ミドルレンジの縦長端末、ワイモバイル版「Xperia 8」レビュー

2019年10月25日よりワイモバイルから発売の「Xperia 8」を機種変更で入手しましたので、いつもどおりレビューしたいと思います。

【2020/05/12更新】Android 10アップデート

2020年5月12日にAndroid 10へのアップデートが提供されました。

新しいジェスチャーナビゲーションに切り替えることで、これまでナビゲーションバーがあった領域分画面が広くなりますね。

21:9の縦長ディスプレイが特徴

なんといってもこの長さ。Xperia 8最大(にして唯一)の特徴は、このアスペクト比21:9の非常に縦長なディスプレイです。

Android標準のマルチウィンドウの設定方法に加えて、マルチウィンドウ設定用の機能が別途用意されており、マルチウィンドウで使うことを前提とした作りになっています。通知欄のアプリ(Gmailの通知など)をワンタップでマルチウィンドウで開けるのは結構便利です。

画面が長いだけあって、マルチウィンドウ時もあまり狭さを感じることなく快適に利用できるのは好印象です。ヘッダーとフッターのあるようなアプリをマルチウィンドウ状態にしても余裕があります。

また、片手操作しやすいよう画面縁のタップやスワイプで戻る操作などが行える「サイドセンス」や、画面が小さくなる片手モードが搭載されています。ディスプレイが長いので、こういった機能は助かりますね。横幅は小さめなので持ちにくくはないです。

サイドセンスについては、サイドセンスバーの操作は「ダブルタップ」「上スライド」「下スライド」だけなので、Android 10から使える「画面端からのスワイプで戻る」操作と干渉はしません。

ところで、Xperia 8はベゼルがあるのは画面上部だけとなっているので、横持ちをしたときにアンバランスになりそうです。このベゼルはXperia 1などと比べると大きく、動画再生時は少し偏った感じになってしまいます。

画面に対してコンテンツを中央揃えすると偏ってしまう例。

タッチパネルの反応は悪いかも

保護ガラスを貼り付けて利用をしていますが、文字入力がやりにくく、ストレスを感じています。

具体的には、フリックの始点がうまく反応せずにその途中から反応するために、隣のキーでフリック入力をしてしまう事故が時折発生しています。気持ち強めに押し込む感覚で入力すると事故は起きにくいですが、軽く触る感じで優しく使っていると反応しないことが多いです。

特に画面の縁の反応がイマイチなので、Xperia 1などと違って画面内のサイドセンスバーを触る必要のあるXperia 8は使い勝手が非常に悪かったです。

保護ガラスなしの店頭展示機での文字入力も似たような感じだったので、こんなものかなとも感じています。このなんとも言えない感覚はXperia ZL2を思い出しますね。

とはいえ何度かアップデートがあり、2020年5月12日にAndroid 10になった今ではあまり気にならなくなったようにも思います。

その他には、ホームボタンの反応する範囲が下寄りであるため、ベゼル部をタップしに行くつもりで押さないと全く反応しませんでした。他の端末でも反応する範囲は変わらないので、Xperia 8の実装がおかしいわけではないです。

この押しにくさを感じる原因は、ディスプレイ下部が挟ベゼルとなっている為で、まだまだ慣れが必要そうです。

幸い、Android 10のジェスチャーナビゲーションでは戻るボタンが遠くて押しにくいってことにはなりませんし、iPhoneよろしく画面最下部からスワイプすればホームに戻るので、結構楽になったような気はします。

カメラは並か

標準とズームの2種類でのデュアルレンズカメラです。かなり出っ張ってます。

これといって凄い点は見当たらないのですが、強いて挙げるならば21:9の比率で撮影が可能です。但し、4:3の比率から切り出しての撮影になるので、結構狭い感じになります。

また、「ぼけ」での撮影はPixelのポートレートモード同様にズーム状態になるので、21:9での撮影は非常にやりにくくなります。

1倍

2倍

ズーム用のレンズがあるからといって決して画質が良いわけではないので、ズーム用途ではなくマクロ撮影用に使う(近くは全くピントが合わないので少し離れたところからズームして撮る)ほうがよっぽど有用でした。

夕方の曇り空。どうにも逆光に弱い気が。

画質については、オートのまま撮影をしましたが、少し青っぽいのか料理はあまり美味しそうに写りませんでした。調整して撮影したほうが良いかもしれません。

青っぽく写りがちなので、撮影時にホワイトバランスを手動で調整しないと厳しい。

/system/vendor/etc/camera内のファイルやExmor RSのスペック表から推測するに、メインカメラのセンサーはIMX486かと思われます。Zenfone Max Pro M2やXiaomi Mi A2とかと同じセンサーなんですが……うーん。

ハイエンドモデルでないと厳しいのは承知の上だが、暗所は致命的。

光源のない場所は論外。

シャッターキーは非搭載

これが初めてのXperiaだという人であれば、特に問題ではないことなのですが、Xperia 8には物理的なシャッターキーが搭載されていません。

普段のXperiaを知っていると、少し寂しい部分ではあります。

イヤホンジャック搭載

シャッターキーは無いですが、イヤホンジャックはあります。

イヤホンジャックが無いほうが少数派のはずなんですが、なんでわざわざ売りに……って気持ちになりますね。

それはさておき、DSEE HXによる圧縮音源の高音質な再生や、ハイレゾ音源の再生に対応しています。このあたりはいつものXperiaです。

但し、ClearAudio+や自動最適化、ノイズキャンセル機能の設定は存在しません。

aptX等での接続通知に加え、機器の相性や環境に応じた設定の変更が行える。

arrows Be F-04Kのが音が良い気がする(小声

性能は高くはないがレスポンスは良好

Snapdragon 630にメモリ4GBと、2年前のミドルレンジモデルそのままのスペックです。

今から選ぶにはちょっと微妙な気持ちになります(自分の場合Android One X2からの機種変更なので尚更)が、レスポンスは良好です。マルチウィンドウで利用しても動作が極端に遅くなったりということも今のところ感じていません。

但し、ゲームを遊ぶには絶対的な性能が足りていませんので、ゲームをしながらブラウジングという使い方はもちろん、通常のプレイもフレームレートが足りなくなって厳しい場面があります。

2Dゲームも「アズールレーン」ぐらいのゲームであればマルチウィンドウ状態であってもサクサクと動作しますが、「プリンセスコネクト!Re:Dive」などは酷くフレームレートが低下し、メニュー等もレスポンスが悪いです。

Xperia 8では厳しい「プリコネ」だが、片方に黒帯が入るので丁度いい表示になる特殊な例。

やはりゲーム用ではなく、動画を視聴しながらSNSに投稿するぐらいの使い方が丁度良いでしょう。実際、MastodonのTLをストリーミングしながらChromeでウェブサイトを閲覧したり、軽めのゲームを遊んだりする分にはなかなかいい感じの画面の広さがあります。

キャンペーン実施中

ワイモバイルでは1,000円相当のPaypayボーナスプレゼントや、抽選で8,888名にSony製イヤホンをプレゼントするキャンペーンを実施しています。

ワイヤレスのノイズキャンセリングヘッドホンWH-1000XM3や、完全ワイヤレスのWF-SP900など、豪華な感じの内容となっています。

購入したXperia 8のIMEIを入力して応募してみたところ、4等のMDR-EX155が当たりました。えー、密林で1,000円ぐらいのイヤホンですね。わーい。

買い?それとも……

さて、随分と辛辣なレビューになってしまった気がしますが、そう悪くはないです。……いや、縦長端末じゃなかったら良くもないです。うん。

価格は新規・MNPが39,600円で、機種変更が46,800円でした。他社でも5万円クラスですね。

悪いことは言わないので、3万出すならAQUOS sense 3を、5万も出せるならLG G8X ThinQ買ったほうが良いですね。

2020/05/21:Android 10アップデートしたので追記。

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