2025年12月13日、SteamVRで動く仮想トラッカー「Standable」のバージョン3.0がリリースされました。
Standableの開発者曰く、頑張ったらうっかり燃え尽きてしまったため、まだパッチノートしか用意できていないようです。今後数ヶ月を掛けて公式ドキュメントを整備するとのこと。

クイックスタートガイドの動画はYouTubeにあるので、日本語字幕(自動翻訳)を使って視聴するのをおすすめします。
様々な新機能や細かな設定が存在しますが、そのうちの幾つかをピックアップしてみました。まだ公式ドキュメントがないので、誤った情報が含まれる場合があります。予めご了承ください。
すべてを作り直し、UIなどが刷新
フレームワークやUIの完全な刷新やSteamVRオーバーレイへの対応、オートキャリブレーションなどの様々な新機能が搭載されました。もうデスクトップの小さなウィンドウを操作しなくてもOKです。
暫定的ですが、日本語にも対応しています。
座っていてもOK、VRChatでのオートキャリブレーション
VRChatでのオートキャリブレーション
UI左上にある「A」と書かれたボタンが表示されているときに有効な機能です。(デフォルトで有効)
VRChatで「キャリブレーション」を行うと、Tポーズを取ることなく全自動でキャリブレーションが行われます。アライメントについてはまだ自動化されていないため、手動で調整する場合はTポーズを取る必要があります。
Tポーズキャリブレーションをしたい場合は、Aが付いてない方のアイコンに切り替えることで従来のキャリブレーションを行えます。
VIVEトラッカーなどと組み合わせる場合も有効
VIVEトラッカーなどを装着した状態であれば、立ち上がることなくVRChatのキャリブレーションが行えます。これには通常通りのTポーズキャリブレーションやアライメント調整を予め行っておく必要がありますが、キャリブレーション後に設定をロックしておくことが可能です。
もちろん、SteamVRやVRChatを再起動しても大丈夫。設定をロックしてあれば前回のセッションが自動復元されるので再設定は不要です。
注意点として、Standableのキャリブレーションを行う前に、VIVEトラッカーのSpace Calibratorが設定済みである必要があります。SlimeVRやHaritoraX、PICO Motion Trackerについても、それぞれ個別にキャリブレーションを行っておく必要があります。あくまでも「VRChatのキャリブレーション時にTポーズが不要になる」という機能である点には注意してください。
何かおかしいときは一度SteamVRを終了してから再設定する必要がありそうです。特に「起動時にバインドを復元」する機能は、気に入ったオフセット設定ができて確定するまでは無効にしておくと事故りにくいと思います。
VRChatの推奨設定を適用する
「推奨VRChat設定を適用」ボタンを押すと、VRChatの設定をStandableの動作に適した内容に変更してくれます。例えば、VRChatの背骨のモードが「両方」固定する設定に切り替わります。他にも幾つか変わるようですが、すべて確認はできていません。
新機能で使う関係で、恐らくOSC関係の設定も有効になるはずです。それ以外の変更内容はバージョン2.1のドキュメントが役立つかと思います。

VIVEトラッカーなどを同時利用する機能も更に強化
複数のトラッカーをひとまとめにするInput Mixing機能
Standable v3.0 Input Mixing:
When using multiple trackers on one appendage Standable smartly mixes their input together!#SteamVR #VRChat #motioncapture pic.twitter.com/ebmEtT0tpb
— I3Llamas (@I3Llamas) November 1, 2025
腰にVIVEトラッカーなどを複数装着して連携させる機能が搭載されました。どれかひとつでもトラッキングがされていれば、トラッキングロストせずに継続利用が可能です。割り当てるトラッカーの個数に制限はありません。
「デバイスマネージャー」で優先順位設定が行えるので、LighthouseやIMU方式のトラッカーを混在させてもOKです。それぞれのトラッカーに装着位置と優先順位、そして6DoFや3DoFといった設定を指定可能です。トラッカーに名前をつけておくこともできます。
鍵アイコンで設定のロックも行えます。ロックしておくとオフセット設定も固定されますので、キャリブレーションの度に再計算されてStandableとVIVEトラッカーなどのオフセットがズレるような事態を防げます。(※v3.0.1でオフセット設定はデフォルトではロックされないように変更されています)
初期設定では各トラッカーの優先度は0です。腰に2個トラッカーを着けている場合、優先順位を1や2に設定しておくことで、最も優先度の高いトラッカーのみが使用されます。
優先順位の高いトラッカーがロストした際は、その次に高い優先順位のトラッカーへとフォールバックされる仕組みです。フォールバック先の他のトラッカーがない場合は、Standableの仮想トラッカーにフォールバックされます。
例えば、「優先順位1にVIVEトラッカー(Ultimate)」を設定し、「優先順位0にPICO Motion Tracker」を設定しておけば、VIVEトラッカー(Ultimate)がトラッキングロストしたときにPICO Motion Trackerへと自動的に切り替わります。もちろんトラッキングが復帰すれば、優先順位の高いトラッカーに戻ります。
複数のトラッカーが同じ優先度の場合、その入力が平均化されるとのこと。平均化の具合は設定可能なので、同じ優先度のトラッカー同士のバランスの調整は「影響ウェイト」を使って行います。
好きなポーズで座れる、カスタムポーズ設定
新たにカスタムポーズ設定が行えるようになりました。これは上級者向け設定という扱いなので、意図しない姿勢になったり、アバターが大きく崩れる場合があります。「カスタムポーズを使用」にチェックを入れると有効になります。「床との衝突」をオンにすると、床の判定を有効にできます。
ポーズの設定先は5種類
カスタムポーズが有効の場合、Standable v2までのスライダーを用いたポーズ設定ではなく、予め登録しておいたポーズオフセットを個別に指定することができます。
椅子に座っているとき(座席)や床に座っているとき(座り姿勢)といった、5つの状況に割り当て可能です。
自分だけの「マイポーズ」を作ってみよう
オリジナルのポーズ登録はカスタムポーズ設定の右下にある「マイポーズ」で行います。
ここでは足の位置や角度をオフセットで設定できますが、腰のオフセットは今のところ角度のみ設定可能です。(※v3.1で対応予定)
VRChatのAFKが無効なら、SteamVRオーバーレイを開いて調整できるので、色々と試してみてください。
作ったポーズは共有可能
保存したポーズは左側のクリップボードアイコンを押すと文字列をコピーできます。これを他人に共有することで、オリジナルのポーズ設定を配布できます。
文字列をコピーしてから「クリップボード取込」を押すと、ポーズのインポートが行えます。複数まとめてコピーすれば全部インポートされます。
[ ぺたん座り | pikepikeid |:00::ST::00::00::00: |1G8G8G8G8H2G8BSA0G8OCEn84BSMGG884EnOC ]
[ 内股座り1 | pikepikeid |:SE::00::00::00::00: |1G8G8G8G8G8G8KyFK4qG8GaHTKyGw4qG8GaEn ]
[ 内股座り2 | pikepikeid |:SE::00::00::00::00: |1G8G8G8GaFgGaJqBw84GJEnH2P0Gw7GFgFrEL ]
試しに3つほどポーズを作ってみました。アバターの体格や身長設定、Standableの体型比率設定などの違いで滅茶苦茶なポーズになってしまう可能性がありますので、動作保証はいたしません。
Standableの公式Discordでいくつかのカスタムポーズが投稿されていますので、覗いてみるのも良いですね。(ルールが記載されているので、投稿する前によく読むこと!)
詳しい機能説明は公式ドキュメント待ち
「Standable v3.0」はStandable史上最大のアップデートとなりました。大きく変わったので困惑されるかもしれません。
Standable v2と共通した設定はありますが、新機能については完全に理解するのにまだまだ時間が掛かりそうです。Google翻訳やChatGPTを用いた暫定的な日本語訳とはいえ、UIを眺めながら色々と試しやすくなりました。自分自身も情報を追うだけで少し燃え尽き気味ですが、余裕があれば解説記事を書いてみようと思います。
メイン画面はシンプルですが、設定を開くと細かな調整や機能がいくつもあります。まずは実際に触って試してみると理解が深まるかと思います。弄りすぎてわけが分からなくなっても「設定>その他>ファイル管理」から「すべての設定を初期化」できるのでご心配なく。
不足している機能は順次追加される
「Advanced chest」などの設定がなくなっていますが、強い要望があったのでv3.0.1で復活するとのこと。
腰トラッカーの位置が低すぎる場合は
体型比率の設定で「脚の長さ」を変更して対応するとの案内がありました。手元の環境では0.60から0.68や0.70まで上げる必要がありました。
(※v3.0.1でデフォルト値が0.63に変更されました)
トラッカーがブレる
PICO特有の問題として、誤ったモーション予測がSteamVRに送られている不具合が存在します。この不具合はStandableにも影響するため、PICO 4 Ultraなどを使用している場合はPICO側の修正が行われるまでの間、「速度計算を無効化(Disable Velocity Math)」にチェックを入れておくことを推奨します。(※2026年1月頃のPICO OSアップデートで修正予定とのこと)
PICO ConnectやVirtual Desktop使用時に問題が発生します。Steam Linkのベータ版(2.0.20)に限り、Steam Link側で特別対応がされています。
PICO以外の環境でも、Virtual Desktopなどを使っていてジッターが生じる場合は、この機能を有効にすると改善する場合があります。
PICO Motion Trackerと併用する場合の記事を更新しました
v2.1向けに書いた記事を部分的にv3.0の内容に対応させました。PICO Motion Tracker向けに書いているので機能解説としては不十分ですが、参考までにどうぞ。

アップデート情報





















