※この記事は「AQUOS sense lite SH-M05レビュー その1【外観・付属品】」の続きです。前回を読まなくても大丈夫ですが、興味のある方はそちらも合わせてお読みください。
mineo版AQUOS sense lite SH-M05レビュー、2記事目です。今回はカメラと独自機能を中心にご紹介したいと思います。
安いからと侮ることなかれ
AQUOS sense lite SH-M05のカメラは1310万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載しています。16年冬モデルと比較してより自然な色合いで撮影できる新しい画質エンジンや、構図を自動補正してくれるインテリジェントフレーミングなどがウリです。
/system/etc/camera内にIMX258とov5670関連のファイルだけがあることや、Active Pixelsが4208 x 3120と約1310万画素であることから、背面カメラのモジュールはSonyのExmor RS IMX258だと推測できます。ov5670はOmniVisionのカメラモジュールで、前面カメラ用に使われているようです。IMX258を搭載した他のスマートフォンとしては、Xperia XAなどがあります。
明るい場所であれば綺麗に撮れる感じで、食べ物も美味しそうに撮影することが出来ました。タップしてフォーカスする場合は、フォーカスポイントによって白飛びした感じになるので注意。

見事に撮影ミスしましたが、まぁこれはこれで…。
食べ物しか撮ってねぇな…。
センサーサイズが1/3.06で1画素あたりのサイズが1.12μmなので、暗所での撮影は弱い様子。オートモードで撮影をするとかなりノイズが目立ちます。暗所撮影に関してはおすすめプラスモードで、マニュアルが選択可能ですので、どうしてもということであればそちらで調整すると良いでしょう。

光源なしは流石に厳しいか。

白飛びするのは承知の上で、全体的に明るく撮ろうとするとこんな感じ。
元の写真データをダウンロード(ZIPファイル 63.3MB)
ISOを上げすぎないようにして、シャッタースピードを長めに設定して撮ると比較的綺麗に撮影できるかと思います。手持ちで撮影することを考慮すると、シャッタースピードは0.6~0.8秒ぐらいが限度でしょうか。あまり長すぎると手ブレでブレます。ちなみに、シャッタースピードを1秒以上に設定すると、撮影時に端末を動かさないでくださいとの表示が出ます。
フルマニュアルが利用できるということは、SHARP公式にあるAQUOS R向けのカメラ活用術などが参考にできますので、そちらを参考にしながら色々と試してみると面白そうです。画面中央に水平器が表示され、白飛びの警告表示やピント合わせのアシストといった補助機能が利用できます。スマートフォンのカメラはオートで綺麗に撮れるに越したことはないですが、安価な端末でもこういった機能がしっかり使えることは悪いことではないはずですよ。
そうそう、撮影した写真を自動で構図補正して保存してくれるインテリジェントフレーミング機能。結構いい感じに傾きを補正してくれたりするのですが、不要であればカメラ内の設定からオフにできます。
あると便利、AQUOSならではの機能
AOSPライクで標準的なAndroidのAQUOS sense liteですが、従来からあるAQUOSの独自機能はしっかりと用意されています。個人的に目についたものをピックアップして簡単に紹介。
電車内で活躍、のぞき見ブロック
ベールビューと呼ばれるのぞき見ブロック機能です。画面にフィルターを掛けることで、斜めから画面が見にくくなります。
ITmediaに掲載されていた開発陣インタビューによると、視野角が広すぎてAQUOS Rでは搭載できなかったそうですが、やはりあると嬉しい機能のひとつです。通知シェードを降ろしてタイルからオン・オフを切り替えられます。
画質モード・バーチャルHDR
AQUOSシリーズは昔から画質モードの設定が可能でした。AQUOS sense liteでもそれは健在で、標準・ダイナミック・ナチュラルの3種類を設定することができます。初期設定ではこれら3つを使っているアプリに合わせて自動で切り替える設定になっています。
また、動画向けの設定としてバーチャルHDRというものがあります。こちらはYoutubeなどの動画を再生するときに自動で適用されるものです。彩度やコントラストが高めな感じになり、鮮やかな画になります。アニメなどを視聴する際は色が濃くなりすぎてかなり過剰な感じになりますが……。
持つと画面ON・Bright Keep
テーブルにおいてあるスマートフォンを手に取ると自動で画面がオンになります。ちょっと通知を確認したいとき、手に取ってからボタン類を押す必要が無いので便利です。
Bright KeepもAQUOSシリーズではおなじみの機能。手に持っている間は無操作状態が続いてもスリープになりません。スリープ移行時間を短めに設定しているとすぐスリープしそうになりますが、Bright Keepがあれば少し長めの文章をスクロールせずに眺めていても大丈夫です。
スクロールはおまかせ、スクロールオート
その名の通り、自動でスクロールしてくれる機能です。自動といってもAIが判断して~のような高度な機能ではなく、一定速度でスクロールしっぱなしにしてくれるだけの機能です。
食事を摂りながらテーブル上に置いたスマートフォンでニュースを流し見……行儀が悪いのでやめましょう。はい。
画面の縁をなぞってスクショ、Clip Now
画面の左上または右上の隅を始点に、画面縁を横方向になぞればスクリーンショット、縦方向になぞると一時メモが取得できます。一時メモは、スクリーンショットを画面の端に一時的に表示しておける機能で、タスク切り替えすることなく撮ったスクショをちら見できます。
両手で電源ボタンと音量ボタンを…と操作をする必要が無いので楽なのですが、なぞるときはしっかりとやらないと動作しなかったりします。なぞる距離が短いと不発に終わります。
それと、ゲームなどのメニューボタンが画面縁にあるとよく誤爆します。例えばログイン時のゲーム内お知らせの閉じるボタンが押せないみたいな。
AQUOS Frosted Cover
専用のカバー(AQUOS Frosted Cover)を使用しているときに利用できる機能です。カバーを閉じた状態でロック画面を表示しても、画面が曇ったように表示されて通知が見えなくなります。通知を確認したいときは指で拭うと拭ったところだけが見えるようになります。通知は見られたくないけど手軽に確認したい!という悩みに対する提案のひとつですね。
2017年12月現在はAQUOS RとAQUOS sense及びsense liteが対応している機能となります。
最大2回のOSアップデート
発売から2年間、最大2回までAndroidのバージョンアップに対応しています。Google側のリリース具合にもよるので、最低1回はあるかな……と思います。
セキュリティアップデートについては特に明記されていないようですが、2017年12月の時点で11月6日のKRACK対応アップデートが配信されていますので、今後も期待しても良いかもしれません。この部分には大いに期待しています。
おサイフケータイ対応
あって当然と言わんばかりに載っていてうっかり見落とすところでした。おサイフケータイに対応してます!やったぜ。
急に喋るよ、エモパー
テーブルに置くと喋る、充電すると喋る、ちょっとした振動に反応して喋る、落っことすと喋る……などなど。何かとペラペラ喋ってくれる音声アシスタントです。
AQUOS Rで有効にしているので、AQUOS sense liteのほうでは利用してませんが、深夜の作業中にふとした拍子に動き出して「そろそろお休みですか?」と言われ、もうそんな時間かとなることがしばしば。帰宅してテーブルにポンと置けば時間と天気を教えてくれます。
ロボクル対応だそうです。ロボクルお家にないです……。
使い勝手もよく、オススメしやすい
あまりごちゃごちゃとした感じはなく、シンプルながら必要な機能はしっかりと載っているような印象を持ちました。安価な機種ですが、妥協は感じられません。昨今のAQUOSは過去の独自機能も引き継ぎつつも、余計なカスタマイズを施さないような方針なのかなと思いました。
定期的なアップデートにも期待したいですね。
次回はパフォーマンスやバッテリーについて。まだもう少し時間がかかりそうです。ではでは。