PICO 4向け PICO OS 5.13.7.S アップデート

PICO 4用のPICO OS 5.13.7.Sが10月末からOTAで順次配信されています。

公式サイトへの反映もされました。誤って中国版ファームウェアをインストールする可能性がありますので、オフライン用のアップデータは公式サイト(公式サーバー)以外から入手しないように気をつけてください。

PICO OS | バーチャルリアリティエンターテインメント | PICO Japan
PICO OSは、オールインワンVRヘッドセット用に設計されたAndroidベースのオペレーティングシステムです。これをあなたの個人的な仮想エンターテイメントセンターと考えてください。詳細をご覧ください。

アップデート内容

バージョン:V5.13.7.S
リリース日:2025年10月30日(2025-11-20)
サイズ:215MB(OTA)3.47GB(フルパッケージ)

  1. Fixed an issue where the Motion Trackers could lose tracking during streaming.
  2. Added support for apps developed with Unity 6.
  3. Security update, fix possible security issues in some applications caused by Unity vulnerability
  4. Improved overall system stability.

日本語

  1. ストリーミング中にMotion Trackerのトラッキングが途切れる問題を修正。
  2. Unity 6で開発されたアプリのサポートを追加。
  3. セキュリティ更新:Unityの脆弱性に起因する一部アプリの潜在的なセキュリティ問題を修正。
  4. システムの安定性を向上。

モーショントラッカーの不具合に対応

「PICO Connect等でPCVRストリーミング中に、PICO Motion Trackerのトラッキングが失われる問題を修正した」とあります。

これが具体的にどういった不具合に対しての修正なのか明確ではないのですが、恐らく急にトラッカーが切断されたりする問題への対応だと思われます。高解像度な設定でトラッカーを3台同時利用すると起こりやすかった問題だった記憶しています。ただ、意図的に切断不具合を起こすのは難しく、確実に修正されたかどうかは確認できていません。あるいは、別の不具合に対する修正という可能性もあります。

OOM levelsが変わったかも?

「adb shell dumpsys meminfo」でアプリのカテゴリーを5.13.3.Sと5.13.7.Sとで比較をしたところ、PICO Motion Tracker使用中の状態に変化がありました。

Motion Trackerアプリである「com.pvr.swift」が常に「Cached」扱いだったのが、トラッカー使用中は「Previous」に変わるようになっています。

> adb shell dumpsys activity oom
OOM levels:
-900: SYSTEM_ADJ ( 73,728K)
-800: PERSISTENT_PROC_ADJ ( 73,728K)
-700: PERSISTENT_SERVICE_ADJ ( 73,728K)
0: FOREGROUND_APP_ADJ ( 73,728K)
100: VISIBLE_APP_ADJ ( 92,160K)
200: PERCEPTIBLE_APP_ADJ ( 110,592K)
250: PERCEPTIBLE_LOW_APP_ADJ ( 129,024K)
300: BACKUP_APP_ADJ ( 221,184K)
400: HEAVY_WEIGHT_APP_ADJ ( 221,184K)
500: SERVICE_ADJ ( 221,184K)
600: HOME_APP_ADJ ( 221,184K)
700: PREVIOUS_APP_ADJ ( 221,184K)
800: SERVICE_B_ADJ ( 221,184K)
900: CACHED_APP_MIN_ADJ ( 221,184K)
999: CACHED_APP_MAX_ADJ ( 322,560K)

一番左の数字が小さいほど優先順位が高いため、OOMにKillされる(メモリ不足時にアプリが強制終了される)可能性が低くなります。今回のアップデートからCachedの900番台からPreviousの700番に格上げされてるので、Motion Trackerアプリが終了しにくくなっていると考えられます。関連ありそうなサービスである「com.pvr.swift.service」については、Visible(100番)のまま変更ありません。

実際の動作については、フェイストラッキングと併用時にトラッカーの切断が起きやすかったPICO 4 Proで確認中です。PICO Connectでストリーミング中にキャリブレーションを行ったときの処理落ちが、気持ち軽減しているような気もしますが、負荷が減ったかどうかについてはまだなんとも言えません。もうしばらく使用を続けて結論が出たら更新します。

トラッキング精度はそのまま?

OSバージョンが5.13のままなので、PICO 4 Ultraの5.14.4.Uで起きているようなトラッキング精度の低下はないと思われます。こちらについても未確認ですので、詳細が分かり次第追記いたします。(※PICO 4 Ultraでは5台のトラッキングに対応した都合で、3台前提で作られていたこれまでの調整がなかったことになっている)

Unity 6で制作されたアプリへの対応やセキュリティアップデート

Unity 6で制作されたアプリをサポートするようになりました。新しくリリースされるアプリなどが対象になるかと思います。

セキュリティアップデートはUnityの脆弱性への修正を含みます。任意コード実行の恐れがある脆弱性(CVE-2025-59489)ということで、10月に大きく取り上げられて話題となっていたものです。

Android セキュリティパッチレベルは2021年4月5日のままでした。

Unity セキュリティの脆弱性: 開発者向け修正ガイド
Unity バージョン 2017.1 以降でビルドされたゲームとアプリケーションにセキュリティ脆弱性が確認されました。この脆弱性は Android、Windows、macOS オペレーティングシステム向けのゲームとアプリケーションに影響を与...

PICO Connectでハンドトラッキングが動作するように

PICO Connect 10.6.6において、ハンドトラッキングが使用可能になっていました。2台用意して検証してみましたが、5.13.3.SのPICO 4ではハンドトラッキングが動作しなかったので、5.13.7.Sへのアップデートで対応されたのではないかと思われます。十分な時間をかけて検証を行わなかったので、もしかすると5.13.3.Sのときでも動作していたかもしれませんが、以前はPICO Connect 10.4.55ベータでのみ動作可能でした。

公式からは特にアナウンスがありませんので、ハンドトラッキング対応が一時的なものなのか、正式対応となったのかは不明です。

PICO 4 EnterpriseとPICO Connectの組み合わせでは動作しない

PICO 4 Enterpriseを5.13.7.Sにオフラインアップデートして試したところ、PICO Connect 10.6.6ではハンドトラッキングが動作しませんでした。同じPICO ConnectベースとなるBusiness Streaming 2.1であればハンドトラッキングが使用可能ですが、Business Streaming 2.1ではVRCFTのモジュールが動作しない問題が発生します。

“faceTrackingTransferProtocol”: 2と設定してもInitialize状態のままとなるため、PICO Connectと構造が異なるのかもしれません。Business Streaming 2.1からフェイストラッキングの機能が削除されているか、モジュール側が対応できないかのどちらかだと思いますが今のところ詳細は不明です。

2025/11/13:トラッキングが失われる問題が修正された件について追記
2025/12/12:公式サイト側にアップデートが反映されたので追記
2025/12/15:PICO Connectでハンドトラッキングが使用可能になっていたので追記
2026/01/09:PICO 4 Enterpriseではハンドトラッキングが動作しない事を確認したので追記

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