前回の続きです。

2024年3月のアップデート
Pixel 8シリーズに2024年3月のアップデート(AP1A.240305.019.A1)が配信されました。いくつかの新機能やUIの変更などが行われていますが、パフォーマンスの改善もされています。
Sceneで取得した情報を見る限りでは、GPUのカーネルドライバーバージョンはr46p0-01eac1になっているようです。
追記:大きな変化もなさそうなので5月分も追記してあります。
GPUのベンチマークスコアが向上
簡易チェックしかしていませんが、AnTuTuベンチマークにおいて、特にGPUのスコアが向上していました。12月時点でのGPUスコアは37万点ぐらいでしたが、そこから4~5万点ほど向上しています。高温状態ではCPUスコアが低下しますが、以前のように著しく落ちるという感じではなさそうです。
Geekbench 6ではVulkanのスコアが400点ほど向上していました。CPUスコアの方はあまり変化がなさそうです。
フレームレートが取得できなくなる(6月に修正)
今回の更新で純正のゲームダッシュボードが壊れたようで、フレームレートの取得ができなくなりました。また、TakoStatsが正常に動作しなくなりました。互換モードでもオーバーレイが動作しなくなったほか、ログの記録も動きません。代わりにSceneを試してみましたが、そちらでもフレームレートだけは取得できませんでした。
そんなわけで、今回は簡易チェックのみの簡素な記事となっております。(6月のアップデートでゲームダッシュボードだけは修正されました)
動画周りの改善、原神でのテスト
明らかな改善があったのは、「エーテルゲイザー」でのプリレンダムービーの再生です。2月までは映像も音声も途切れ途切れで正常に再生されていませんでしたが、3月のアップデートで直りました。
原神に関しても、元素爆発や元素スキルによるエフェクトで酷くモタつく事がありましたが、かなり良くなったように見えます。フィールド散策で時々引っ掛かるのは変わりませんが、全体的にかなりマシになった感じがします。
5月に最高設定で改めて動作確認をしました。39~40℃ぐらいの状態でプレイしていますが、プレイに支障が出るほど引っ掛かるような事はあまりないように思います。体感ではかなり良くなりましたが、残念ながらフレームレートが不明なので数値的に改善があったかどうかは一切分かりません。
音声に関しては、「音声API互換モード」でないと音がブツブツと途切れてしまうので、一度設定の確認をお勧めします。
30FPSは超えてそうだけれど、60FPSは出てないだろうなというあたりは相変わらずなようです。原神に関しては、バージョン5.0でグラフィック周りのアップグレードにより要求スペックが変わるとの事ですが、Tensorについて何も言及がないのでプラスに働くことを期待したいですね。
SamsungのGalaxyではVulkanでの動作も議論しているようなので、もし多くのデバイスで正式にVulkanで動作するようになったりすると、Pixel 8などでも変化はありそうです。まぁ、OpenGLで動かすよりVulkanのがパフォーマンスが出そうとはいえ、60FPS張り付きは難しいかなとは思いますが。

その他のゲームについては、フレームレートが分からないとなんとも言えないだろうと思ったので掲載していません。例えば「勝利の女神:NIKKE」なども映像音声共に明らかな処理落ちもなく、全体的なレスポンスは良くなったように感じられるのですが、常時60FPS出ているかどうかまでは分からないので評価が難しいところです。(ユニオン射撃場でPC版と比較するとスコアは低い)
この様子だとAndroid 15を待つことになると思いますが、フレームレートが取得できるようになったら、複数のゲームでテストしてみようかなとは思っています。「QPR Betaの時点でゲームダッシュボードが壊れている」とはどこかで耳にしていたのですが、正式リリースでもそのままなんですね。Android 15以降で無事直るといいんですが、どうなることやら……。(6月のアップデートでゲームダッシュボードだけは直りました)
2024/05/14:大きく変わらないので5月分も追記
2024/06/12:FPSカウンターが6月のアップデートで修正された件について追記