動作に安定感のあるM9
HTC One M9と、その国内向けモデルであるHTC J butterfly HTV31。両者ともSnapdragon 810搭載のモデルであり、旧モデルと比べてより高いパフォーマンスを発揮してくれます。
しかし、私の感覚ではHTV31は少々引っかかりを感じており、M9ほどサクサクと動いてくれないように思います。HTV31の解像度はWQHDであるため、FHDのM9よりは負担が大きいのだとは思いますが、Snapdragon 810の熱問題によるパフォーマンス低下も考慮してベンチマークを実行し、数値として目に見えるよう比較を行ってみました。
単体で使うとこれがなかなか快適で不満を感じないので、所謂自己満足というやつです。
Antutuベンチマークを回してみる
予備知識として、パフォーマンスや熱に影響のありそうな部分を書き出してみました。細かいことを言うとDuoカメラの有無やサウンド面の違いなどがありますが、これ以外はプロセッサーやメモリなどを含め大体一緒のスペックとなっています。
デバイス名/相違点 | HTV31 | M9 |
---|---|---|
Androidバージョン | 5.0.2 | 5.1 |
解像度 | WQHD | FHD |
外装 | ポリカーボネート樹脂 | アルミニウム |
防水 | IPX5/IPX7 | IPX3相当 HTC公式のつぶやき |
監視用として右上にバッテリー温度をオーバーレイ表示しています。測定前にRecoveryからcacheをwipeしてあります。
HTV31は裏で勝手にバックアップが走っていましたが、好調な時でそのぐらいのスコアなので大きな影響はないでしょう。
バッテリー温度も上昇してきたものの、11月なので上昇具合は緩やか。
HTV31は4万台に落ち込んできてしまいました。前モデルのHTL23やHTC One (M8)が47000程度なのですが、スコアの内訳を見てみるとどうにもマルチタスク面が芳しくない様子。3Dグラフィックスのスコアが少し低いのは仕方ないとしても、M9は先程とほぼ変わらない数値が出ており、パフォーマンスの維持が出来ていることがわかります。
右上に表示しているバッテリー温度はM9のが僅かに高いのですが、CPU-Zで内部温度を表示してみると明らかな差が出ていました。M9よりもバッテリー温度が低めだったHTV31の方が内部では6度も高くなっています。
外装がポリカーボネートかアルミかの違いもあると思いますが、全体的に熱を持ち本体全面で放熱しているようなM9に対して本体上部が熱くなるHTV31は、バッテリーに熱が回りにくくなる反面高温になりがちなのかもしれません。
各種ベンチマーク結果
アプリ名 | HTV31 | M9 |
---|---|---|
Antutu(1回目) | 52158 | 59827 |
Antutu(2回目) | 50998 | 58297 |
Antutu(2回目) | 48918 | 58420 |
Geekbench 3(Single-Core) | 1165 | 1245 |
Geekbench 3(Multi-Core) | 3698 | 3604 |
Quadrant(1回目) | 32234 | 30800 |
Quadrant(2回目) | 31712 | 31751 |
Quadrant(3回目) | 32883 | 33166 |
ゲームで遊んでみる
ベンチマークではあまり発熱しなかったので、3Dゲームで遊んで更に負荷を掛けてみるべく、Asphalt 8のTokyoステージを2回プレイしてみました。Tokyoを選んだ理由は、雨が降っているので路面の反射などがあって負荷の高そうなステージだからです。
プレイしてみた感想としては、どちらもプレイ時のもたつきやカクつきはなく、快適に遊ぶことが出来ました。いつぞや遊んでみた時は「高性能モード」でCPUフル稼働させていたので、あっという間にアプリが強制終了されてしまいましたが、今回は普通に遊んでいるので問題なしです。
その後の内部温度がこちら。
まとめ
ベンチマークスコア上は1つ前のモデルと同じかそれ以上の数値が出ているHTV31。M9よりも高繊細で発色の良いディスプレイに、より高い防水性能という利点もあり、M9よりも魅力のある面は多くあります。しかし、それが少しだけ足を引っ張る形になっているように感じました。
それでも数回のアップデートで不具合なども修正され、より快適に利用できるようになっていますし、イヤホンからの音質も非常に良いのでまだまだ愛用していきたいですね。欲を言えば是非Android 5.1へのアップデートを行って欲しいところです。
おまけ:ケースについて
- パッケージと一緒に
- 透明のケース部分と、灰色のフレーム。
- 表面
- 背面
- 端末上部
- カメラ部分はしっかりカバー
- 入れるときは少しキツめ
- フレーム部にはHTCのロゴがある
- USBやイヤホンジャック周辺もしっかりカバーしている
ケースを付けると少し熱がこもりがちですが、私はこれを愛用していて問題なく利用できています。発熱話題ついでに紹介いたします。
HTC純正のクリアケースは一般的なクリアケースと違ってフレーム部分がソフトな素材で覆われています。そのお陰でグリップ力がアップ、しっかりと端末を保持することが出来ます。
また、隙間なくピッタリとはまるので、小さなゴミなどが入りにくいのは嬉しいですね。