「PICO Connect(Beta)」は「PICO OS 5.9.0」以降で利用できるようになった、PICOデバイス向けの新しいストリーミングアプリです。これは、これまで利用できた「Streaming Assistant」の後継アプリとなります。
「PICO Connect(Beta)」ではPCのデスクトップに接続して操作したり、SteamVRのゲームをストリーミングで楽しんだりすることができます。早い話が、無料で「Virtual Desktop」と同じようなことができるアプリです。
今回は、「PICO Connect(Beta)」が「Virtual Desktop」などと比べてどう違うのか、どういった利点があるのかに注目してレビューしていきたいと思います。
良かった点
- 無料の公式機能なのですぐ試せる
- PICO 4本来の鮮やかな色合いで楽しめる
- 悪くはない表示品質
- Wi-Fiでも、USB接続でも利用可能(※今回は有線未検証)
- コントローラーのトラッキングも良好
悪かった点
- デスクトップ画面の切り替えに時間が掛かる
- 仮想キーボードがなさそう
- エンコード品質はもうひと押し欲しい
まずはPICO側のアップデートを
「PICO Connect(Beta)」は「PICO OS 5.9.0」から利用できるアプリなので、まずはPICO本体のアップデートを行う必要があります。手元にあるのはPICO 4なので、以降はPICO 4を使っている前提で説明をします。
PICO 4本体のアップデート
設定から「PICO OS 5.9.0以降」へアップデートをします。詳細は割愛しますが、ここで手間取ることはないと思います。
スマートフォン側のPICO VRアプリからアップデートする
一番の罠はここです。
「PICO OS 5.9.2(3/12日時点)」へアップデートを行っても、プリインストールされている「PICO Connect」アプリは自動でアップデートされません。PICO 4側から更新をしようと思っても、更新一覧に出てきませんでした。
このままではどうやってもPCと接続できませんので、スマートフォン側の「PICO VR」アプリからアップデート操作をします。「PICO VR」アプリの検索窓から「PICO Connect」を検索して、インストールを行いましょう。
この問題は現在は直っているかもしれませんが、PCに「PICO Connect(Beta)」をインストールして試す前に、スマートフォン側からアップデート(インストール)操作をしておくことをお勧めします。
PCにPICO Connect(Beta)をインストールする
公式サイトからダウンロードして、PCにインストールしましょう。
PICOアカウントへのログインは行わなくても利用できます。
各種設定
(※スクリーンショットは10.0.24 Betaのものが含まれています)
ゲーム
解像度
HDがPICO 4の解像度と同じで、Ultraだと少し上回るようになります。
設定 | 解像度 |
---|---|
スムーズ | 1664px |
SD | 1920px |
HD | 2160px |
Ultra | 2560px |
(※HD設定はパフォーマンスパネル上では「High」と表示されます。)
ビットレート
20~150 Mbpsまでの間で設定することができます。
可変ビットレートなので、150Mbpsに設定したとしても100Mbpsを切ったり、150Mbpsを超えたりする事が多々あります。
90Hzリフレッシュレート
リフレッシュレートを72Hzから90Hzに変更します。PICO本体の設定でも90Hzを有効にする必要があります。
フレームバッファリング
フレームレートが増加しますが、接続が不安定な場合は遅延が発生するとのこと。
フレームレートが増加するというよりも、バッファを溜め込むことでビデオストリーミングのコマ落ち発生が軽減される感じではないかと思われます。デフォルトで有効です。
コーデック
AVC(H.264)かHEVC(H.265)のどちらかを選択できます。どちらも最大ビットレートが150 Mbpsまでなので、HEVCにしておくのが無難かと思われます。
ビット深度の設定は見当たらなかったので、恐らく8bitでしょう。
フレーム補間
ネットワーク接続の問題でフレームが欠落した場合に、既存フレームに基づいて補間してくれるとのこと。デフォルトでオフなので、必要に応じて有効にしてみると良さそうです。
画像のシャープ化
後述する超解像度ビデオと併用可能だったので、PC側での映像エンコード時のシャープ化だと思われます。デフォルトは75%でした。
音声
マイクをオンにする
デフォルトでオフになっていました。マイクを使う場合は忘れずにオンにしておきましょう。音量の設定もここで行えます。
音声出力デバイス
音声の出力先を、「ヘッドセット」「PC」「ヘッドセットとPCの両方」から選択することができます。
一般
同一アカウントにログインしているヘッドセットを自動接続する設定があります。有線時のみ、無線時のみといった設定も可能です。
言語設定とバージョン確認もここにあります。
ラボ
超解像度ビデオ
PICO 4のデフォルトのレンダリング解像度(eye buffer)は1504pxとなっているようで、実解像度である片目2160pxよりも小さく設定されています。超解像度機能を使うと、レンダリング解像度を上げる代わりに画像補間による高解像度化を行うとのこと。
PICO自体は「Snapdragon Game Super Resolution (SGSR)」に対応しているようです。「Virtual Desktop」にもSGSRの設定があるので、こちらの機能を使用しているのかもしれません。
さて、「PICO Connect(Beta)」の「超解像度ビデオ」についてはなんとも言えないところではあるのですが、「Virtual Desktop」のSGSRと同様なのではないかと思われます。「スムーズ」や「SD」設定のような実解像度よりも低い設定においては有用だと思いますが、Ultra設定だと機能しないあるいは恩恵が小さくなることでしょう。
2024/04/27追記:これまでUltra設定の状態で見比べても分からなかったのですが、HD設定の状態でスイッチのオン・オフをして見比べてみると、明らかにエッジの利いた鮮明な感じになっていました。Ultraまで上げなくてもくっきりとしたディテールになるので、PC側の負荷を抑えつつ高品質な映像で遊べそうです。
ガンマ
ガンマ補正の設定です。暗すぎたり明るすぎたりして、細部が見づらいと感じたときに少しだけ弄ると良さそうです。「Virtual Desktop」にも同様の設定があります。
コントローラーの感度
コントローラーのトラッキング感度を設定することができます。感度を上げすぎると僅かな動きも反映するようになるので、手ブレが生じてしまいます。50%が初期値です。
パフォーマンスなどを比較
有線ではなくワイヤレスでの比較になります。
動作確認環境
- Windows 11 Pro 23H2
- Ryzen 7 5800X3D
- Radeon RX 6800
- AMD Software: Adrenaline Edition(24.3.1)
- PICO Connect(10.0.25 Beta)
- ガンマ 1.00
- 超解像度ビデオ オン
- 画像のシャープ化 50%
- Virtual Desktop(1.30.4)
- Gamma 1.00
- Increase video nominal range オフ
- Sharpening 50%
- ALVR(20.6.1)
- RT-AX3000 Wi-Fi 6(5GHz)
- VRChat アンチエイリアス設定 オフ
それとなく設定を合わせてみたつもりでしたが、初期設定で比べればよかったと少し後悔しています。(特にシャープ化周り)また、PICO 4標準のスクリーンショット機能を用いていますので、画像の劣化が生じています。予めご了承ください。
気が向いたらadb shell screencapでスクリーンショットを取得してみたり、シャープ70%での比較をして記事を更新すると思います。
HEVCでの表示品質はまずまずだが
HEVCでのビットレートは「Vitrual Desktop」と同様に150Mbpsが上限となっていますが、動きが少ない場合であれば体感で違いは感じられませんでした。パフォーマンスを監視していると150Mbps以上出ているときもあるようです。
但し、雨が降っているワールドなどの視界はイマイチで、エンコードが潰れやすい状況下での表示品質は悪いようです。動きのある場面も苦手なようで、車で桜並木を駆け抜けていくような場面でも表示が潰れてしまいがちです。道路の中央線が潰れて遠くの方が消えているほか、桜もモヤがかかってしまいました。そういうときはビットレートが100~130Mbpsぐらいだったりして、150Mbpsは出ていません。
Radeonにおいては同じHEVC 150Mbps設定の場合、「Virtual Desktop」の方が表示が潰れにくくて良好でした。
解像度は片目2560pxまで
設定可能な最高設定である、「PICO Connect(Beta)」のUltra設定(2560px)と「Virtual Desktop」のGodlike(3120px)での比較はこんな感じです。流石に解像度の違いがあるので、スクリーンショットを並べて見比べるとコンクリートや木目のディテールに差がありますし、遠くの樹木も少しぼやけている感じに見えます。
シャープ設定を「Virtual Desktop」に合わせて50%まで下げていますし、少々不公平な比較ですがHEVCの最高設定ではこのような結果となりました。(今思えば初期設定でやるべきでした)
AVC(H.264)設定は試していませんが、「Virtual Desktop」のH.264+設定で400Mbpsまで上げないと納得がいかない方でない限りは、これでも十分ではないかと思います。
10bit表示になっているかどうかについては、恐らく8bitのままだと思われます。VRChatのロード画面で見比べてみるとカラーバンディングはあるものの、普段から目立つかどうかについてはそこまで顕著ではないと感じました。
AMD Radeon RX6800環境(ドライバ 24.3.1)でも不具合なく快適に動作しています。
シャープで調整するのもアリ
シャープの掛け具合で品質にかなりの差が生じますので、無理してUltraに設定する必要はなさそうだと感じました。今回はシャープ設定を50%まで下げていたのでついでに比較してみましたが、Ultraでシャープ化50%よりも、HDでシャープ化75%の方がくっきりしてるように見えます。
では、どちらも初期設定であるシャープ75%ならどうなのかというと……。微々たる差というか……。
表示は色鮮やか
Quest 2などからPICO 4に乗り換えたとき、「Virtual Desktop」の映像があまり鮮やかではないと感じたことかと思います。これは「Virtual Desktop」側の都合だとは思いますが、「PICO Connect(Beta)」や「ALVR」ではちゃんと色合いが鮮やかに表示されます。
設定をすればなんとかなるものではなく、そもそもPICO用の「Virtual Desktop」では、Quest用と違って「Increase color vibrance(色の鮮やかさを高める)」の項目が存在しません。(※Increase video nominal rangeはある)
また、πランチャーなどからAndroid標準の設定を呼び出して、ディスプレイ表示をビビット設定にしても「Virtual Desktop」ではあまり変化を感じられないと思います。
好みの問題ですが、個人的には「PICO Connect(Beta)」や「ALVR」の彩度の方が心地よく感じられました。スマホなどでスクリーンショットを見ると濃すぎるように感じますが、PICO 4のディスプレイではこのぐらいが丁度良く見えます。
コントローラーの遅延が小さい(気がする)
「PICO Connect(Beta)」にはコントローラーのトラッキング感度の設定があります。デフォルト設定の50%で利用していますが、軽快にトラッキングしているように感じられました。
100%まで上げるとかなり敏感にトラッキングするようになるので、手ブレが酷くなります。速度重視なら感度高めにすると良いのかもしれません。
また、手を後ろに回した時のトラッキングも問題はなさそうです。ある程度はなんとかしてくれます。
専用キーボードはない
「Virtual Desktop」で左手コントローラーのXボタンを押すと専用キーボードが出てきて、そちらから文字入力をすることができましたが、「PICO Connect(Beta)」にはそれがありません。
今のところ、Windowsのタッチキーボードを表示できるように設定して対処するしかなさそうです。ただ、複数回入力されてしまうことが多々あったので、文字入力はかなり難がありそうです。ホストのPCから距離が離れている場合は、Bluetoothキーボードなどを活用すると良いかもしれません。(※未検証)
マルチディスプレイの切り替えに時間がかかる
「Virtual Desktop」ではディスプレイ間の移動はYボタンで瞬時に切り替えができましたが、「PICO Connect(Beta)」はデスクトップ1やデスクトップ2と表示されたボタンを押して切り替えることになります。
マルチディスプレイ対応そのものについては特に問題はなさそうですが、ディスプレイの切り替えが完了するまで読み込み時間が発生してしまいます。
接続が切れても復帰できる
ネットワークの問題が生じるなどして、PCとの接続が切れてしまっても再接続が可能です。たとえPICOの電池が切れてシャットダウンしてしまっても、SteamVRなどは保持されています。充電して起動すれば、そのままPCVRへ復帰できます。
これは「Virtual Desktop」も同様です。接続が怪しいときなど、PICO側のアプリを立ち上げ直したりしても大丈夫です。
マイク品質も大丈夫っぽい
VRChatでよく遊ぶフレンドに確認してもらいましたが、「Virtual Desktop」と比べてマイク品質の変化は感じられなかったそうです。しっかりと聞き比べると差はあると思われますが、気になるほどではなさそうです。
PICO 4のマイクというと、初期の頃は散々な言われようでしたが現在は問題ありません。
管理者権限で動くので注意
PICO Connect(Beta)は管理者権限で動作します。
XSOverlayなどでマウスカーソルがPICO Connectのウィンドウと重なると操作できなくなるので、XSOverlayに管理者権限を付与しておく必要があります。(XSOverlayの設定内にあります)
SteamVRでのコントローラー設定について
SteamVRからQuestのコントローラーとして認識される「Virtual Desktop」とは異なり、「PICO Connect(Beta)」ではPICOコントローラーとしての扱いになります。
そのため、コントローラーのバインドを設定するときに困惑すると思います。例えば、VRChat用のバインドを変更しようと思った際に、目的の項目が見当たらなくて困ることがあるでしょう。
デフォルトのコントローラーボタン割り当て
左スティック | left_axis0 |
---|---|
右スティック | right_axis0 |
左トリガー | left_axis1 |
右トリガー | right_axis1 |
左グリップ | left_axis2 |
右グリップ | right_axis2 |
Aボタン | right_a |
Bボタン | right_applicationmenu |
Xボタン | left_a |
Yボタン | left_applicationmenu |
SteamVR側で割り当てされていないaxis3やsystemなどは、どういった挙動をするか調べていません。ごめんね。
Bボタンでアクションメニューを出せるようにする例
VRChatの初期設定ではB・Yボタンがメニューを表示するように設定されており、アクションメニューはB・Yボタンを長押しするかスティックを押し込むことで表示されるようになっています。
アバターのギミックを作り込んでいてアクションメニューを頻繁に使うのであれば、B・Yボタンのどちらかをラジアルメニュー専用にしてしまうとすぐに操作ができて便利だと思います。
Questコントローラーのバインドでは、設定項目の一覧にActionメニューなどが並んでいてわかりやすいのですが、PICOコントローラーではパッと見ではよく分からないものが並んでいます。
先の表にある通りスティックはaxis0です。「right_axis0_push」が右スティック押し込みなので、そちらをBボタンのクリックに割り当てるとBボタンでラジアルメニューが出せるようになります。
但し、Bボタンを利用するワールドのギミックなどが操作できなくなるので注意が必要です。具体的にはBボタン長押ししながら着座位置を調整する車のギミック(CVS2)がそのままでは動かなくなります。可能であれば、ワールドに設置されているコンフィグでボタン割り当てを変更するなどして対処しましょう。
XボタンでSpace Dragする例
VRChatを楽しんでいる方であれば、「OVR Advanced Settings」のSpace Drag機能でプレイスペースの高さを変えて飛んだり地面に埋まったりするのも必須な設定ですよね。こちらもXボタンだけでドラッグ操作と高さリセットを行えるようにしてみます。
コントローラーバインド設定を見てみると、詳細設定に長押しが2種類あります。2つある長押しのうち、片方は一定時間長押しを続けると実行されるものです。今回は長押し1をリセット(resetoffsets)に割り当てて、長押し2をSpace Drag(lefthandspacedrag)にしてみましょう。
長押しを続けるとSteamアイコンが表示され、Steamアイコンの周りをインジケーターが1周するとリセットが実行されます。インジケーターが1周する前にボタンを放す場合はリセットは実行されません。
公式の機能で十分な品質
「Streaming Assistant」を試していないので申し訳ないのですが、過去の評判を見る限りでは、「PICO Connect(Beta)」になったことで品質はかなり向上したのではないかと感じられました。鮮やかな色合いでPCVRをやれるのが魅力のひとつだと思います。
PCのデスクトップを操作する用途としてはイマイチな部分がありますが、SteamVRでPCVRを楽しむのは快適に行えました。PICO公式の機能で無料ですから、気軽に試せます。まだBeta版という扱いではありますが結構しっかりとしています。
細かな部分に不満はありますので、今後のアップデートと正式版リリースに期待したいですね。
【自己責任】更にビットレートを上げるとどうなる?
ここからは非公式の操作であり、機器を損傷する可能性があります。実行は自己責任でお願いします。
PICO Connect(Beta)について調べていると、内部の設定を書き換えることでビットレートや解像度をもっと上げることができるという情報が見つかるかと思います。そのやり方については書きませんが、AVC及びHEVCで最大ビットレートを150Mbpsから上げるとどうなるのかを軽く試してみました。
解像度はPICO 4と同等サイズになるHD(High)設定のまま試しています。
AVC(H.264)でのテスト
思い切って400Mbpsまで上げてみましたが、PICO 4側でのデコードにかなりの負担が掛かるようでした。遅いうえに映像が止まって応答しなくなる事もあります。その場合もPICO本体のメニュー画面はすぐ出せるので、一度アプリを終了して開き直すと復帰できます。
300Mbpsでもレイテンシーが酷いので、250Mbpsぐらいが妥当なようです。
HEVC(H.265)でのテスト
まずは300Mbpsで試してみましたが、デコードがかなり厳しくてダメそうでした。250Mbpsでもデコードのレイテンシーが100msを大幅に超えてしまい、230Mbpsにしてもビットレートが上振れしたときに怪しくなります。
210~220Mbps付近で、デコードのパフォーマンスが著しく低下する挙動を示していました。
200Mbps設定までなら、PICO 4でのデコードの負担は大丈夫ではないかと思われます。ビットレートが若干上振れしても220Mbpsぐらいで収まる感じのようです。見た目に関しては多少なりとも効果はあるようで、ブロックノイズも150Mbps設定よりはまだマシに見えます。
見た目の簡易比較
角度が違ったり、一部撮る場所を間違えていますが雰囲気だけ感じ取って貰えればと……。
「AVC(H.264)250Mbps」と「HEVC(H.265)200Mbps」の比較なので、ビットレートの差が大きくないならHEVCのが良さそうに思えるのですが、正直なところ差が小さくて甲乙付け難いです。可変ビットレートなので、ビットレートが固定されずちゃんと比較しづらいのもあります。
AVC(H.264)のが鮮明でHEVC(H.265)だと潰れてしまう場面もありますが、その逆もあって難しいところです。全体的にはHEVCのが見た目が安定しているようにも思えました。但し、これはRadeon環境での比較なので、GeForceでは見た目やエンコードレイテンシーの違いがあると思います。昔と比べて良くなりましたが、Radeonの場合は特にH.264のハードウェアエンコード品質が他よりも劣るようです。
【2024/04/17追記】RX 7900 XTでテストする機会があり、RX 6800よりもエンコード品質が良くなっているように感じられました。ぱっと見で違いがあって、とても良いです。体感での比較なのでデータはありませんが、Radeonの場合は世代によって差が生じるかもしれません。
公式の150Mbps設定でも180Mbpsぐらい出たりするので、スレスレを狙わず無理をさせないという点では理にかなってるようにも思えます。200Mbps設定では転送周りで引っ掛かるときがあったので、ちょっと盛るなら180Mbps設定あたりでしょうか。今回はWi-Fi接続で試しているので、USB接続ならそこがネックにはならないかもしれません。
個人的には200Mbpsをターゲットに設定して、時々200Mbpsを少し超えるというぐらいでやりたいところですが、Snapdragon XR2のHEVCデコーダーがどれぐらいの性能なのかは分からないので下手なことは言えないなと……。
でも、ビットレートを上げるのなら解像度はUltra設定にしてみても良いかも?とは思いました。再度申し上げますが、無理やりビットレートを上げるのは自己責任でお願いします。
2024/04/10:ビットレートについて追記
2024/04/17:Radeon環境での品質について追記
2024/04/27:超解像度ビデオ機能の効果について追記