Pixel 8シリーズ発売から2ヶ月後の、2023年12月時点の情報です。
「Pixel 8はゲームに不向き!」という声をよく見かけますが、原神を試しているものばかりだったので、折角なので他のゲームも試してみることにしました。(原神ぐらいしか試してないのも分かるし、自分もそう……)
【更新】2024年6月のアップデート時点での記事はこちら
はじめに
本レビューについて
温度やバッテリー残量、メモリ使用量の違いなど、動作条件を揃えた厳密な検証はしませんので、主観的な感じで書いております。また、ゲームのチョイスとレビューの具合にかなりの偏りがあります。チュートリアルぐらいしか遊んでいないゲームも多いので、あまり参考にならない場合もあることを予めご了承ください。
動作環境など
- Pixel 8 Pro 256GBモデル
- Android 14
- ビルド番号UQ1A.231205.015(23年12月のアップデート)(GPUカーネルドライバーの改善を含む)
- ※一部ゲームはUD1A.231105.004(23年11月のアップデート)のみ検証結果になります。
- 解像度1008x2244px(高解像度設定)(※最大解像度設定は1344x2992px)
- スムーズ ディスプレイ有効(120Hz)
- 基本的には20℃以上の室内でプレイしますが、一部屋外で遊ぶ必要があるものが含まれます。
- 計測アプリにはTakoStatsとAccuBatteryを使用します。
CPU周波数などを見ながらのコメントをしますが、今後のアップデート次第でPixel 8の挙動は変わる可能性があります。あくまでも現時点での動作傾向であることを頭の片隅に入れつつ、軽い気持ちで読んでいただければと思います。
CPU周波数とCPU使用率について
まず、手元のPixel 8 Proは非rootなので詳細な情報を取得できません。
TakoStatsでは「コア毎のCPU周波数」と「全体のCPU使用率」が取得できて、AccuBatteryのオーバーレイでは「コア毎のCPU使用率」が表示されます。GPUについては何も取得できません。
Pixel 8 Proに搭載されるSoC「Tensor G3」は1+4+4コアの3クラスター構成になっており、プライムコアであるCortex-X3(1コア)以外のコアは、4コアまとめて周波数が上下することが多いです。(稀に1コアだけ変化してるときがあるように見える)
CPU周波数が上がっているからといって、高クロックになったコアが全部使われているかというと、そうではない点に注意してください。4コアまとめて周波数が上がっても実際に仕事をしたのは1コアだけな場合があります。AccuBatteryのオーバーレイを見ると、CPUコア毎の使用率が表示されるので、これを信用するのならば、どのコアが仕事をしているのかが少しは分かるはずです。
但し、TakoStatsとAccuBatteryとでCPU情報の取得タイミングが異なるので、数値やグラフの状況は一致しません。
また、CPU使用率というのは「CPUがアイドルではない時間」を示す物で、「メモリからのデータを待っている時間」もCPU使用率に含まれてしまっています。CPUがボトルネックになっていると思われる状況でも、実はメモリ待ちしているのが原因だったり、更に言うとそもそもストレージが遅くて間に合っていないという可能性も考えられます。
何が言いたいのかというと、簡単に得られる程度の情報からは本当のことはなんも分からんという事です。それでも、何が起きているのかを考えるきっかけぐらいにはなるかなと思ってレビューに付け足しております。
ちなみに、ガバナーはsched_pixelとの事ですが、詳細は不明でした。試験運用中のBardによると「画面の表示に必要なプロセスを優先的に処理する」もので、「アクティブウィンドウの優先度を上げる」「画面の更新に必要なプロセスを優先的に割り当てる」「画面の更新に必要なプロセスの実行を妨げるプロセスを抑制する」といった動作をするようなのですが、肝心のソースを提示してくれませんでした。検索しても引っ掛からないんですよね。
サーマルスロットリングについて
センサー毎の温度のしきい値が書いてあるのは、この辺……かなぁ?
素人ながら眺めていましたが、幾つかのセンサーを元に仮想の表面温度を定義していて、37.0℃、39.0℃、43.0℃、45.0℃、46.5℃、52.0℃、55.0℃辺りの温度がトリガーになってそうな感じに見えます。(他にもいくつか数値があるので、あくまでもざっと眺めてみた感じです。というか、的外れなこと言ってるかもしれないので鵜呑みにしないように。)
全然知識がないので、しきい値に達したとき具体的にどういう処理をしているのかまでは追っかけられませんでした。ゲーム中の表面温度を見ていると、37~39℃辺りでパフォーマンスが落ち始めている感覚はあります。
12月のアップデートでゲームパフォーマンスが改善された?
2023年12月のFeature Dropアップデートと同時に、GPUのカーネルドライバーが更新されたらしいです。Fortniteや原神などのパフォーマンスが上がっているそうです。
Pixel 8 Proは1台しか所有していませんし、メイン端末なので弄るのも厳しいです。レビュー中にアップデートがあったため、慌てて動作確認したゲームも幾つかあります。既に動作確認を終えてアンインストールしてしまったゲームも多く、再インストールにもかなり手間と時間が掛かるので、新バージョン(UQ1A.231205.015)での検証は一部のゲームのみで行いました。
尚、「r38p1-01eac0(2022年8月)」から「r44p1-00dev3(2023年10月)」になっているかどうか、実機での確認はできていません。Android 14.0.0 Release 0.26 (UQ1A.231205.015,shiba/husky)向けのソースは多分これ?
これはValhallアーキテクチャ向けということで、Pixel 8シリーズ以外にもカーネルドライバーの更新が適用されているようです。r44p1のリリースノートとかあると嬉しいのですが、そういったものは見当たりません。
とりあえずベンチマーク
さて、ベンチマークと実パフォーマンスが全く伴っていないと言われているPixel 8シリーズ。あまりアテにならないかもしれませんが、一応確認だけしておきましょう。
Geekbench 6
UD1A.231105.004
時間が掛かるのでとりあえず1回だけ。そんなに悪い結果ではないのですが……。
UQ1A.231205.015
変化無し。シングルのスコアが一緒だったので、間違えた物を貼ってないか数回確認しました。
Snapdragon 8+ Gen 1やDimensity 9000ぐらいのスコアですかね。単体テストならパフォーマンスが出るのだと思います。
皆さん事前にリークされたベンチマーク結果を見て「そこそこ行けるんじゃないか?」と期待していたかと思いますが、ベンチマークでしか結果が残せていなくてガックリと肩を落としたのではないでしょうか。
AnTuTu Benchmark v10.1.5
UD1A.231105.004
立て続けに3回やりました。温度が上がってくると、特にCPUのパフォーマンスがガッツリ落ちるようです。
UQ1A.231205.015
3回やってもなかなか温度が上がらなかったので、あらかじめゲームをするなどして40℃まで上げてから5回目を測定しました。測定時の温度条件が違って申し訳ないのですが、温度が上がりにくくなった気がしないでもないです。
サーマルスロットリング時のパフォーマンス低下の傾向は似ていますが、UQ1A.231205.015へのアップデート後は特にCPUのパフォーマンスが底上げされてそうです。そのため、サーマルスロットリングが動作しても以前よりもパフォーマンスが出ています。(ホントに?)
CPUの動作を抑えているからなのか、特に温度が上昇するのはGPUを使うときのようです。AnTuTu Benchmarkでは最初にGPUテストを行って、その後メモリ、CPU、UXのテストとなっています。その為か、GPUに大きな負荷が掛かる3Dベンチの後は、徐々に温度が下がっています。
3DMark Wild Life Extreme Stress Test
こちらは比較してないので、UQ1A.231205.015のみの結果となります。温度の上昇具合とか見られればと思います。
測定時の室温は21~22℃、湿度70%です。雨が降った後でしたが、冬場にもかかわらず湿度がやたら高いのは、我が家の仕様ですので悪しからず。常に50%以上あります。
安定性は74.5%となりました。
5回目まではスコアを維持出来ていますが、6回目からガクンと落ちています。
フレームレートの変動も同じ傾向のままでした。
温度は43℃まで上昇しました。GPUをフルパワーで稼働させる重量級タイトルだと、このような感じになりそうです。
あまりにも偏ったゲームパフォーマンスレビュー19選
レビューの順番は適当です。最もプレイしているのが原神なので、原神にかなりの割合を割いております。
ベンチマーク的にはPixel 8 Proのほぼ半分の性能(※GPUは1/5未満)となる、AQUOS sense7 plus(Snapdragon 695 5G)を使った比較をするものもあります。比較対象として不適切ではないかと思われるかもしれませんが、23年12月時点のPixel 8 ProはAQUOS sense7 plusと比べるぐらいが丁度良いぐらいでして……。
Pikmin Bloom
v84.0
毎日遊んでいるゲームということで、ピクミンから行ってみましょう。リリースした頃から長々と遊んでいますが、たとえiPhoneであっても引っ掛かりがあったりする重たいゲームです。(他のiPhoneと比べて放熱面で不利そうですが、iPhone 12 miniで遊んでいました。)
UQ1A.231205.015
50~60FPSで動いていても、画面の切り替えやキノコチャレンジのリザルトで急に20FPSぐらいに落ちたりと、スムーズさとは程遠い動きをします。AQUOS sense7 plusよりはマシで、Pixel 7とは特に違いがなさそうな感じです。特に花植えをしていると重たくなってきたりしますが、スリープするなどバックグラウンドに回しても動作はするので、常に画面を点灯させておく必要はありません。
Pixel 7で遊んでいた頃と比べると、Pixel 8 Proでは体感で分かる程度に発熱は減っていました。やたら暑かった2023年の10月に、熱がこもりがちなポーチに入れたまま遊んでいましたが、その時に確認した際はバッテリー温度が34℃ぐらいから上がることはなさそうでした。
重かったりそうでなかったりと、なんだか動作パターンが読めないので、CPU使用率や周波数、温度を監視するのは面倒すぎて放棄しました。お散歩ゲームということもあって何もアクションを求められないので、Snapdragon 480+ 5Gのようなミドルローぐらいの端末でも遊べないことはないのですが……。
UQ1A.231205.015
案の定、変化なしです。
寒い中で遊ぶ都合上、アップデート後の温度上昇具合などについては不明です。バッテリー消費については変わりなく、そこに不満は感じていません。Pikmin BloomはPixelとか関係なく重たいので、軽くなってくれると嬉しいなと思っています。
モンスターハンターNow
v66.0 → v67.2
最近リリースされたばかりの人気タイトルです。ゆったりとしたピクミンとは異なり、しっかりとしたアクションゲームです。始めたばかりなのでイベントへの参加はできていません。
UD1A.231105.004
60FPSは出せません。30FPS設定前提ならグラフィックは高設定までにしておくのが無難です。
マップ画面では30FPS固定となるので、まずは小型モンスターと対峙して確認してみました。低設定では50FPS、中設定で40FPS、高設定で30FPS辺りを目安に動作しますが、最高設定だと25~30FPSまで一気に下がってしまいます。大型モンスター相手だと、ここから5~10FPS程フレームレートが落ちるようです。
高設定60FPSに設定してプレイしてみたところ、CPU周波数を眺めている限りでは、プライムコアのCortex-X3と高性能コアのCortex-A715が動作の中心のようでした。場面にもよるのですが、戦闘中はCortex-X3が1.5~2.1GHzぐらいで動作しつつ、Cortex-A715が大体1~1.5GHzで動作している事が多かったです。高効率コアであるCortex-A510の方が高クロックになっているときもあります。
CPU使用率は50%台で、CPU・GPU温度は50~60℃ぐらいでした。外で遊ぶ都合上、夏場はより高温になりそうな気がしますし、温度が高いと不安定な感じがしました。
どのコアも最大周波数になることはなく、常に控えめな制御をしているように感じます。コアの割り当て具合については、割と万遍なく使われているように見受けられます。
UQ1A.231205.015
特に変化はなさそうです。スタッターが起きやすいのは変わりません。
スタッターが減ると嬉しいのですが、CPUが低クロックで待機してることが多く、必要なときにクロックを上げるのが間に合っていないかもしれません。とはいえ、AQUOS sense7 plusと大差ない動作をしているので、CPUではなくGPUが上手く動作していない可能性の方が高そうです。
現在はHR45で、1周目をクリアするところまで遊んでみました。フィールド画面と戦闘画面の切り替えでモタつきつつも、そこそこ遊べています。大型モンスター相手にしてるときにスタッターが発生するとかなり焦りますが、意外となんとかなります。一応30FPS以上は出るので、低設定かつ60FPS有効が無難そうです。
動画
低設定でプレイ、立ち回りが下手くそなのはご勘弁を。現状のPixel 8 Proでジャスト回避やジャストガードを狙ってやれるかというと、あまり自信はありません。
正直なところ「Snapdragon Elite Gaming」対応で、更に「なめらかハイスピード表示」による補間もしている(?)ように感じるAQUOS sense7 plusの方が遊びやすいような気がします。ミドル機とあまり変わらないってどういうことなんでしょうね。モンハンNowはXiaomi 13T Proでも微妙らしいとの話を耳にしたので、AdrenoとMaliの差なのか……。
尚、公式サポートではSnapdragon 855以上を動作対象としており、Snapdragon 855と同等性能の端末でのプレイでは低設定でもラグが発生する可能性があると案内がありました。手元で確認したところ、Snapdragon 855を搭載する端末では中設定で60FPSは出せているのですが、OSのバージョンやチューニング具合によってはパフォーマンスが出ない場合はありそうです。
もちろんiPhoneのが快適なのはそう……。Pikmin Bloomもそうなのですが、Android端末で遊ぶとiPhone比でメニュー画面などのスクロール動作が重く感じられます。ボタンを押したときの動作がワンテンポ遅れるので、装備を頻繁に付け替える際に苛立ちを覚えるかもしれません。
勝利の女神:NIKKE
VERSION G113.12.8S → G114.12.6D
コンビニの一番くじでも見かけて、人気なんだな~って思ったゲームですね。折角の機会なのでと軽い気持ちで試してみたつもりが、はまってしまいました。
UD1A.231105.004
序盤のプレイではどの設定でも45~56FPS辺りとなり、60FPSで張り付くことはできないようです。体感ではプレイに支障はないと思いましたが、ゲームの仕様上「1秒当たりのダメージ量(DPS)」に幾らかの影響が出てしまうので、SMG・MG・ARといった武器で連射をする場合は火力が足りなくなる可能性があります。
戦闘画面でのCPU周波数はプライムコアのCortex-X3が主に動作しており、1.5~2GHz辺りを上下しています。Cortex-A715とA510は低クロックを維持しており、必要に応じてそのどちらかが瞬間的に1GHz以上に上がるという動作をしました。しばらくプレイしてみましたが、CPU・GPU共に50℃台と発熱は小さめです。
また、設定画面から「ブルーム効果」や「カラーグレーディング」が出せないようです。Snapdragon 480+ 5G搭載のmoto g53y 5Gでは設定項目が出てくるので、Tensorは動作対象外とされているのかもしれません。
UQ1A.231205.015
50FPS以上出ていることが多くなったように見えましたが、過去の記録を確認した限りでは気のせいかも……。
もちろん、戦闘中に60FPSを出すのは無理です。40分間遊んだ際の平均フレームレートは48FPSぐらいですが、戦闘時は平均45FPSでした。敵の数が非常に多いときなど、重たそうな状況では平均37FPSとなります。始めたばかりで全然進んでいませんので、明確な比較対象が用意できないのですが、バーストスキル使用時に30FPS未満になったりとあまり安定感はありません。
NIKKEはPC版もリリースしており、そちらではCPUは殆ど使われず、GPU側に多くの負荷が掛かっていました。Pixel 8 ProではCortex-X3が最も負荷が高いものの、周波数は2GHzぐらいまでで動作していたのでフルパワーは要求されていない様子。冷えていても変わらない辺り、サーマルスロットリングが原因ではないと思われます。よりスペックの低いAQUOS sense7 plusのがまだ安定感があるので、GPU側がイマイチなように思います。
個人的に気になったのはロードの遅さです。高速なNVMeにインストールしてあるPC版を比較から除いても、待たされる時間が他のAndroid端末よりも若干長いように感じます。行ったり来たりが多いので、軽くデイリー消化するだけでもちょっと面倒に思えてしまいます。
カジュアルに遊ぶのであればアリなのでは思っていましたが、DPSが低いと先に進めるのが難しくなってくるでしょうし、無課金・微課金だとどこまで進められるのかが怪しいなと感じました。Pixelはさておき、そもそもAndroidでは厳しいところがあるようなので、本気で遊ぶ人達はiOSデバイスか、PC版ってことになるのかなと。
動画
ユニオン射撃場が利用可能になったので、スペック固定設定で動作確認をしてみました。新ニケを体験できる機能があったので、そちらを編成しつつオートで適当にやっております。
直撮りではないので、Pixel 8 Pro上でキャプチャーをすることで余計な負荷は掛かっています。録画時は高効率コアのCortex-A510が少し仕事をしてるように見えますが、影響はほとんどなさそうでした。
パフォーマンスは、うーん……。こんなもんかなぁ。もうちょっと頑張って欲しいのですが。
原神
Ver 4.2.1
Pixel 8において、特にパフォーマンスが出ないゲームとしてFortniteと共に話題になった原神です。原神はCPUがボトルネックになりやすいとの事なので、GPUよりもCPUのパフォーマンスを強く制限するPixel 8でのプレイはかなり不向きだと考えられます。それを踏まえて動かしてみました。
UD1A.231105.004
プライムコアのCortex-X3は500MHz~2GHz辺りで動作。高性能コアであるCortex-A715は1.2~1.8GHz辺りで動作しており、高効率コアのCortex-A510は低クロックなままである事がほとんどでした。また、表面温度は38℃辺りであっても、CPU・GPUの温度は60℃台まで上昇してしまっています。
最高設定でのフレームレートは25~50FPS辺りで、基本的に60FPSは出せません。スメールのような重い場所では30FPSぐらいが最頻値かなといったところ。
オープンワールドのゲームとなると、CPUが計算しないといけない要素が多くなるのでCPU性能も重要になります。CPUコア毎の使用率が正確に確認できないので分かりませんが、PC版の方はあまりマルチスレッドで動いている感じはないようです。
ちなみによく冷えた状態ではどうなるのかと思い、冬の寒さを活かして目いっぱい空冷(サーキュレーターの上に乗せる)してみましたが、平均フレームレートは30FPSと変化はありません。CPU使用率が55~75%程度になる割に常時CPU周波数は低めで、メニュー画面やロード中以外ではCortex-X3が最大クロックになる気配すらありませんでした。(なんでだろう?)
Snapdragon 855やSnapdragon 695 5Gでの動作と比べてみたところ、Snapdragon搭載機は高性能コアの周波数がほぼ最大のまま変動しないのですが、Tensor G3では隙あらば低クロックに落とそうとするからか、クロックが上下に激しく変動しています。
うーん、これは……。なんというか、その、なんだろう……。CPUがあまり動いてなさそうな状況でこれだけ発熱しているとなると、CPUよりもGPUがボトルネックになってそうです。GPU、上手く動いていないんじゃ?
UQ1A.231205.015
Fortniteのように劇的に改善された感じはありませんが、グラフィック設定を下げた場合に多少はフレームレートが上がりやすくなった気がします。最高設定で平均5FPS程度上がった気がする……?(※体感)
フォンテーヌであれば50FPSを超える場面は時々ありますが、やはり60FPSを出すことはありません。なんやかんやで30FPS以上は出ているので、45FPS制限に設定してシャドウ設定を低にするぐらいが丁度良い感じです。
一方でスメールシティでは、動かなければ45FPSぐらいは出せるという……なんとも微妙な感じです。
シャドウ品質を低、視覚効果とSFX品質を中に下げた状態で、スメールのアパーム叢林を歩き回ってみた際の平均フレームレートは35FPSでした。大体40FPSぐらいは出ていて、スタッターもそんなに発生しませんでした。
フィールドを彷徨いてばかりでは面白くないので、期間限定イベントである「トルクシーの不思議な冒険」を一通り遊んでみました。今回のイベントはゲーム内容が比較的軽めなこともあって、快適にプレイできました。シャドウ品質は「低」に下げてあります。
「トルクシーの不思議な冒険」はフォンテーヌでの探索になるほか、イベント戦闘は閉鎖空間となる秘境内ですし、負荷としてはデイリーをこなしているのとあまり変わらない感じになります。元素爆発時に25~30FPSまで下がることはありますが、Pixel 8発売当初にいわれていたような、10FPSぐらいまで著しく落ちるという事はないです。会話シーンでは60FPS近くまで上がってフレームレートが安定するので、平均フレームレートは43FPSとなりました。
動画
最高設定で、10分ほどスメールシティとトレジャーストリートを行ったり来たりしてみたところ、平均フレームレートは29.5FPSでした。最頻値も同様です。
意図的にモーションブラーを発生させたりしたので、じっくり観ていると酔うかもしれません。元素スキルや元素爆発を使うようなことをしていませんので、参考になるかというと微妙なところですが。(夜蘭?持ってないよ!)
表面温度は37℃から41℃へとすぐに上がっていますので、サーマルスロットリングが効いている状態で30FPS以上出せているのなら、ゲームとして致命的ではないのかなとは思います。(ハイエンド並の性能が全く出ていないのはさておき)
原神も直撮りはしなかったので、余計な負荷が掛かっています。それでも大して変化はないので、動作としてはこんなもんです。螺旋ガチ勢とかでなければ、とりあえず遊べると思います。
モンドのような軽い場所ではGPU負荷が下がるからか、(録画しているのを差し引いても)CPUの使用率が高めに見えます。ようやくというか、今度はCPUの方がボトルネックになってしまうのか、やはり60FPSに張り付くことはありません。
温度が上がってくると、アップデート前(※11月のビルド)と大して変わらないような感じがします。実は11月時点で既にパフォーマンス改善の更新がされてたりしませんかね?
最も重いスメールでの平均値・最頻値は共に29.5FPSでしたので、10月発売当初の情報と比べると少しは改善されているとは思うのですがどうでしょうか。(※10月は難病が発覚して完全に死んでいたので、Pixel 8 Proで原神はろくに遊べていないのです)
30FPS以上は出ているのでゲームとして問題はないとはいえ、もう少しだけなんとかなって欲しいところです。
シェーダーのプリコンパイル再実行後
GPUのドライバが変更されているのなら、シェーダーのプリコンパイルもやり直した方が良いのでは……?と試しましたが、最大フレームレートに変化はありませんでした。著しいスタッターは減ったかもしれません。UFS 3.1なストレージへの書き込みが遅いのか、他の端末と比べてダウンロードにもの凄く時間が掛かりました。(他が25MB/s出るのに対して15MB/s程度しか出ない)
原神 Ver.4.3
のんびりと書いていたら原神のアップデートが来てしまったのでテスト。
ゲーム側の変更はなさそうで、負荷は特に変わらないように見えます。たぶん。
崩壊:スターレイル
Ver 1.5.0
ストーリーを全然進めてないので、高負荷時の検証とかが適切に行えていないとは思いますが、そもそも適切な検証など最初からしていないので気にしないことにします。
UD1A.231105.004
最高設定では45~50FPS辺りで動作していますが、今後描画の重い場所が増えてくることを考えると45FPSが出せればいいかなって感じがします。GPU側の状況が何も取得できないのでなんとも言えませんが、Immortalis-G715ではなくMali-G715(しかも7コア)なので、これだけ動けば上等なのかもしれません。
うーん、あまり参考にならないやつですね。ちゃんとストーリー進めよう……。
UQ1A.231205.015
こちらも5FPS程度向上したような、してないような。Pixel 8 Proを2台用意して並べたら分かりやすいんですけれど、流石にそれは勘弁してください。
最高設定でヤリーロ-Ⅵの行政区を一周走り回って平均48FPSなので、先が思いやられる感じがします。中設定だと平均53FPSでした。流石に最低設定は60FPS出ます。
原神とは異なり、グラフィック設定を下げればちゃんとパフォーマンスも上がるので、お好みの設定を見つけて遊ぶと良さそうです。高度なアクションを求められないので高めの設定でも構わないかもしれませんが、それだとCPU・GPU温度が80℃ぐらいまで行くので表面温度が40℃に達してしまいます。高設定では長時間プレイには向かないでしょう。
崩壊3rd
v7.0.0
UD1A.231105.004
結構古いタイトルとなりますので、今ではあまり重たい部類ではありません。Snapdragon 835以上が推奨環境となっているようです。場面の切り替わりや、敵の出現時に引っかかるのは相変わらずですが、最高設定でちゃんと60FPSが出ます。
温度についてはCPU・GPUが70℃近くまで上がるので、少し設定を下げておいた方が良さそうです。
Tower of Fantasy(幻塔)
App v3.4.0.114477.Res v3.4.6.430578.
リリース時にちょっと触ったっきりで、すっかり忘れていました。Snapdagon 870で動かしたときに相当重かったのが印象的でしたね。何故だか、なかなかログインが出来なくて手間取りました。
UD1A.231105.004
さて、Tensor G3での動作はというと、案の定グラフィック設定の高望みはできないという結果になりました。
解像度UHDかつ良好設定だと、30~50FPSぐらいのフレームレートになります。CPU使用率は65%以上になる事もあり、数分で温度は68℃まで達しました。Cortex-X3とCortex-A715を中心に1.2~2GHzぐらいで動作し、時々Cortex-A510もクロックが上がる時もあるといった感じで、大変高負荷なゲームだなと感じました。
重たいとはいえ、原神よりはCPUを使ってるように見えるのと、解像度HDでバランス設定ぐらいであればフレームレートも60FPS近く出せる事が多いです。90FPS設定もありましたが、最低設定でも60FPSちょっと出せるかなってところでした。
しかし、最序盤のソロプレイでの動作がこんな感じなので、大人数入り乱れてのマルチプレイではどうかな……。
アサルトリリィ Last Bullet
Ver:4.33.0
ドールメーカーのアゾンが関わっており、2013年にフィギュアとドールのハイブリッドなアクションドールを商品展開していました。値段も多分お手頃。
当時、大須のお店で実物を眺めていたら、うっかり買いそうになったのは言うまでもありません。なんか気が付いたらアニメ化していたり、ゲームが出ていたりとびっくりしています。
UD1A.231105.004
さてさて、ゲームの方はというとCPU使用率は30~45%と低く、安定して60FPSが出せます。Cortex-X3が1.8~2.5GHz辺りで動作しており、プライムコアをメインとした感じの動作をしているように見受けられます。2Dゲームなので軽いですし、発熱も小さいです。
こちらはアプリ版とは別にブラウザ版が出ており、ブラウザ版の動作環境はSnapdragon 845以上を推奨していました。
IDOLY PRIDE アイドリープライド
version.3.5.4
グラフィック面に力を入れている感じがあり、以前MIUIのゲームターボ機能を試してみた際に異方性フィルタリングを利用しているゲームとして取り上げたことがありました。
UD1A.231105.004
ホーム画面などでは最高設定で60FPSが出ていますが、ライブ中のフレームレートは45FPSぐらいで、設定を下げても60FPSは出せないようです。
CPUもCortex-X3だけがそこそこ高めの周波数を維持して頑張っていれば十分といった感じで、時々Cortex-A715と入れ替わることがあっても常に低クロックでした。やはりMali-G715だと性能が足りないのでしょうか……?それとも?
最高設定でも、無理せず30FPS設定で遊ぶ分には難なく楽しめると思いました。
UD1A.231105.004
若干安定するようになったかなと眺めていましたが、これといった変化を感じられませんでした。そういうゲームじゃない、それはそう……。
アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ
Ver 9.6.0
昔はよく遊んでいましたが、身体がついてこなくなってやめてしまったゲームです。久しぶりにプレイしました。
UD1A.231105.004
15人ライブを3Dリッチで行っても、しっかり60FPSに張り付いていて文句なしの動作です。CPU性能は要求されません。
昔からずっと続いている音ゲーということもあって、Android端末で快適に動かすノウハウが蓄積されていそうです。一時期ベンチマーク的に使われていた事もありましたし、ある意味特殊な部類のゲームかもしれません。
判定タイミングは18辺りかなぁ?って設定をしましたが、もう勘が鈍っているのでなんとも……。
アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ
Ver 6.0.400
UD1A.231105.004
こちらもデレステ同様、13人ライブを3D高画質設定で行っても60FPS安定動作でした。こちらもGPUの性能がある程度しっかりとしていれば大丈夫そうです。安定して動作するので、これといって書くことがないです。あ、いや、39人ライブは未確認です……。
タイミング調整は-1か-2ぐらいになりました。
アイドルマスターシャイニーカラーズ SongforPrism
Ver. 1.0.5
最近リリースされた変わり種。カードゲーム的な感じの要素があり、プロデュースパートを理解するのが難しく感じました。ちょっと触ったぐらいじゃ分からんってなります。
UD1A.231105.004
流石にグラフィックの要件が上がっており、最高設定でMVを視聴すると27~30FPSと少しフレームレートが落ちる事がありました。瞬間的にCPU周波数が上がることがあるものの、基本的にはGPUが頑張る感じのようです。
どうやらアンチエイリアスが相当重いようで、アンチエイリアス「低」でも40FPSぐらいまで一気に落ちます。ところが、アンチエイリアスを「なし」にするとしっかりと60FPSが出ます。
アンチエイリアスの設定が「なし」であれば、3D解像度やシャドウ品質は「最高」でもOKで、省電力モードや軽量化モードをONにする必要はありません。MV視聴ではなく音ゲーとしてプレイしても、安定して60FPS出ていて大丈夫そうでしたが、もし気になるようであれば解像度やシャドウの設定を少し下げておくと安心できそうです。
尚、音ズレ調整は-0.3ぐらいでした。しかし、全パーフェクトでのフルコンは全然取れてないので、あんまりアテにしないようにお願いします。(下手くそ)
ウマ娘 プリティーダービー
Ver.1.36.5
ウマ娘は30FPS固定みたいなので、ハードルは低めだと思います。なんとなくジャギーが目立つように見えるのですが、以前からそうでしたっけ?「3D レース表現の高品質化」はONにできます。
UD1A.231105.004
スキップ設定を使いながら育成を高速で行うと20FPSぐらいになる場面がありますが、そこはどの端末でも似たようなもんです。基本的にしっかりと30FPSが出せるので特に問題はなさそうです。レースやライブでもCPU使用率は30~40%台で、CPU・GPU温度も40℃と控えめ。表面温度は31℃付近をキープしているので良い感じです。
Pixel 7やPixel 7aでも比較的安定して遊べていました。
レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~
Ver 1.2.0
Mastodonのフォロワーが遊んでいるのを時々見かけていて、グラフィックのクオリティがもの凄く高いなと感じたので遊んでみました。
UD1A.231105.004
バランス設定であれば45FPS前後、クオリティ設定だと30FPSといった感じで、カスタム設定で3D描画解像度を「最高」までに留めておけば、他の設定を上げても30FPSは出せるようです。「極上」を選ぶと15FPSを切って非常に苦しいです。
極上という名前から分かるとおり、将来を見越して用意されている特別な設定のような感じがあり、現行世代で快適に動かすのはなかなか難しそうに思えます。(極上設定が快適に動く端末が出てきたときに、まだサービスしているのかどうかが心配です……。)
CPU周波数はかなり低いままなので、純粋にGPUパワーだけでなんとかするゲームのようです。AQUOS sense7 plusだと低設定にされるうえにフレームレートがかなり落ちるので、Pixel 8 Proのパワーはちゃんとあるのだなと思いました。
表示の乱れもなく、Maliとの相性は悪くなさそうな気がしますが、CPU・GPU温度が70~80℃まで上がるのであまりグラフィック設定を上げすぎないようにしたいところですね。欲張り厳禁です。
UQ1A.231205.015
特に変化無し。
あっという間に40℃へ達するところは相変わらずなので、長々と遊ぶのは厳しそうです。やはりTensor G3はGPUに負荷が掛かると熱を持ちやすい感じがします。
エーテルゲイザー
VersionName: v2.10.215 → v2.11.26
グラフィック凄そうだなって思った海外産タイトルその1。ハイスピードアクションで気持ちよく遊べるゲームという印象を持ちました。
UD1A.231105.004
高設定がデフォルトとなっており、安定して60FPSが出ています。CPU・GPU温度も50℃ぐらいで、非常に負荷が低いです。連携奥義を出しても引っ掛かりはありませんし、快適にプレイできました。重いゲームということはなさそうでして、AQUOS sense7 plusぐらいの性能でも60FPSを出す余裕があります。
しかし、Pixel 8 Proではプリレンダムービーの再生に問題があり、映像と音声が途切れ途切れになっていました。ゲーム側は60FPSと表示されていても、動画はカクついて音声も大きく遅延しています。
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特に変化無し。ゲーム部分は快適にプレイできますが、動画の再生がおかしいのはそのままです。ガチャの演出が動画なので、そちらもおかしくなります。
他の端末では全く問題はありませんので、やはりPixel側のデコーダーに問題があるのでしょうか……?ムービー中はCortex-A510だけが4コア動きっぱなしになってるので、ソフトウェアデコードしてそうにも見えます。
AP1A.240305.019.A1(24年3月)
動画の再生はPixelの3月アップデートで改善されたようです。24年3月の更新には動画再生時にCPU負荷が高すぎる問題の修正が含まれているはずなので、多分それが該当するのだと思います。
パニシング:グレイレイヴン
ApplicationVersion 2.3.0
グラフィック凄そうだなって思った海外産タイトルその2。ゴママヨ。
調べてみたところ3周年ということで、日本では2020年リリースなので古いタイトルでした。そういや原神が出た頃にパニグレのPVを見かけた気がする……。Wikipediaの関連項目にアクション対魔忍があって困惑するなど。
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こちらも高画質設定がデフォルトで、安定して遊べました。ただ、ホーム画面では微妙に60FPSに届かないという状態です。Cortex-X3だけが動いてる感じに見えます。
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最高設定にしても、ホーム画面でほぼ60FPS出るようになっていました。
適当にポチポチと押してプレイしてみましたが、動作に問題はなさそうです。(チェインが覚えられない)
しばらく遊んでいても温度は上がらなかったので、遊びやすいとは思います。序盤しか遊べていないのであまり参考にならないのですが、一応高レアキャラのお試しで、豪華なエフェクト満載な状態になってもスムーズに動いていました。
スノウブレイク:禁域降臨
バージョン 1.3.1.164
グラフィック凄そうだなって思った海外産タイトルその3。
実のところ遊んでみるまでは上の2つと全く区別が付いていませんでした。こちらはサードパーソンシューティング(TPS)で、細かなコントローラー設定が用意されています。UnityではなくUnreal Engine 4が使われていました。
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最初は低設定でスタートしています。後ほど設定を変更してみたところ、最高設定でも60FPSで動作しているようですが、なんだか正しく描画されているのかが怪しい気がします。
チュートリアル最初のボスの登場シーンでは、ボスキャラクターが表示されていない状態でした。ゲーム部分に戻った途端、目の前に見覚えのない敵がいたので、先程のただ背景を映しているだけのよく分からないムービーはおかしかったのだなと気付きました。
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TPSは得意ではないので、不適切なチョイスだったと後悔しています。ホント何の参考にもならないですね。(白目)
高温時はフレームレートが落ちる場面も増えてきます。シューティングとして硬派な仕上がりのようでして、真面目に操作しないとボコボコにされます。精密操作と高度な立ち回りを要求されそうなので、Pixel 8 Proでどこまで遊べるのやら……。
Pokémon Masters EX
Ver 2.39.0.148925110
超軽量なポケモンGOは120FPSで快適に動作するだろうと思ったので、別のゲームをチョイスしてみました。
寝床にスマホは持ち込まないのでPokémon Sleepはナシ、Pokémon UNITEも個人的にちょっと……となったので、Pokémon Masters EXとなりました。2019年リリースの古いゲームで、一度触ったような記憶がありますが、内容は何も覚えていません。
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CPU負荷は低く、温度も高くないのですが、チュートリアルの時点で25FPS前後とやけに遅いです。画質設定を高から低に変更しても変化はありません。なんか妙だなと思ったので、Snapdragon 695 5Gを搭載するAQUOS sense7 plusで動作を確認してみたところ、そちらは安定して30FPSで動きました。
これはMali向けに最適化がされていないパターンかもしれません。MediaTekなどのSoCを搭載する端末でも同じ傾向なら多分そういうことだと思うのですが、残念ながらMediaTek機を所持しておりません。
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びっくりするほど何も変わっていませんでした。
ブルーアーカイブ
Ver:246192
たまに遊んでいますが、未だにお任せ編成で遊んでいるのでよく分かっておりません。
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ほぼ60FPSで安定動作しており、(サーバー切断等がなければ)快適に遊べると思いました。ブルアカはサーバーに上手く繋がらないイメージがあるんですが……。
CPU周波数は全体的に低めです。周波数の上下を見る限りではCPUコアの振り分け具合はまばらで、どれかに集中しているような感じはありません。頑張ってなさそうに見える割にちゃんと動いているので、こんなもんかなって思いながら遊んでいます。CPU・GPU温度は50℃台ですが、表面温度は34~36℃ぐらいとほんのりと温かい程度です。
総評
2023年12月時点において、Pixel 8 Proはゲームで遊べなくはないものの、3~5万円程度で買えるような安価な製品と大して変わらないパフォーマンスしか出せないゲームがいくつかあるという結果になりました。
海外の情報なども調べてみると、12月のアップデートで動作が劇的に改善されたのは対戦系のゲームが殆どだったようで、ソロプレイばかりチョイスした今回のレビューでは、イマイチぱっとしないということになりました。Pixel 7などでも見違えるほど良くなったと言ってる人も居るようです。
原神も良くなったらしいのですが、11月のビルドと比較して変化はなさそうだったので首をかしげています。一応、GPU依存かつAdrenoではなくMaliでも問題ないと思われるタイトルでは、十分なパフォーマンスが発揮できているようには感じました。
ゲームの動作がイマイチなとき、PixelもといTensorの調整やドライバーの問題なのか、アプリ側がMaliに最適化されていない(Snapdragonしか考慮していない)のか、判断に迷いました。ハイエンドのMediaTek搭載機を所持していないので、そうなるのは仕方ないのですが。
そんなこんなで、ゲーミング重視の人にはPixel 8 Proは向いていないというのは、その通りだと思います。たとえミドルレンジモデルであっても、ゲーミング用途を謳っているSnapdragon搭載機のがまだしっかりと動いていることが多いようです。
個人的な理由で対戦ゲームは一切扱いませんでしたが、それらを本気で遊ぶのなら素直にゲーミングスマホやiPhoneを選ぶべきでしょう。また、ゲームグラフィックの品質を最優先に捉える人も、高負荷による発熱が厳しそうなので向いていないと思います。
逆に、自分のように重めのゲームもゆるく遊んでいる人間としては、Pixel 8 Proは無難に遊べるスマートフォンだと感じました。ゲーム内の品質設定をあまり妥協しなくてもそこそこ動かせる性能はあるので、「ある程度の見た目でカジュアルに遊びたい」という要望にはちゃんと応えてくれます。Pixel 8 Proならではの機能やGoogleのサービス・サポートが目当てであり、ゲームはついでに遊ぶことがあるぐらいの方であれば問題はないです。最強のスマートフォンなんてことはありませんが、個人的に気に入っています。
色々と思うところはある
フレームレート気にしすぎ問題
フレームレートやCPU周波数など、常に数値を見ながらプレイしているとちょっとした変動が気になってしまいました。体感で問題はなくても60FPS出てない時があるだとか、微妙にフレームレートが低いとか、なんだか重箱の隅をつつくような事をしているなと……。
もちろん、音ゲーのようにタイミングが僅かにでもズレると致命的な問題になるゲームは、30FPSや60FPSにしっかりと張り付いていないとマズイのですが、多くのゲームはそんなにシビアな物ではありません。アイマス関連はその辺りがしっかりとしていて、とても安定しているように感じられました。シャニソンのアンチエイリアス処理が非常に重たいのは気になりましたが、これまでと同様にオフにしてしまえば大丈夫だったので安心しました。
PlayStationやSwitchといったゲーム専用機でも、フレームレートの変動は当たり前のように起こります。特にスマートフォンはバッテリー駆動する都合上、限られたリソースでやりくりする必要があります。スマートフォンをゲーム機として使うにしても、ちゃんと楽しく遊べる程度に動いていれば良いわけです。
ただ、かなり高価な割にハイエンドの性能ではないというPixel 8/Pixel 8 Proについては、「思ってたのと違う!」と憤るのは分かります。競合製品に負けているだけならまだしも、Pixel 7と大して変わらないか、場合によっては悪いことがあるのはいただけないです。
発熱を気にしている様子
初代Tensorを搭載するPixel 6の頃から、発熱について色々と言われ続けていたせいでしょうか。Pixel 8 Proは40℃を超えるような高温状態をできる限り避けるよう、かなり気を遣っているという印象を持ちました。
バッテリーの温度が高いと寿命が縮みますし、Pixel 8シリーズからはサポート期間が7年と大幅に伸びた事もあり、バッテリーの消耗も抑えたかったのかもしれません。長期間サポートすると言っても、バッテリーがすぐ傷んでしまい、次々と交換するような状況は好ましくはありません。充電速度も最大30Wですし、ワイヤレス充電についてもQiを使う場合では12Wまでです。ワイヤレス23Wで充電したいなら、冷却ファンがついた「第2世代のPixel Stand」を使ってくれと言っているかのようです。確かに、Pixel Standを使ってみると充電中でもよく冷えます。
Snapdragon 8 Gen 2の評判の良さと、Gen 1の頃の熱問題を思うと、ゲーム用途でのTensor G3は厳しいです。普段使いで発熱を気にすることがないように、早い段階で性能を絞っている感じがします。CPUにだけ強い制限を掛けているのは、普段使いレベルでは重い3DゲームほどGPUを使う場面が少ないからかもしれませんね。
また、十分に冷却していてもパフォーマンスが上がらないあたり、電力制限もキツくしてあるのではないかと考えています。ベンチマークテストのようにCPU単体、GPU単体であればそれなりな性能が出せるようですが、ゲームのように両方使うとなるとそれぞれに回す電力が足りないのではないでしょうか。(憶測でしかないので、ソースコードを読む能力が欲しいです……)
フルパワー時の動きを見てみたいところですが、もしSnapdragonと同様の振る舞い方をした場合は、爆熱と急激なバッテリー消費で大変なことになるのかもしれません。その辺りはTSMCかSamsungかといった製造周りの事情もあると思いますが、しばらく情報を追ってなかったこともあって、詳しく話せるわけではないので触れないでおきます。
今後のアップデートに期待
今回、ゲーム用途という部分だけに焦点を当てていますが、それだけを見てPixel 8シリーズを評価するべきではありません。しかし、ゲーム関連を抜きにしても、Pixel 8/Pixel 8 Proはまだ完全な状態ではないのでしょう。
ベンチマーク結果の割に実パフォーマンスが出ないこともそうですが、Pixel 8 Pro専用機能である「動画ブースト」の提供が遅れるなど、どうにも未完成のまま発売されたように思えて仕方ありません。
GPUのカーネルドライバー更新については、性能向上を目的とした物だったのか、それとも脆弱性への対応でr38p1からr44p1に更新した結果、たまたま一部ゲームのパフォーマンスが向上しただけなのかはなんとも言えませんが、まだ改善の余地はあるように思えます。(※2023年10月の時点)
10月以降もMali GPUの脆弱性は報告されていますので、重大な問題があればカーネルドライバーも時々更新されるだろうとは思います。去年の8月リリースの物をずっと使い続けていたのは気になるところですけれども……。
Mali-G715そのものについては割と頑張っているように感じられました。Adrenoと比べると、Maliは比較的高クロックであることによる発熱があることや、汎用品ゆえに純粋な性能といった面で不利な傾向にあります。ゲームによってはAdrenoで動かす前提で開発されることもあるでしょう。それでも高品質なグラフィックを楽しむことは可能でしたし、最下位グレードであってもArm最新のハイエンド製品らしい性能は出せていたとは思います。
カメラなどは特にそうですが、Googleはハードウェアではなくソフトウェアの力でやっていくつもりなのでしょう。Tensor搭載機については以前からソフトウェアアップデートでモデム周りの改善をしていますし、個人的にはCPUの調整も入ってくれると嬉しいなと思いました。流石にハードウェアを変えることはできませんが、ソフトウェアについては今後7年の間に幾らか改善されることを期待したいですね。少なくとも「Pixel 7のがまだマシだった」と言われ続けることのないよう、いい感じに調整されることを願っています。
来年、どこかのタイミングで再テストしてみたいと思っています。雑なレビューとはいえ流石に数は減らしますので、継続して遊んでいるゲームに絞るつもりですけれども。
2024/03/05追記
2024年3月のアップデートでゲームダッシュボードのFPSカウンターが壊れ、TakoStatsもオーバーレイやパフォーマンスの記録が機能しなくなりました。また、SceneでもFPSの取得が行えませんでした。フレームレートの数値がすべてではありませんが、これが最も分かりやすい指標ではあるのでちょっと困りました。
普段遊んでるゲームだけ軽く確認してみたところ、明らかに改善されたのはエーテルゲイザーの動画部分ぐらいなので、少なくとも純正の機能とも言えるゲームダッシュボードが直るまで再レビューはお預けになりそうです。(Android 15になるまで壊れたままかもしれない)
2024/06/12追記
2024年6月のアップデートでゲームダッシュボードのFPSカウンターだけは修正されました。TakoStatsは完全にダメです。Sceneも変化ないようです。
余談なんですが、カメラの保護ガラスは迂闊に全面保護のものを買ってしまうと、温度センサーが使えなくなります。保護ガラスの温度を取得しちゃうんですよね。
もし保護ガラスやフィルムを買うなら、フラッシュ下の温度センサー部を覆わないものか、カメラ部分だけの保護をするタイプの商品をオススメします。
じわじわと改善はされている様子
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