長らくVIVE Focus Visionしか対象になっていなかったSteam Linkが、いつの間にかVIVE XR Eliteでも対応になっていました。
2026年5月頃に見たときはまだ対応デバイスになかったので、最近追加されたのではないかと思われます。2025年の後半に対応する予定と言われてから非常に長い時間が経ちましたが、正式リリースとなったのは何よりです。
ダウンロードとインストール
VIVE XR Elite本体のストアから探してインストールできます。
見つからない方は、VIVE Portのウェブサイトにログインしてライブラリに追加してみると良いかもしれません。
各種設定
VIVE XR Elite側の設定
Steam Linkの設定は特にありませんが、マイクなどの権限を求められたら許可しておきましょう。音量が小さくなってしまうので、「マイクの騒音を軽減する」はオン推奨です。
自分のPCを探して接続すると4桁のPINが表示されるので、PC側に入力して接続許可を出すだけです。
コントローラーのバインドについて
「VIVE Focus 3 コントローラー」として認識されます。
設定内容もVIVEストリーミングとほぼ同じですが、1点だけ差があります。
なんとサムレスト「/input/parking」がありません。
ABXYボタン横のタッチセンサー部分です。
VIVE FocusコントローラーはABXYボタンにタッチセンサーがないので、VIVE Hubで使うときはサムレストをタッチセンサー代わりに使用することができました。残念ながらSteam Linkでは利用できないので、素直にスティックのタッチセンサーを使うことになりそうです。
設定ファイルを弄ってなんとかできないか試みましたが、上手く行きませんでした。
解像度設定
デフォルトで片目2160pxとなります。リフレッシュレートは75Hzか90Hzの2択です。
ビットレートは最大350Mbpsで、フォービエイテッドエンコードのサイズ指定が1344pxまで指定可能です。自動設定の場合は1152pxとなりました。
最高設定でも意外と行けてしまいますが、200Mbps/1024pxぐらいの設定が無難ではないかと思います。
アイトラッキング(瞬きなし)のみ対応
Steam Linkではアイトラッキングに対応します。視線の移動だけが行えるもので、瞬きはありません。(瞬きはフェイストラッキング側の機能)
OSCの有効化と9015(ALT)ポートの指定などが必要です。
VRCFTにはSteam Linkモジュールを入れておけば大丈夫です。
ハンドトラッキング非対応
ハンドトラッキングは動作しませんでした。今のところQuest専用機能です。
再接続は自由に行える
Steam LinkはQuestやPICOにも対応しているのですが、実はSteamVRを起動したままHMDの変更が可能です。VIVE XR Elite→Quest 2→PICO 4 Ultra→VIVE XR Eliteといった感じに入れ替えて接続しても、VRChatなどを続行できます。未確認ですがQuestからスタートして行き来した場合は、解像度の比率が異なるので違和感があるかもしれません。
「切断時にSteamVRを終了」を「なし」にしておけば、Steam Linkアプリを終了してもSteamVRが自動終了しなくなります。
パフォーマンスについて
例えばFUJIYAMAなどに行くとPC側が悲鳴を上げますが、VIVE XR Elite側がもたついたり接続が切れたりはしなさそうです。
VRMark v2
設定的にもSteam Linkの方が不利になるんですが、簡易的にベンチマークも行いました。ベンチマーク上はVIVEストリーミングの方が良さそうですが、安定性と画質の面ではSteam Linkの方がかなり良いです。
| VIVEストリーミング | Steam Link |
|---|---|
|
|
| VRChat | |
| |
TOTAL SCORE
Room C1
Room C2
Room G1
Room G2
接続安定性について
VIVE XR Eliteであることを考えると、非常に安定して動作します。デバッググラフを見てみると、「HMD」「WGPRX」「ENC」「GAME」という指標が表示されていることが分かります。
説明が見当たらないので詳細不明ですが、恐らくHMDのフレームレート、ワイヤレス通信のパフォーマンス、エンコーダーのパフォーマンス、ゲームのフレームレートといった感じではないかと推測できます。(メッチャ見辛いのでなんとかしてほしいところ……。)
解像度はデフォルト設定で2160pxですが、レンダリング解像度を150%(2644px)に変更してもHMD側は問題なさそうです。
流石に最高ビットレートの350MbpsにするとWGPRXが跳ねる場面はありますが、HMD側は処理落ちしている様子はなくパフォーマンスは安定しています。QuestやPICOが快適に動作するWi-Fi環境であれば接続が切れることもなくプレイできるかと思います。
もし何かおかしな状態に陥ったとしても、Steam Linkを終了して立ち上げ直すと復帰可能です。
マイクについて
Steam Linkで接続し、VRChatクライアントを2つ立ち上げて音量の確認を行いました。
VRChatのマイク音量は「100」に設定し、Steam Streaming Microphoneの音量を「97」に設定したところ、相手側にはこのぐらいの音量で届くようです。(※VRChat側の+15dBのブーストを含んだ状態)
PICO 4で動かした場合もそうですが、Steam Linkのマイク(Steam Streaming Microphone)を100に設定するとVRChatでは大きすぎる可能性がありそうです。
それと、VIVE XR Elite本体のオーディオ設定で「マイクの騒音を軽減する」を有効にすることを強くおすすめします。これがオフになっていると非常に音量が小さくなることが確認できました。多少のノイズは入るので、VRChat側で「ノイズの抑制」を有効にしておきましょう。
ちなみに「オーディオプライバシー」はスピーカー音量がかなり小さくなります。
安定して遊べそう
ハンドトラッキングやフェイストラッキングは対応していませんが、安定して遊べそうな感じがありました。接続が頻繁に途切れないというのが一番大きいですね。Wi-FiルーターにはASUSのTUF-BE9400を使用して、5GHz帯でのテストを行いました。頭を振ったりしても大丈夫そうです。
Steam Linkだとフェイストラッキングが使えないので魅力半減なのですが、そもそもVIVEストリーミングの接続が不安定すぎてマトモに動かない事のが多いのでフェイストラッキングが使える以前の問題です。フェイストラッキングを行いたい場合はALVRという手段もありますが、安定して動かす為の設定が難しいことや、環境によってはかえってVIVEストリーミングよりも不安定になる事もあるので扱いがシビアです。
画質についても比較的良好であると感じました。コーデックはHEVC 10-bitなので、バランスの取れた感じだと思います。最大350Mbpsのビットレート設定は引っ掛かるかもしれないので、少しずつ変えて安定する値を探るのが重要です。VIVE XR Eliteは他と比べてWi-Fi周りが少し怪しいような気がします。
じっくりとテストはしていないので、何かあれば後日訂正をするかもしれません。






























