あのGoogleのPixelが48,600円からというお手頃価格でやってきました。廉価モデルとなるPixel 3aのレビューです。
主にカメラの事を書くので、その他についてはまた今度。いつもの雑レビュー。

人は何故気絶をするのか
安くなってもカメラはほぼそのまま
Pixel 3a搭載のSoCはSnapdragon 670ということで、ISPはSpectra 280から250に。但し、DSPはSnapdragon 845と同じHexagon 685を搭載しています。
HDR+等の処理を行う「Pixel Visual Core」がありませんが、Pixel 3のものと同じカメラモジュール(IMX363)を搭載しており、背面カメラに関してはPixel 3とほぼ同等(※)だと言っても良いでしょう。(※実機で比較はしていない)
最近のスマホカメラは品質がかなり高く、わざわざ比較対象でも持ってこなければ言及することがないぐらい綺麗に撮れてしまいます。
なんか、もう、無理にレビューしなくてもいいんじゃないかな……って感じてきているのですが、触っていて結構楽しいので一部機能に絞ってレビューしていきます。
話題の夜景モードを試す
Pixel 3登場時に話題になった、AIを活用した夜景モード。Pixel 3aを手にした初日、夜に出かける予定があったので、街なかで何枚か撮影を行いました。
「手動で」夜景モードに切り替えてパシャリ。撮影完了まで少し待たされますが、それほど苦ではありません。
しかし通常モード(オート)での撮影と比較して、それほど大きな変化はありません。夜景モードを使わずとも十分明るく撮れており、「ふーん、こんなもんか」とそのときは思いました。そう、これは使い方が間違っています。

オート

夜景モード
真っ暗闇で本領を発揮
イマドキのハイエンドスマートフォンのカメラにとっては、明かりの沢山ある夜の街は十分すぎるほど明るいのです。
そのときはわざわざその他メニューから夜景モードに切り替えて撮影をしていたのですが、そもそも夜景モードが必要だとカメラ側が判断すれば、夜景モードの使用を「提案」してきます。
じゃあ夜景モードを提案されるようなシーンはどんなとき?ということで、不審者のごとく真夜中3時に住宅地を徘徊して撮影をしました。
明かりがほとんど無く、普通に撮影すると暗くなる(いや、それでも十分明るく撮れていますが……)ようなシーンでは、ちゃんと夜景モードの使用を提案されます。そして、驚いたのはその仕上がりです。近くに明かりはないにもかかわらず、まるでその場にライトが照らされたかのような明るく鮮明な写真が撮れました。

オート

夜景モード

オート

夜景モード
また、色合い等もいい感じに補正してくれるので、本来の色に近い感じがします。

夜撮ったものが朝撮ったものみたいになるのは、ちょっと詐欺っぽさもありますが。
同じような写真は、しっかりと固定してマニュアルでじっくりと撮影すれば他のスマートフォンでも撮れます。でもPixel 3aは三脚等に固定することなく、手持ちのままで簡単に撮れてしまうのです。5万円しないシングルカメラのスマートフォンでこれだけのことができてしまう、なかなかの化け物カメラです。
極端な例を出すと、オートモードでは何も写らないようなシーンでも、手持ちでハッキリと明るく撮影できてしまうので、最早なんだこれって域ですね。なんだこれ。(大事なことなので2回言いました)

オート

夜景モード

オート

夜景モード
適当に構えてワンタップで簡単に撮れる。頭おかしい。
AIを大いに活用
カメラモジュールに優秀なものを使っているとはいえ、デュアルやトリプルの構成ではないカメラでこれだけのことを実現しているのは、やはりAIによるところが大きいのでしょう。(ここでは軽い気持ちで「AI」って言ってますが、表現としてあってるんですかね……。)
もちろん、撮影シーンや被写体によってはAIによる処理で不自然な仕上がりになったりすることはあります。ただ、気楽に撮影してSNSに上げることが主な目的となるスマートフォンのカメラとしては、美しさや正確さはあまり重要ではないのかもしれません。
夜景モード以外では、背景をぼかした撮影ができる「ポートレートモード」もAIを活用することで、シングルカメラでも他社製品と比較して遜色ないレベルのものが撮れるとのこと。早速、ちょうど目の前にあったポテトをパシャリ。
シャッターボタンを押してからスマートフォンを上方向に動かして……なんてことはありませんし、撮影した写真のフォーカス位置やボカシ具合も自由に編集ができます。ポートレート撮影にありがちな、被写体の縁が不自然に途切れたり、一部分しかボカシが掛からなかったりということもほとんど遭遇するなく、思っていた以上に安心して使えます。

ポートレート適用前

ポートレート適用後
ポートレートモード時は2倍ズームのかかった状態での撮影になりますので、普段より撮影範囲が狭く感じられるかもしれません。
あとは……ズーム時の高解像度処理とかもそうなんですかね。高性能な専用ハードウェアや追加の部品等がなくても、ソフトウェア処理でしっかりとカバーできるという点にはかなり驚かされます。
AIといえば、カメラアプリ内で「Google Lens」にアクセスできるのは便利ですね。
まだ全ての機能を試し、そして使いこなすことができていませんが、Pixel 3aはカメラだけ見てもAIすげぇなぁと感じられるスマートフォンでした。お値段48,600円からです。いやー、恐ろしい。
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Pixel 3a 夜景モード撮影ヘタクソ部
さて、ここまでベタ褒めしてるのもアレなんで、失敗例もご紹介しましょう。
まずはピントが合わなかった例。
ボケボケでブレッブレなうえ、撮影中のカメラからは被写体から離れろと怒られる始末。
あまりにも暗すぎてピントが合わない場合は、フォーカスモードをニアかファーに選択することで解決します。というか、ピント合わせに苦戦してるとカメラ側から提案されます。
次は被写体が動いていてブレた例。
手元が多少ブレる分には問題ないのですが、被写体が風で上下に揺れているといった場合はどうにもなりません。真っ暗闇でそんなもん撮ろうとするな。