ですが、ベースステーションなどがなくてPICOしか使用していない場合であれば、適当に進めてセットアップを完了することもできます。ルームセットアップを進めたい場合は、PICO 4がスリープしてしまうと「次へ」が押せなくなりますので、頭から外したときにスリープしないようセンサーを隠しながら進める必要があります。今回は頭に被ったまま、隙間からデスクトップ画面を覗いて操作する前提で説明をします。
床の位置を計測しなかったので、目の前に床が表示されると思います。これで問題ありませんので、一度SteamVRを終了してください。
ベースステーションを使用しないQuestやPICOのような機器では、SteamVRの設定ではなく本体側の床の高さや境界線が使用されます。ルームセットアップは一度設定すれば再度要求されることはないはずですが、設定が保存されず何度も要求される場合はSteamVRの修復や再インストールをお試しください。
SteamVRのオーバーレイメニューを表示すると視界が揺れ動く
「SteamVR 2.8.7のホットフィックス」及び「SteamVR べータ2.9.1」から発生するようになった不具合です。現在、複数のバグレポートが上がっているのを確認しています。これはVRChatなどのゲームをプレイ中に発生するもので、Intel・AMD・NVIDIAどの環境でも生じます。PICO 4をPICO Connectで使用した環境での報告が目立ちますが、VIVEやVarjo Aeroなどでも同様のジッターが発生しているようです。少なくともPICO本体の故障ではないと考えられるので、安心してください。
この不具合はSteamVRのオーバーレイメニューを表示すると発生するため、今のところSteamVRのメニューを開かないようにする以外の回避策はありません。しばらくの間、視界がガタガタと揺れたりブレたりします。
SteamVRのメニューを開いてしまった場合は、XSOverlayやfpsVRのようなオーバーレイアプリが視界にある限り不具合が継続します。元に戻すには、一度視界内から全てのオーバーレイを見えないようにしてから数秒ほど待ってみるか、デスクトップ画面にあるVRChatのウィンドウをクリックしてアクティブにし直してみるなどの操作を行うと収まるようです。
一時的な回避策として、SteamVRのプロパティを開いてベータへの参加から「previous」に切り替えることで以前のバージョンの「SteamVR previous 2.7.4」を使う方法があります。
「SteamVR previous 2.7.4」は「SteamVR 2.9」が正式リリースした際には使えなくなるので、それまでの間の回避策となりますので注意してください。
SteamVRやVRChatのログを確認する・他人と共有する
自分でログファイルを確認して問題を探るほかに、SteamVRダッシュボードからシステムレポートを作成して、信頼できる人に共有することもできます。
「ファイルに保存」でテキストファイルとして全てのログを保存できますが、数MB程度の大きなテキストファイルになるので開くときに注意してください。
ちなみにVRChatのログは以下の場所にあります。
C:\Users\ユーザー名\AppData\LocalLow\VRChat\VRChat\output_log_日付と時間.txt
Virtual Desktop関連のトラブル
PICO Motion Trackerやハンドトラッキングが使えない
現時点ではPICO側がOpenXRでトラッカーを使えるようにしていないため、PICO Motion TrackerはVirtual Desktopでは使えません。OpenXRのエクステンションIDは予約されているので、将来的には利用できるはずです。いつになるかは分かりませんが……。
また、ハンドトラッキングについてもOpenXRの機能で使えるようにならないと実装しないと言っているので、ただ待つことしかできません。どうしてもPCVRでハンドトラッキングを試したい場合は、以前から利用可能な基本的なハンドトラッキング実装を使っているALVRで試すことは可能です。(但し、トラッキング範囲が狭すぎて常用は厳しい。)
PICO Connectと比べて色が薄いように見える
PICOのカラープロファイルを扱う方法がないか、そもそも存在しないなどの理由でVirtual Desktopでの表示がPICO Connectと異なる現象が発生しています。
Virtual DesktopはPCから送られてきた映像をそのまま表示しているだけですので、不具合ではありません。PICO Connectの場合はPICOのディスプレイに合わせて調整が施されているようなので、Virtual Desktopとは色合いに差が生じています。
ホームボタンを押してもドックが出てこないか反応が鈍い、音量ボタンが動かない(1.32.13)
PICO 4 Ultra(v5.11.1.U~)で発生しています。ドックの表示や音量ボタンの動作に問題があり、押しても反応しなくなります。PICO 4 Ultra 5.12.0.Uアップデート後でもまだ問題が生じていることを確認しました。
自分が遭遇したときは、Virtual Desktopを使っていると録画にも失敗しますし、何やら挙動が怪しいように見えました。Virtual Desktopを終了したいときには、左手コントローラーのメニューからExitを選択して終了すると無事ホームに戻れますが、そもそもOSごと再起動してしまう場合もあるようです。
PICO 4とPICO 4 UltraではベースとなるAndroidのバージョンが大きく異なりますし、PICO 4 Ultraでのみ何かしらの不具合が生じているのは確かです。
明確なアナウンスがあれば追記します。
AMD Radeon環境でAV1 10-bitを使うと画面の端が不自然に見える(修正済み)
これは正方形の解像度となるPICO 4 Ultraでのみ起こる不具合です。H.264/HEVCでは起こりませんし、恐らくQuest 3でも発生しないはずです。また、NVIDIA GeForceをお使いの方は関係ありません。
Virtual Desktopでは過去に同様の不具合がHEVC使用時に発生していました(※こちらは1.28.1で修正済み)のですが、AV1が使用できるPICO 4 Ultraが登場したことで問題が明らかになりました。スクリーンショットを撮ると黒い帯として表示されますが、HMD越しに見ると「視界の端に不自然な段差のような歪み」があるように見えます。(実はスクリーンショットにも写っているが分かりにくい)
修正内容に記述されていませんが、ホットフィックスを行ったとアナウンスがあったので、1.33.3で直っているようです。
VRChat関連のトラブル
人差し指だけ曲がるなど、ジェスチャーが出せない
ハンドジェスチャーの動きがおかしく、いくつかの表情が出せなくなっている問題です。これはVRChatの更新(SteamVR Input 2.0対応)が行われてから発生するようになったPICO Connect側の不具合のようです。PICO Connect 10.4で直る予定ですが、10.3.10までをお使いの場合はユーザー側で対応が可能です。
ひとまずの対処方法として、両手のスケルトン入力をオフにするとジェスチャーがおかしいのは直ります。
今後PICO Connectにハンドトラッキング対応が来た場合は、元の設定に戻す必要があるのでお忘れなく。
Virtual Desktop使用時とコントローラーの動きが違う
Virtual Desktopで接続するとSteamVRからはOculus Touchコントローラーとして認識されますが、PICO Connectで接続するとPICOコントローラーとして認識されます。
その為、PICO Connectで接続した際はコントローラーのバインド設定などをやり直す必要があります。
ゲームだけではなく、OVR AdvancedSettingsなどのツール類もバインドの再設定が必要です。
VRChatでマイクを使用すると喋り始めが途切れる
Windowsのサウンドレコーダーで正常に録音されるようなら、VRChat側の設定に不備があります。VRChatのノイズ抑制はオフにして、マイクが有効になる音量を0%にして様子を見てください。10%ぐらいまで上げてしまうと人によっては途切れやすいように感じました。
マイクの音質が悪い
PICO Connectでマイク音量を上げると発生します。少なくとも100にすると音が割れますので、PICO Connect側はデフォルトの50付近での使用を推奨します。この場合、VRChat側は100%まで上げても大丈夫です。
また、Windows標準のサウンドレコーダーを使うと、波形を見ながら録音が可能です。マイクがPicoStreamingMicrophoneになっているのを確認してから録音を開始し、いつもの声量で喋ってみてください。録音された音が悪い場合は、音量を50%から下げてください。
リアルタイムに自分の声を聴きながら設定したい場合は、サウンド設定から「このデバイスを聴く」を有効にするとヘッドホンやスピーカーから声が聞こえてくるようになります。Windowsのマイクテスト機能を使うのも良いでしょう。
PICO Connectのマイク音量はWindowsのサウンド設定と連動していますので、何かおかしいときは他のアプリケーションの影響で勝手にマイク音量が変更されていないか確認してみてください。
手が一切動かないVRChatアバターがある
アバターのジェスチャーがIndex用の設定になっている可能性があります。まずはアバターのExpressionメニュー内にそういう項目がないか探してみましょう。
また、過去にIndexコントローラー用に色々と改変していた場合はGestureレイヤーを開いて「VRC Animator Tracking Control」のLeft/Right FingersがAnimationになっているかどうか確認します。
ピースサインのまま変わらなくなった
コントローラーの電池を付け直したら一時的に解決する場合は、タッチセンサーの問題かもしれません。
PICOの場合、タッチセンサーのトラブルが起きているのはスティック部分だけであることが多いです。PCVRで遊んでいるならSteamVRのバインド設定からオフにして対処することをお勧めします。ABXYボタンに触れてもタッチセンサーが動作しますので、そちらを使うことも可能ですし、現在のVRChatはピースサインを出すための操作を大きく変更することもできます。分解は行わないように!
指ハートのジェスチャーを導入したけれど両手を合わせると届かない、拍手をするとコントローラーがぶつかる
SteamVR内のPICO Connect設定にコントローラーの位置や回転を調整する項目があります。ポジションを数センチほど動かしてみてください。
PICO Motion Trackerを使用していると、床に足が埋まったり意図しない姿勢になる
現時点ではそういうものという印象があります。アップデートでの改善に期待しておきましょう。その場で一旦立つ事でリセットはされるので、当面は「座りすぎ防止機能」だと思って使ってみることを提案します。
何故そうなるのかについては詳細が不明なため推測での話になりますが、まず前提としてPICO Motion TrackerはAIで学習した様々なポーズを使った全身推定を組み合わせることで、たった2個のトラッカーでフルトラを実現しています。このAI推定のお陰であり得ない方向に身体が捻れることはまずないのですが、そのせいでAI推定したポーズが思っていたのと違う事があります。例えばあぐらをかいたときに、膝の高さが想定より高いのが再現しやすくて分かりやすいでしょうか。
PICO本体のトラッキングカメラのお陰で、多くの場合は意図したとおりの動きをしてくれます。しかし、寝たり座ったりしている状態で長時間トラッキング用カメラからトラッカーを見失っている状態が続くと、その位置のまま直立姿勢や椅子に座った姿勢へと補正が入ってしまい、結果として足が埋まってしまうのではないかと考えられます。
また、現在の仕様ではトラッキングカメラの範囲内であっても、トラッカー2個だと直立したときしか綺麗にリセットしてくれないようです。例えば、床に足を伸ばして座り、体操座りと足伸ばしを繰り返していると体操座りが椅子に座った姿勢に補正されてしまいます。
トラッカーが3個あるといくらか改善する(腰に取り付ける)
一緒に試したフレンドから「座り姿勢の問題に関しては腰のトラッカーを追加しても発生する」と情報を頂いていますが、追加のトラッカーを購入したので確認してみたところ「椅子に座った姿勢」であれば腰トラッカーの追加である程度は改善可能でした。床座りはあまり変わらない感じがします。他に腰トラッカーを試した方によると「寝ているときに直立姿勢になるのも腰トラッカー追加で防げるかもしれない」という話もあります。
手元にトラッカーは2個しかない、でもどうにかしたい!良い方法ある?
Standable:FBEという仮想トラッカーがあるので、長時間座ったり寝たりする場合はそちらに切り替えて使用すると良いかもしれません。
普段はStandable:FBEはオフにしておく(プロキシトラッカーは使用しない)→通常通りPICO Motion Trackerを使用する→寝るときなどにStandable:FBEをオンにしてキャリブレーション→Standable:FBEのみに動作を切り替えて寝る……と、手順がちょっとややこしくなりますが、この方法を使う場合は寝るギミックを組み込むアバターの改変は不要です。
自分はV睡しないので寝るのが上手く行くかは保証できませんが、ずっと椅子に座っている状態が続くようならStandable:FBEを使うと床に足が埋まらない状態で座っていられます。PICO Motion TrackerとStandable:FBEを常時併用していると意図しない挙動をするかもしれないので、座るときと寝るときだけ使用するとトラブルを避けられると思います。
詳細な使い方は以下の記事へどうぞ。
静止しているとトラッカーがオフになってしまう
PICO OS 5.12.0.Uアップデートで、トラッカーを自動でオフにしないように設定できるようです。Motion Trackerアプリの設定内にスリープ検出の項目があります。Motion Trackerアプリ 2.0.3からの機能のようで、PICO 4ではまだ使えない機能です。
スリープしたり、シースルーモードなどを使うと身体が吹っ飛んでいく
プレイエリアの外に出たり、シースルーモードを使って周囲を確認すると、PICO Motion Trackerの足首が頭の上に飛んで行ってしまう現象が確認されています。シースルーモードから戻って少し経つと元の位置になりますが、周囲の人がびっくりするとは思います。全身が空高く吹っ飛んでいくのも同様の問題だと思われます。
VRChatプレイ中にデスクトップを表示したりシースルーモードを使用したいときは、AFKを有効にしてからシースルーモードを起動し、VRに戻ってきたときは一呼吸置いてからAFKを解除すると良さそうです。手動で行わなくても、AFKの自動検知が有効なら大丈夫だと思います。(たぶんね)
トラッカー飛びを防止できるStandable:FBEを使用するのも対策として有効です。
Missing Required Bindingsと表示されて操作できない
メニューを開いたり、トリガーを引く操作(インタラクト)の他に、移動のコントローラー割り当てがないと出るエラーとのこと。自分でバインド設定を変更した場合は、間違いがないか確認します。(※操作可能な場合はこのメッセージを無視しても問題ないようです。)
こちらに関しては、VIVEやIndex、Quest 3とVirtual Desktopの組み合わせでも時々発生することがあるとのこと。情報が少なく正しい対処方法がご案内できないのですが、SteamVRの修復やベータ版を試すと変化があるかもしれません。
もしくは、設定ファイルを削除してからSteamVRを再インストールします。
肘トラッカーが欲しい・特定の部位を無効にしたい
SteamVRのメニューから仮想トラッカーが有効にできます。全部有効にすることも可能ですが、肩やヒップはVRChatではあまり意味がないようでした。
特に肘トラッカーは自然な動きになりますので、有効にするのをオススメします。肘を有効にした際は、VRChatのキャリブレーション時にTポーズを取って位置を合わせてください。
PICO Motion TrackerではなくVIVEトラッカーを使いたい
手元にLighthouse環境がございませんので、以下の情報を参考にしてみてください。
CPU・GPU使用率が低く、フレームレートが低い
遊んでいる全てのゲームが問題なく動作している環境で、普段はVRChatで72~90FPS出せるにもかかわらず、特定の場面でCPUやGPUの使用率が低くなってフレームレートが下がってしまうという問題です。
もちろん詳細に調べないと原因の特定は難しいのですが、よくありがちなのはUdonを用いたギミックが多用されているワールドでメモリアクセスが頻発して、メモリがボトルネックになるというものがあります。重く感じるワールドでグラフィック設定を変えても変化がないときは大抵これのようです。(詳しくは知りませんが、メモリ確保のためにGC Allocが頻繁に走るようなワールドの作りだとそうなるらしい……。)
単純に負荷が高すぎてフレームレートがしっかり出ない事もありますが、ユーザーが自由にアップロードできるVRChatという特殊な場では、ワールドやアバターが不適切な作りになっていることがほとんどです。自分自身がアップロードするデータは負荷が軽くなるように努めることは可能ですが、他人の作ったものについてはいくらか割り切る必要があります。
どうしてもなんとかしたい場合、身も蓋もない解決方法なのですがCPUをRyzen X3Dシリーズに買い替えて、大容量のCPUキャッシュ(100MBぐらい)でごり押すのが手っ取り早いです。
10.2.7に戻してみる
PICO Connect 10.4.5にアップデートしたあと、CPUやGPUのフレームタイムは高くないのに軽い場面でも十分なフレームレートが出ていないようであれば、10.2.7に戻してみることは可能です。確実な情報は得られていませんが、10.4.5ではエンコード負荷が高くなっているせいでフレームレートが低くなっているかもしれません。
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今後のアップデートについて
今後のアップデートプランが公開されています。あくまでも予定なので変更になる可能性はあります。
PICO ConnectのiPhone・Androidスマートフォンのミラーリング対応も、App Store及びPlay StoreでPICOアプリがアップデートされたので利用可能になりました。