8インチモデルの2代目、raytrektab RT08WTレビュー

税込29,990円に値下げされた8インチ版のraytrektabです。お値段そのままでオマケも付けちゃう!とメルマガで後押しされたのでウッカリ注文しました。(ちょろい)

初代raytrektab(DG-D08IWP)は発売日にドスパラへ開店凸して購入したのを思い出しますね。

raytrektab DG-D08IWP購入レポ!
本日4月27日発売の8インチWindowsタブレット、「raytrektab DG-D08IWP」をドスパラへ行って購入してきました!製造の遅れだとかで、各店2~3台程しか入荷しておらず、凄絶な奪い合い……は繰り広げられていませんで...

あれからパワーアップして帰ってきたので、どのように変わったか楽しみにしていました。しかし、いざ蓋を開けてみると、とんでもない不具合を抱えていたのでした。

良かった点

  • 高品質で描きやすいワコム製のペン
  • 並のディスプレイ品質
  • 初代から約1.5倍向上した性能
  • 初代から向上したバッテリー持ち
  • USB Type-Cになり、30WのUSB PDにも対応
  • カメラすら無くしたフラットでスッキリとしたボディ

悪かった点

  • タッチパネルドライバに問題あり
  • タッチパネルドライバ起因の処理落ちと発熱
  • あまりにも遅すぎるスリープからの復帰
  • 起動直後はすぐ使えない指紋センサー
  • SSDと書いてあるが実際はeMMC

フラットになった外観、カメラは無し

初代raytrektabである、DG-D08IWPと比較すると平坦な見た目になりました。前面部分はWindowsボタンの代わりに指紋センサーが搭載されるようになり、背面はカメラすらないスッキリとした作りになっています。

「お絵描き専用タブレット」というはっきりした目的があるので、インカメラもアウトカメラも付いてないというのは潔くて好印象です。

タブレット側面は電源ボタンと音量ボタン、下部にはUSB Type-CポートがひとつとmicroSDカードスロット、イヤホンジャックが搭載されています。

USBポートはUSB PDによる充電が可能で、15V/2Aとの表記がありました。付属の充電器も30Wのものとなっています。充電器からの入力が足りないと充電はされませんので注意を。

初代と比べると少し厚みがあります。

microSDカードスロットは蓋のないタイプで、ほんの少しはみ出すのでうっかり押さないように注意しましょう。初代と違い、microSDカードに頼らないといけないようなストレージ容量ではありませんし、専らデータのやり取り用といったところでしょうか。アクセスしやすいのは良いですね。

その他にはマイク穴やスピーカー穴があるぐらいです。ペンの収納スペースなどはありません。また、スピーカーの質は並です。

初代から向上したスペック

CPUはデュアルコアのCeleron N4000を搭載。Atom x5-Z8350から全体では約1.5倍程度の性能アップとなっています。

DDR4となったメモリは倍の8GBとなり、ストレージも64GBから128GBに増量しました。お絵描き専用8インチタブとしては余裕のあるスペックです。

そこそこのeMMCを搭載

製品説明にストレージはSSDと表記されていますが、実際には「SanDisk DA4128」が搭載されています。これは恐らく「SanDisk SDINBDA4-128G」のことで、SSDではなくeMMCです。デバイスマネージャーから確認したところ、PCI Express ルート コンプレックス内のIntel SD Host Controllerに接続されていました。

raytrektab RT08WT

raytrektab DG-D08IWP

eMMCの速度は、シーケンシャルアクセスが倍程度になっていますが、ランダムアクセスは少し向上した程度でした。とはいえ、タブレットそのものの性能が高くないので、ストレージ速度が足を引っ張る心配はなさそうかなと思っています。

解像度は低いが、低品質ではないディスプレイ

初代raytrektabと同様に1280 x 800ピクセルの8インチIPS液晶を搭載しています。デフォルトの表示スケールは125%となっています。

色についてはあくまでも目視なので正確なことは言えませんが、緑がかっていた初代と比べると色かぶりの問題は感じられません。RAWデータの現像や、印刷物制作等のカラーマネジメントが重要な用途には適していませんが、軽く絵を描いてインターネット上に投稿する程度であれば問題なく使えるのではないかと思います。

但し、最初から貼ってあるアンチグレアフィルムの影響で、広範囲を白く反射してしまって見づらいという問題があります。更にフィルムの粗さと解像度の低さも相まって明瞭さに欠けているようには感じました。

粗いうえに広範囲に白く反射

画面の粗さと見づらさは大方フィルムの問題だと思うので、後ほどPDA工房のフィルムに貼り替えてみようとは考えています。

フィルム貼り替えました

PDA工房の「9H高硬度[反射低減]保護フィルム」を購入して貼り替えました。

反射低減なので反射具合は前よりも強くなりますが、広範囲に拡散しないのでとても見やすいです。

貼り替え前

貼り替え後

また、フィルムの粗さが原因で見辛くなっていた問題も解決し、鮮明に映るようにもなりました。

くっきりと映るように

手触りは「ザラザラ」から「サラサラ」に変わったので、ペンの摩擦具合が変化します。ツルっと滑るというほどではないので個人的には問題ありませんが、気になる方はPDA工房の9Hフィルムではなくペーパーライクフィルムを選ぶと良さそうです。

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流石にゲームには向いてない

2コア2スレッドで、1.10GHz(バースト2.60GHz)のCeleron N4000は省電力性に長けたプロセッサーです。その統合グラフィックスであるIntel UHD Graphics 600もかなり性能の低いものであり、今どきのゲームを遊ぶのには向いていません。

例えば、最近流行りの「ウマ娘 プリティーダービー」はGPU側が音を上げてしまい、かなり無理がありました。ブラウザゲームでは、まもなくサービス終了となる「装甲娘 ミゼレムクライシス」を試してみましたが、こちらも無理です。艦これなどのゲームは大丈夫ですが、ブラウザ上でUnityを使って動かしてるゲームは厳しいのではないかなと思います。

Ivy BridgeのノートPCでGTA5ぐらいなら動いたので、一応古いゲームは動きそうではあります。

「ゲームをするな、絵を描け。」

立ち上がりは遅い

まだ原因がつかめておらず、所謂おま環というやつかもしれませんが、シャットダウン状態から起動すると指紋センサーが動き出すまで10秒以上かかる現象が発生しています。一度動き出せば、スリープ復帰時は直ぐに反応します。

その他には、スリープからの復帰に5秒程度かかります。こちらは、初代raytrektabとは異なりモダンスタンバイ(S0 低電力アイドル)に対応していないからだと思われ、ハイブリッドスリープ等が原因ではないようでした。RT08WTはS3状態でのスリープのみ対応です。

一応、スリープ中に指紋センサーに触れることでスリープからの復帰は可能です。しかし、スリープからの復帰に5秒、認証に3秒といったところで、指紋センサーに指を置いてから8秒程度は待つ必要がありました。(※画面が表示されるまで指を置いておく必要はない)

タブレットとして考えると、スリープ復帰に時間がかかるのはちょっと致命的な気もしますが、不具合ではなさそうなので仕方ありません。

高品質なペン

raytrektab RT08WT最大の長所とも言えるのが、ワコム製のペンです。現在出回っている多くのタブレットやノートPCで採用されているのはワコムの「アクティブ静電結合方式(AES)」やMicrosoftのMPPです。RT08WTは同じワコムと言ってもAESではなく、液晶ペンタブレットやペンタブレットと同じ「電磁誘導方式(EMR)」を採用しています。(※互換性はない)

このEMR方式はペンに電池を必要としないことや、ゆっくりと書くと線がガタつく「ジッター」がほぼ無いというメリットがあります。若干の視差があることや、画面端でカーソルがズレるというデメリットもありますが、隅っこで絵を描くことはないですし些細なことです。なんといっても書き味は飛び抜けて良いですし、SamsungのGalaxyシリーズでずっと採用されているのもこのEMR方式です。

1cm四方にも満たない小さな領域に描き込んでも、線が酷く波打ったり途切れたりはしません。これだけ小さくしても、大体狙ったところに線が引けるという精度の高さは目を見張るものがありますね。(あまり参考にならない図)

定価が約5万円、値下げで3万円となったraytrektabですが、ペンに関してだけはどの価格帯でもトップクラスの出来だと思います。

raytrektab Stylus S2が付属

専用品として、「raytrektab Stylus S2」が1本付属します。追加購入する場合は、税込2,200円です。

THIRDWAVE raytrektab Stylus S2(レイトレックタブ用スタイラスペン) |パソコン通販のドスパラ【公式】

raytrektab Stylus S2にはペンボタンと消しゴムはなく、純粋にペン機能のみのシンプルなペンとなっています。非常に細いペン先が採用されており、かなり精密な描画が可能です。

一番奥がraytrektab Stylus S2

替え芯も販売されていますので、ペン先は交換できます。

あまりにも細いので、持ち運ぶときに壊してしまわないよう、付属のキャップをしっかりと取り付けるように心掛けたいですね。

初代のペンなどとの互換性あり

三菱鉛筆9800 デジタイザペン

ワコムのfeel IT Technologies対応のペンであれば、どのペンでも利用できます。

初代raytrektabのペンはもちろん、Galaxy NoteのSペンもバッチリ使えます。消しゴム付きのペンならば消しゴムが、サイドボタン付きなら右クリックが機能します。

THIRDWAVE raytrektab対応デジタイザペン |パソコン通販のドスパラ【公式】

THIRDWAVE 三菱鉛筆9800 デジタイザペン(raytrektab用) |パソコン通販のドスパラ【公式】

初期状態では処理速度に難あり

Celeron N4000に8GBのメモリと、本来であれば8インチのタブレットで行える程度のお絵描きや、ブラウジング程度であればすんなりとこなしてくれます。

そう、本来であれば。

タッチパネルドライバに問題

どうやらこのタブレットはタッチパネルドライバに問題があるようで、タッチパネルからの割り込みが常に発生してしまうようです。

その結果、常時CPUを30%前後消費することになってしまい、動作が遅くなったり発熱したりする原因となってしまっています。

raytrektab RT08WTのCPU負荷が高すぎる不具合
性能の割に遅い 動作が遅いとは聞いていた「raytrektab 8インチモデル RT08WT」ですが、それにしてもどうにも様子がおかしい……。Celeron N4000にメモリ8GB、SSDは128GBと、初代raytrektab D...

詳細は別記事に書きました。タッチパネルを無効にする以外の対処方法は見つかりませんでした。

何日かタッチパネルを使わない運用をしていますが、高負荷時でもCPU温度は50℃ちょっとぐらいで、手で持っていてもあまり苦ではないです。

概ね良好なバッテリー

前述の通り、この機種にはタッチパネルドライバに不具合があります。常にCPUを3割程度消費してしまうため、タッチパネルを無効にした状態で簡単に測定を行いました。

ディスプレイは最大輝度かつ電源モードを「最も高いパフォーマンス」に設定し、CLIP STUDIO PAINT PROを使って1時間絵を描いてみました。キャンバス設定はA4 600dpiです。

バッテリー消費速度としては、1時間で丁度20%となりました。Core Tempを使ってタブレットのCPU温度も監視していましたが、起動時と変わらず45℃前後をキープしていました。

また、輝度を50%にして電源モードを「より良いバッテリー」に変更してブラウジングをしてみたところ、1時間で15%の消費となりました。CPU温度は少し低めの40℃前後です。ほんのり温かいという程度で、持てないほどの熱さにはなっていません。

スリープ時の消費は1時間で1%でした。

総評

コロナ禍で外出する機会は減っていますが、raytrektab RT08WTは外へ持ち出して使うことだけに価値があるわけではありません。このコンパクトなボディは、自宅でも場所を選ばず使えるというメリットがあります。

自宅が喫茶店のような整った環境とは限りませんし、手に持たずどこかに置くにしても、僅かなスペースさえあれば十分です。自由なスタイルでお絵描きを楽しめます。

残念ながらパフォーマンス面で致命的な問題を抱えてしまっていますが、お絵描き専用と割り切ってしまえばなんとかなるようには思いました。ちょっとダメなぐらいが可愛いみたいなやつですね。(違う)

ともあれ、補償の期間内は愛用していきたいと思いました。何かあれば追記します。

クリエイター向けタブレットの通販・価格/性能比較|パソコン通販のドスパラ【公式】

Windows 11へアップデートは可能?

ハードウェア的には要件を満たしており、PC正常性チェックではWindows 11へのアップデートが可能との判定が出ています。但し、これまでと同様にドライバなどのソフトウェア部分で問題が起こる可能性はあります。Windows 11の正式リリースがされた際に、もしドスパラからアナウンスがあるようならそれに従うのが賢明かと思います。

Windows 11へアップデートしてみた

2021年10月5日、Windows 11がリリースされたので、早速「Windows 11 インストール アシスタント」を使ってアップデートを行いました。ドスパラで案内しているWindows 11対応状況については、単に○とだけ表記されていたので、まぁ大丈夫でしょうということで。(バックアップはしましょう)

Windows 11搭載モデルのご紹介|ドスパラ公式通販サイト

相変わらずタッチパネルドライバが割り込みしていることを除けば、パフォーマンスについては問題なし。スリープ復帰の安定性や指紋センサー自体の認識速度など、気持ち改善されたようなされてないような……そんな感じです。手元の環境ではスタートアップで起動しないことがあるアプリがあったのですが、Windows 11にしてからはスタートアップも安定して動いてるようにも思います。一切のトラブルもなく、何も書くことがありません。良い感じです。

強いて挙げるならば、スタートメニューの内容は引き継げないのでリセットされることや、画面端からのスワイプ操作が別物に変わるので、慣れるまでは困惑するかもしれません。raytrektabとは関係ないんですけれども。

2021-06-25:Windows 11について追記

2021-06-30:PDA工房のフィルムに貼り替えたので追記

2021-10-06:Windows 11にアップデートしたので追記

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