Googleから販売されているワイヤレスイヤホン、「Pixel Buds Pro」の新色Bayカラーの簡易レビューです。Pixel 8シリーズ発売に合わせて、Porcelainカラーと同時に新しく登場しました。値段は定価で28,200円となります。
明日(11月17日)からブラックフライデーで、Google StoreでPixel Buds Proが8,000円引きになるようですよ。色に拘らなければAmazonで2万円を切ってますが、新しい色が欲しい場合はGoogle Storeのブラックフライデーセールで買うのが安いかもしれません。
Pixel 8 Proとお揃いの新色
Pixel Buds Pro新色の「Bay」は、Pixel 8 Proとお揃いのカラーです。
Googleストアのクレジットで買う物に悩んでいるのなら、Pixel Buds Proを選んでみるのもありかもしれません。
ケースはワイヤレス充電対応なので、リバースチャージでPixel 8 Proから充電を分けてもらうことも出来ます。ただ、ワイヤレスだと充電は2.5Wとなるそうで、WF-1000XM4の5W充電に慣れていると遅く感じてしまいます。
イヤホンの防水はIPX4で、ケース側はIPX2となります。
イヤホンの形状的にケースから取り出すのはちょっとやりづらく、収納するときも入れる方向がすぐに分からないのが欠点かなと感じました。
耳に装着する際も初めは困惑するかもしれません。Pixel Buds A-Seriesにあるような耳に引っかけるための出っ張りはありません。
メッシュカバーのついている部分はマイクです。外側に2ヶ所、内側に1ヶ所の合計3ヶ所設置されています。
装着感はちょっと微妙かも
これは人によるところが大きいのでかなり個人的な感想となりますが、イヤホン装着時のフィット感は低めだと感じました。
自分の耳には純正イヤーピースのサイズがどれも合わないようで、右耳だけイヤホンが落ちそうな感覚がつきまといます。安価なサードパーティ製のポリウレタンフォームを使用したイヤーピースで対処していますが、あまり質が良くないので潰した後になかなか元に戻りません。その為、装着してから馴染むまでにとても時間が掛かるのが難点です。
Complyのイヤーピースで対応している物があるそうなので、そのうち試そうかと思います。
イヤーピースの選択肢はほぼ無い
Pixel Buds Proのイヤーピースは取り付け部分のサイズがかなり大きく、穴の大きなイヤーピースでないと取り付けられませんし、イヤーピースの高さが低い物でないとケースに収まらないという制限があります。個人的にここが一番のマイナスポイントだと思いました。
ANCはそれなり、風ノイズにそこそこ強い
Pixel Buds Proはアクティブノイズキャンセリング(ANC)に対応しています。SonyのWF-1000XM4などと比較するとノイズキャンセリングの利きはあまり強くありませんが、安価なANC搭載機よりはしっかりとしています。
ただ、正直なところ以前レビューした初代EarFun Air Proとそんなに変わらないような気がします。

ANC対応とはいえ、かなり色々な音が貫通してくるので、音楽を流さずにデジタル耳栓として使うのは厳しいかもしれないと感じました。人の声はもちろん、ポストをガチャガチャと開け閉めする音やバイクの音、自転車スタンドの音など様々な音が遮断されずに聞こえてきます。
Silent Sealテクノロジーにより、耳に合わせたノイズキャンセリングを行うとのことなので、装着具合でノイズキャンセリングの効きが変化したりするかもしれません。また、なんだかいつもと違うなと感じたときは、Pixel Buds Proの設定から一度ノイズキャンセリングをオフにして再度有効にすると良さそうです。
風ノイズについてはメッシュカバーのついたマイクのお陰で結構遮断できていて、強風が当たるような場面でもバリバリと激しく鳴ることはなく控えめなノイズで済みます。完全なシャットアウトは不可能ですが、不快感はありません。外部音取り込みモードにすると風ノイズが激しくなることが分かるので、大部分をシャットアウトできているのではないかと思います。
減圧機能が嬉しい
Pixel Buds Pro固有の特殊な機能としては、耳の奥の気圧を内蔵センサーが測定し、自動的に減圧する機能が搭載されています。
イヤホンを長時間利用していると、耳が詰まったような感覚に陥る事があるかと思います。イヤホンを取り外したときに解放され、少し疲れを感じるあの感覚が、Pixel Buds Proでは起こりませんでした。気のせいかもしれませんが、この機能のお陰でイヤホンの使用が快適です。
ハイレゾ非対応だが、バッテリー持ちは良い
対応コーデックはSBC/AAC/Opusですが、Opusについては特定条件下でのみ有効になるようで、詳細はよく分かりませんでした。WF-1000XM4のような感動はありませんが、音質は良好だと感じました。
バッテリー駆動時間については、ANC有効で約7時間使えます。イヤホンの左右でバッテリー消費具合が異なったので、一度使い切ってしまおうと思ったところ、なかなかバッテリー切れにならなくて難儀しました。バッテリー持ちは満足です。
ソフトウェアアップデートで機能が増える
Pixel Buds Proはソフトウェアによる付加機能に重点を置いているワイヤレスイヤホンのように感じます。ソフトウェアアップデートで空間オーディオに対応したり、WF-1000XM4にもあるような会話検知機能が新たに搭載されるようになりました。
会話検知機能については、咳払いぐらいでは動作しませんがうっかり独り言を呟くと反応します。(それはそう)
自分から話しかけて喋り続けるのなら有用かもしれませんが、レジで会計をするときなんかは無言で済んでしまう事もあるので、手動で音楽を止めて外部音取り込みモードにした方が良さそうでした。
スーパーワイドバンドについては、Pixel 8/Pixel 8 Proと組み合わせると利用できるようです。
安ければ買うのもアリ……?
今後もアップデートで機能が増える(かもしれない)ハイテクガジェットとしては魅力がありますが、単なるワイヤレスイヤホンとしては定価で買うのは躊躇するのではないかと思います。
また、装着感については人によるところが大きく、個人的には厳しかったです。但し、耳にぴったりフィットする人であれば、ANCに対する感想も変わってくると思います。
通話も比較的良好だったので、通話用途で買うのもありだとは感じます。